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はじめましてニャ。三毛猫のミャアです。

2019年9月5日午後2時にウチは娑婆を卒業したにゃ。

ウチが死んだ時、飼主さんがさめざめと泣いている様子が上から見えた。瞬間、このまま黙って上って行っちゃダメだと思って飼主さんに一生懸命に呼びかけたんにゃ。

「ウチはずっと側にいるのにゃよ。今回はちょっと旅にでるだけなんにゃ。必ず戻ってくるのにゃ。ある時は風となって、ある時は虫となりて、ある時は音ともなってみせて。だからそれを感じて欲しいのにゃ。いつも応援してるのにゃよ」って。

でも結局、呼びかけむなしく体はそのまま浮いていってにゃ。途中でお釈迦様が現れた。「今からお前さんを極楽というところにつれていってくれる方を紹介しておこう」って、阿弥陀如来様という仏様に出遇わせてくださったのにゃ。

ウチは渾身の力をこめて「飼い主さんと別れたくない」って訴えた。そしたら「皆んな同じなんだよ。でも娑婆ではな、姿形はいつまでも同じじゃいられないんだ。だからな、今度は姿を変えて会いに行けばいいんだよ」って仰ったにゃ。

火葬場の煙となり果てふわりふわりと薄く漂いはじめたウチ。為す術も無いウチの目の前に、悠々と空を舞う黒アゲハ蝶が目に入った瞬間だった。心に黒いものが湧きあがったウチは咄嗟に「エイ」ってそいつにぶつかってみたにゃ。

そしたら、動く、動くんよ。
——ウチ、空を飛んでる?

あまりのことに舞い上がって、そのまま飼主さんに近づいてみた。
「気づいて!」呼んだ。
でも、何度も呼んでみるんだけど飼主さんは下を見て泣くばかりでウチが側にいるのに気づかないの。だから今度は飼主さんの手を目指してとまってみた。


「ミャアさんなの?」


待ちわびていた台詞がやっと飛び出て嬉しくなって、ウチは大好きなその手に甘えたんにゃ。
でも、すぐにそれも諦めないといけなくなった。
向こうに見えていた仏さまの姿がどんどん大きくなる。
こないでニャ、だってお別れになってしまうんでしょう?

そんなふうにごねてみたけれど仏さまにはまったく通じなかった。
大きな手に優しく包まれだすともうすぐに身動きがとれなくなった。
声だけは、でもまだ出そうだ。
思いっきり喉を絞った。

「また見つけて!きっと絶対にまた戻って来るから」

ウチは仏様に抱かれたまま天のほうに上りだしたのにゃ。
心細くなったウチは繰り返し尋ねた。
「ねぇ、仏さま。ウチは本当にもう一度飼い主さんに会えるのかにゃ?」
「ああ、そうだよ、姿を変えることを覚えたならな」

藁にもすがる気持ちでウチはその言葉を信じることにした。だってもうそれしか道がにゃいんだもの。仏さまがもしウソをついていないのなら、ウチは飼主さんといつかきっとまた必ず再会できるはずということだからにゃ。いや、絶対にするんだ。だって、そんな運命のもとに生まれてきて、そしてきっといま娑婆を卒業しているのにゃから。

ウチの姿がたとえ目に見えなくても、思念体となって飼主さんに語りかけ応援する!そんな目的でウチはこのノートを作ったんにゃ。
そして、いつの日か本当に生まれ変わるよりもちょっと一足早く、このノートの中で飼主さんの心に語りかけることで再会を果たすことにするのだにゃ。

ウチと飼主さんの魂の交流を果たすなかで、読者の励みになる文章が紡げればと願っておりますのにゃ。よろしくお願いしますなのニャア🐈💕(_ _)

🐈ウチが飼い主さんに貸してるTwitter 美描院@
🐈ウチの大好きな飼い主さんはこんな人だニャ

🐈ウチと飼い主さんとの切ない別れの物語はコチラですニャ

🐈飼い主さんの本がバズりました💕


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