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【書評】「キーエンス思考」×ChatGPT時代の付加価値仕事術

生成AI(ChatGPT)を外部/内部設計、コーディング、テストケース/データ作成といったソフトウェア開発で日々利用しているが、事業企画・営業の領域でどのような活用方法があるのかと思い購読。 正直なところ、私のような日曜プログラマーより、ChatGPT(4.0)の方が現時点で圧倒的に優秀。 今後の自分が特化すべきなのは事業企画・営業領域と考えており、その領域において生成AIを活用すべき箇所、人間の付加価値創出が可能な箇所を考えるヒントになればと思い、読みました。 主にキ

    • 【書評】60代からの資産使い切り法

      観点が面白いため読んだ本のメモ。 『60代からの資産使い切り法』、著者は野尻哲史さん。資産の取り崩し方に特化した一冊で、老後の生活を豊かにするための戦略を深堀りしています。 資産形成の方法はNISA・iDecoを活用しながら、インデックス投資✖️積立✖️中長期間の保有によって複利の力を借りて増やす、シンプルな方法で確立・している(してきている)と思います。 一方で、資産"活用"(実際に老後を迎え、資産を利用していく)においては、資産を様々な方法で取り崩していく技術を知っ

      • 【書評】書評、隠れたキーマンを探せ! データが解明した 最新B2B営業法

        BtoB営業担当を対象にした大規模な調査結果に基づいて、現代のソリューション営業の課題と解決策を掘り下げている本について書評メモを書いてみる。 著者のマシュー・ディクソンは『チャレンジャー・セールス・モデル 成約に直結させる「指導」「適応」「支配」』も執筆されており、こちらの本をご存知の方も多いかと思いますが、そちらの続編という位置付けです。 複雑化する顧客組織内の意思決定プロセスとその対処方法に焦点を当てている一冊です。 ソリューション営業の課題 リーマンショック以

        • 【書評】同じ勉強をしていて、なぜ差がつくのか?

          前回メモした『花札の教え方』に関連して昔読んだ子供向け(小・中学生)勉強の方法の書評メモ。 子どもたちがどのように学んでいるか、そしてそれをどのように改善できるかを探求する一冊。地頭という曖昧な物差しに頼らず、学び方に関するアイデアに溢れている一冊で、小学校から中学生くらいの子どもを持つ親や教育者に特におすすめしたい内容です。 また同僚・先輩・後輩に、異常に仕事の覚え方が早い方がいると思いますが、そういう方もこの本で紹介されている学習スタイルを活用していると思うので、親自

        【書評】「キーエンス思考」×ChatGPT時代の付加価値仕事術

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        • 書評一覧
          3本

        記事

          花札で学んだ、教える技術(教えるのが上手な人は具体と抽象を組み合わせる)

          サマリ・教えるのが上手い人は具体と抽象を往復しながら説明を行う。 ・花札の強さと教えることの上手下手はまた別の話。 年始の花札ゲーム新年の親戚が集まる飲み会で急に始まった花札ゲーム。私は花札で遊んだことなく、カードの種類・集め方・得点の仕組みなど全くわからず。 そんな私を見かねた二人(性格・教え方・プレイスタイルともに対照的)が教え手になってくれた。 花札ルールに対する課題しばらく他の方が遊んでいる内容を観察してみたところ、以下のルールがよく分からない。要は花札の分類と良

          花札で学んだ、教える技術(教えるのが上手な人は具体と抽象を組み合わせる)

          【書評メモ】考えすぎない人の考え方

          『起業家に必要な要素の1つは楽観思考』ツイートから昔読んだ本を引っ張り出してきてメモ。 振り返ってみると、ここの書いてあることの実践で休日に仕事のことで悩むことがなくなった(悩んでも無駄と割り切れることが出来た)のでおすすめ。 サマリこの本は、脳が進化の過程で組み込んだ悲観論が現代社会では逆にメンタルの負担となること、そしてその心配事をコントロールする方法が述べられている。脳のデフォルト設定が生み出す不安を冷静さと客観性をもって断ち切る方法を紹介している。 メンタルコン

          【書評メモ】考えすぎない人の考え方

          【書評】吉田松陰「人を動かす天才」の言葉

          今まで投稿した書評とは少し毛色が違うけど読んだ本のメモ。 サマリこの本は、日本の歴史において重要な役割を果たした吉田松陰の半生を綿密に追ったもの。彼の残した発言やエピソードを時系列に沿って整理し、彼の深い思索と行動が如何に時代を動かしたかを浮き彫りにしている本。 吉田松陰の理想と行動が、どのように時代の流れを変えたかを深く理解するための貴重な資料です。彼の生き様を通して、現代にも通じる価値観や思想を学ぶことができる。 人生観吉田松陰は、武士としての責任感を強く持ち、国の

          【書評】吉田松陰「人を動かす天才」の言葉

          【書評】ゼロ・コミッション革命―チャールズ・シュワブの「顧客目線」投資サービス戦略(後編)

          ひょんなことからSBI証券の決算発表を見る機会があり、改めてゼロコミ改革(手数料無料化)のインパクトに考えを巡らせた週末。 昔読んだチャールズ・シュワブの本を引っ張り出して読んだので書評として投稿。前編を投稿したので後編。 これは読めば読むほど、日本のネット証券会社がこれから辿る道(辿っている)が見える1冊。 サマリこの書籍の後編では、チャールズ・シュワブ社が1996年からインターネット取引に進出し、その後の経営悪化を乗り越える過程を詳細に追っています。創業者のCEO復帰

          【書評】ゼロ・コミッション革命―チャールズ・シュワブの「顧客目線」投資サービス戦略(後編)

          【書評】ゼロ・コミッション革命―チャールズ・シュワブの「顧客目線」投資サービス戦略(前編)

          ひょんなことからSBI証券の決算発表を見る機会があり、改めてゼロコミ改革(手数料無料化)のインパクトに考えを巡らせた週末。 昔読んだチャールズ・シュワブの本を引っ張り出して読んだので書評として投稿。前編・後編とあるのでまずは前編。 サマリ証券会社チャールズ・シュワブの創業者であるチャールズ・シュワブの人生とビジネス哲学を描いた1冊。手数料自由化を背景に創業したシュワブは、投資家に向けて安価でシンプルなサービスを提供。彼のビジネスは、テクノロジーの活用と顧客の利便性を最優先に

          【書評】ゼロ・コミッション革命―チャールズ・シュワブの「顧客目線」投資サービス戦略(前編)

          【書評】瞬考 メカニズムを捉え、仮説を一瞬ではじき出す

          1. サマリ本書は、新規企画やビジネスアイデアをどのように思いつくかについてのハウツーを提供する一冊。筆者は、創造的なアイデアの源泉は単なるセンスではなく、系統だった方法論に基づく知識と情報の蓄積にあると主張しており、私も深く同意。昭和、平成、そして令和と時代ごとに変化するキャリア観についても興味深く論じており、ビジネスプロデューサーの時代としての令和の特徴を解き明かしています。 2. 主要ポイント「瞬考」のスキーム: アイデアを素早く生み出す「瞬考」の技法が紹介されていま

          【書評】瞬考 メカニズムを捉え、仮説を一瞬ではじき出す