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【書評】「キーエンス思考」×ChatGPT時代の付加価値仕事術

生成AI(ChatGPT)を外部/内部設計、コーディング、テストケース/データ作成といったソフトウェア開発で日々利用しているが、事業企画・営業の領域でどのような活用方法があるのかと思い購読。

正直なところ、私のような日曜プログラマーより、ChatGPT(4.0)の方が現時点で圧倒的に優秀。

今後の自分が特化すべきなのは事業企画・営業領域と考えており、その領域において生成AIを活用すべき箇所、人間の付加価値創出が可能な箇所を考えるヒントになればと思い、読みました。

主にキーエンスで学ばれた営業マインドセット✖️ChatGPTの特性・利用方法(主にテキスト・プロンプトベースなのでコーティングやシステム知識は不要)が学べる実践的なガイド本だと思います。

サマリ

本書は、キーエンス社出身で現在はコンサルタントとして活躍する著者が、生成AIをビジネスシーン、特に企画・営業職にどう活用できるかを解説。

具体的には、生成AIを用いた時短、正しい方向性での行動指針の確立、及びその実行結果の確認方法を提示しており、各サイクルによって生産性の大幅な向上を目指すことを提案している。

生成AI、特にChatGPTの活用を通じて、ビジネスマンがより高い付加価値を生み出し、成果を上げるための戦略と戦術について深く掘り下げている。

キーエンス思考と生成AI活用

  • キーエンスのビジネスモデルと著者の経験から、生成AIを活用するためのマインドセットを紹介。

  • 具体例: 中小の製造業向けセンサー製品を世界で初めて生み出し続けるキーエンスの事例を引用。営業としての成功を科学するための「8つのプロ心得」について触れている。

  • 8つプロセスを超訳すると、
    【マインド】
    1.受け身にならず、仮説思考を持つ
    2.顧客の付加価値をしつこく考える (付加価値の定義は売上向上orコスト削減)     
    【プロセス】
    3.付加価値を探り、顧客に導入するために時短を行う
    4.調査により「目標設定(=作戦)」を正しくする
    5.PDCAにより自分の行動の方向性の正しさの担保する、

これからの人間の役割

  • 提案の重要性、他人を動かすこと、感動体験の積み重ねが人間にしかできない価値であると主張。

  • 具体例: 生成AIに代替されやすい作業とされない作業の違いを解説し、付加価値を生み出すための人間の役割を強調。

生成AIの活用範囲

  • テキストベースのChatGPTに限定し、その活用方法を具体的に説明。

  • 具体例: プロンプト入力によるドラフト作成の例を挙げ、画像や音声は範囲外としつつ、テキストによる効率化の方法を提示。

活用レベル別具体例

  • Level1: 作業活用レベル

    • 具体例: メール文のドラフト作成やプレゼン資料の構成作成

    • 期待効果:

      • 時間の大幅な削減

      • 定型的・形式的な作業の回避

      • 実際の業務における手間と悩む時間の短縮

  • Level2: 分析・作戦立案レベル

    • 具体例: 顧客ビジネスモデルに合わせた提案方針のドラフトや企画・リサーチの分析手法の選定。正しい情報分析と目標設定に貢献。

  • Level3: PDCAサイクル実行レベル

    • 具体例: 現状の数値化と対策相談、メンターとしてのキャリア相談。行動の正しさをチェックし、より高い付加価値を目指す。

    • 期待効果:

      • 定期的な自己チェックによる行動方針の精度向上

      • 対策案の優先順位付けによる実行計画の効率化

      • 感情的な障壁の軽減によるオープンなフィードバックと自己分析

重要なポイント

  • 時短と効率化: ビジネスマンは日々の業務で時間の重要性を理解しており、生成AIを活用して時短と効率化を図ることができる。

  • 正しい方向性の確立: 生成AIを用いて情報分析や目標設定を行うことで、ビジネスマンは正しい方向性を確立できる。

  • 自己確認方法の提案: 生成AIを利用したPDCAサイクルの実行により、自己の行動の正しさを定期的にチェックし、常に最適な行動を目指す。


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