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やっぱり知らないことが多すぎる/230718


わからないことも知らないことも多すぎる
自分自身のことだって

通勤定期の存在を知らなかった

喫煙所で知り合った同世代らしき別階の女性と今日も話していて、同日入社と知った。
お互い時給は知らないし、職種も違うのでわからないけど、とにかくお互い半月分しかまだ給料をもらっていないわけで。

「大変ですよねぇ」とか話していると「だから定期がまだ買えなくて」と言われて「え?なんですかそれ?」となって判明した次第。

確かに高校時代は定期を使っていた。
でも大人になってからそういう風に働いてないし、通勤定期という存在そのものが全く頭に無かったのだ。

「どうやって買うんですか?」と真剣に問うと、丁寧に買い方も教えてくれて感動しながら帰途についた。

自分の名刺があると知らなかった


お昼にお客様が来たので名刺交換、の流れで「あれ!?保留さん名刺まだ無いんですか!?」と先輩に言われた。

「え?私って名刺あるんですか?無いんじゃないですか?無いでしょ」

「無いわけないです!」

え、そーなの?
だって派遣だし、いらなくね?
ていうか私が名刺なんか必要なの?

フロアに戻ってから先輩が「保留さん!保留さんの名前の綴り、アルファベットこれで合ってますか!?」と聞かれた。
社内に名刺印刷用掲示板があるのは知っていたけれど、関係ないと思って見ていなかった。

我らの上司が戻ってくると先輩がまた言う。

「保留さんの名刺、無かったんですか!?
 作ってないんですか!?」

普段柔らかくて柔らかい、だけどしなやかな太い芯の通った、尊敬する年下の先輩がスッと刺すと、上司は文字通り頭を抱えて「…ごめん、忘れてた…」とこぼした。

あったんかい

「いやいや、別にいいですよ」と言うと「良くないですよ!」と言われた。
慰めたはずが。

「先輩の名刺いただいてもいいですか?」と言うとくれて、100枚くらいはありそうな箱がすごく大きく見えた。
私はこれを使い切る時がくるのだろうか、と。

そして名刺はめちゃくちゃかっこよかった。
これから会う人、配るからもらってね。

そんな、上司と言いつつ激務で中々見かけないマイスーパーかっこいい上司に仕事を頼まれる。

「…うーん、良いんですけど、今日これから午後に3件ミーティングが入ってるんですよ。
 どうしましょうかね?
 あとあれとこれもやってますけども」

と言うと、再び頭を抱えていた。

「…いや、でも保留さんなら多分すぐできると思うんで…うん…」

確かにすぐできそうではあるけど約束はできない。
すぐできそう、ほど、注意を払わないと思わぬところで躓くし。

「とりあえずわかりました。
 やっておきますけど、今日はわからないです」


This is 武者震い


一つのミーティングがめちゃくちゃ面白くて、もうなんかワクワクしすぎて武者震いしてしまった。
みんなで頭を悩ませてたくさんの人が関わって、その中で出来上がった商品を広げて行くものを私が作れる。
ゼロから関われて、みんなで力を合わせて、私が作って、それが世界に広がる。
ワクワクが止まらなかった。

長い予定表を見て、その頃にはもう先輩はいなくて私しかいないんだと思うと寂しくなった。
絶対大変だけど、得るものが大きすぎる。
でも、先輩がいないのはとても寂しい。

保留が知らない保留


さすがに3件目のミーティングはいつも通り居眠りしていた。
まじで本気ですまん。
やっぱオンラインはね…(言い訳

今わかったけど、そのプロジェクトの先輩がずーっと誰かに似てるなぁと思っていたら、今わかった。
三浦春馬にすげー似てる。
表情も似てるし、何より雰囲気が似てる。
いつも「今日も綺麗な顔しよるなぁ」と思いながら話している。
美しいものは心を癒す。

とあるミーティングで海外拠点の方と初めて顔を合わせて、「いつもメールやお話で伺ってます」とか言いながら、同じ部の方が私を紹介してくれた。

「こちらうちの部に来た保留さん。
 長くいてもらうからこれからよろしくお願いします」

と自然に言われて、胸が熱くなった。
まるで当たり前のように。
何より先日、その方に直接それを言われたところだったし。

実は初出勤の日のお昼に上司と2時間面談をして、その時から上司には言われていた。

「保留さんには長く残ってもらいたいから覚えることは沢山あるだろうけど頑張って欲しいんです」

つまり、派遣ではなくなる予定、というニュアンス。
それが部内でも当たり前のように、自然にそういう雰囲気になってくれているからそうやって紹介してくれたんだなぁと思うと本当に嬉しくて胸がいっぱいになってしまった。

面接が終わって10分足らずで私の採用を決めてくれて、初日にそう言ってくれて、一体上司は私の何が見えているんだろうと今でも思っている。

自分ですら見えていないものが、おそらく彼には見えている。
不思議だ。

積み重ねる以外には方法は無い


3件目のミーティングが終わってヘトヘトになって、オフィスグリコのポテトチップスを丸呑みする勢いで食べて、どなたかにお裾分けしていただいた高級なお菓子を頬張って上司に頼まれていた仕事も終わらせて帰った。

17時30分までが定時で、残業らしきものは無いし頼まれたこともない。
ただ性格上、次にやる仕事の下準備とタスクの整理をしないと嫌なので、そうしていると大体17時30分には出られない。
予定があると無理にでもそうするけど。

翌日が休みの日は乗り換え駅で途中下車してフラフラする。
特に用事は無いんだけど、帰りたくない。

今日はついに頓服を飲まなかった。
存在を忘れていた。
こういう日が少しずつ増えると良い。

一足飛びになんでもできたらいいけれど、きっと簡単に手に入ったものは価値を感じられずにすぐに手放せてしまう。

だから努力がしたい。
そうして手に入れたものは誰よりも価値がわかるから大切にできるからだ。

ワンピースにド派手なNIKEの新しいスニーカーを下ろしたので元?恋人に写真を送ると

「ていうか足綺麗だな」

と言われて照れて何も言えなくなった。
昔はアトピーだらけで、服薬しすぎて多毛症になってしまった足。

毎日毎日、手入れして2年。
頑張って手に入れたものはやはり嬉しさが桁違いだ。











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