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【第3軸を探る旅】ユダヤ系とアラブ系が共存する地区

これまで「ハマスに誘拐されたイスラエル人家族が語ったこと」、「パレスチナ支持をする若者の声」から、第3軸を探る旅をしていますが、今回は「ユダヤ系とアラブ系が共存する地区に住む人々の声」から、両極端な思考に陥らないための第3軸になるための思考を学んでいきたいと思います。

今回、皆さんに共有したいニュースは「ユダヤ系とアラブ系が共存する地区」を取材した良質な報道内容です。

イスラエル・パレスチナ情勢の悪化により対立構造となっているユダヤ系とアラブ系ですが、イスラエルのある街にはユダヤ系とアラブ系が共存する地区があります。

その地区とは、イスラエル最大の商業都市テルアビブの南部にあり、アラブ系の住民が3割を占める地区となっていますが、今回の情勢の悪化後、この地区がどうなったかを取材した内容をご紹介します。

NHK番組『キャッチ!世界のトップニュース』「ユダヤ系とアラブ系 共存する地区」(23/10/23放送分より)



ユダヤ系とアラブ系 共存する地区


ハマスがイスラエルを襲撃した日から数週間経った今でも(取材当日)、この共存する地区ではユダヤ系もアラブ系もお互いにリラックスしながら時間を過ごしているようですが、それでもやはり、この地区はイスラエルです、アラブ系住民は目立たないように過ごしていると報道されていました。


NHK番組『キャッチ!世界のトップニュース』「ユダヤ系とアラブ系 共存する地区」(23/10/23放送分より)

そこで、この地区に住む住民の声を聞いてみましょう。

アラブ系住民(男性)
「ハマスがやったことはもちろん支持できません。非人間的行為です。ただ、ガザ地区という天井の無い監獄のような場所で生活を強いられている住民がいることも事実です。」

NHK番組『キャッチ!世界のトップニュース』「ユダヤ系とアラブ系 共存する地区」(23/10/23放送分より)

この地区に住むアラブ系イスラエル人の平和活動家
アラブ人とイスラエル人の融和を唱えているハマスから命を狙われています。
「ハマスは私をイスラエル人を味方する裏切り者と言っています。ハマスは私の嘘の情報をインターネットで広めています。」

NHK番組『キャッチ!世界のトップニュース』「ユダヤ系とアラブ系 共存する地区」(23/10/23放送分より)

アラブ系住民に対して露骨に不信感を抱く年配のユダヤ系店主
「アラブ系住民は信用できません。彼らの8割はハマスです。笑顔で接してきても心の中は真っ黒です。」

NHK番組『キャッチ!世界のトップニュース』「ユダヤ系とアラブ系 共存する地区」(23/10/23放送分より)


市民レベルではお互いに親近感を抱いているが・・・


イスラエル系ユダヤ系の工場経営者
アラブ系従業員もユダヤ系従業員も、彼らは問題なくやっていると話してくれます。

「アラブ系従業員がユダヤ系の工場で働くことを公にするのは今はリスクが高いかもしれない。アラブ系コミュニティの中にも従業員とも異なる過激な考えを持つ人がいるかもしれません。アラブ系従業員をいかなる危険にもさらしてはいけない。」

NHK番組『キャッチ!世界のトップニュース』「ユダヤ系とアラブ系 共存する地区」(23/10/23放送分より)
NHK番組『キャッチ!世界のトップニュース』「ユダヤ系とアラブ系 共存する地区」(23/10/23放送分より)

共存する地区の商店街では緊迫感はありますが、それでも両方のコミュニティが共存しています。


NHK番組『キャッチ!世界のトップニュース』「ユダヤ系とアラブ系 共存する地区」(23/10/23放送分より)

アラブ系の若い店主が、イスラエル系の婦人に品物を売っています。2人はハマスによる攻撃以来、なにかが変わってしまったと言っています。

「住民がそれぞれのコミュニティに閉じこもって生活するようになってきた。お互いの本心が分からなくなってしまって、戸惑っています。」

NHK番組『キャッチ!世界のトップニュース』「ユダヤ系とアラブ系 共存する地区」(23/10/23放送分より)

せっかくお互い親近感を持って共存していた地区でさえも、ユダヤ系住民とアラブ系住民の間では緊迫感が生じる状況になった今だからこそ、市民レベルではお互い友好関係を保てることを続けていく大切さを、この地区に住む住民から教えてもらいました。

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