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花札で学んだ、教える技術(教えるのが上手な人は具体と抽象を組み合わせる)

サマリ

・教えるのが上手い人は具体と抽象を往復しながら説明を行う。
・花札の強さと教えることの上手下手はまた別の話。

年始の花札ゲーム

新年の親戚が集まる飲み会で急に始まった花札ゲーム。私は花札で遊んだことなく、カードの種類・集め方・得点の仕組みなど全くわからず。
そんな私を見かねた二人(性格・教え方・プレイスタイルともに対照的)が教え手になってくれた。

花札ルールに対する課題

しばらく他の方が遊んでいる内容を観察してみたところ、以下のルールがよく分からない。要は花札の分類と良し悪し、花札の取り方が分からないということ。
・自分の札を出して、皆んなの前に並べている札をとっているが 、そのときに取って良い/悪いの基準がわからない。
・自分の札を使って札を集めてくるのだが、そのときの札の良し悪しの基準がわからない。

親切なおばちゃんの教え方

世話好きな親切なおばちゃん。花札は強い、けど気が早い。説明は端折る。

私「まず、カードがグループになってるようにみえるので、分類は何でやってるのか教えてください」

親切なおばちゃん「分類とかないよ、柄が似ているものを出し入れしていけば いいから」 と言われる。

しかし「柄が似ている」のキーワードしかないので、実際に出してみて指摘を受けていくしかない(トライ&エラーが必要)。

親切なおばちゃん「それで取れるわけないじゃん」

親切なおばちゃん「青の実のと赤の実は形は同じだけど色が違うから別グループだよ」…etc

親切なおばちゃんは、花札だと全然親切じゃない。。。ルールの理解と把握の道のりは大変だと思っていた矢先、やり取りをみていた目立たないおじさんが助け船を出してくれた。

目立たないおじさんの教え方

目立たないおじさん。花札はそんなに強くない。教え好きそうな口ぶり。

目立たないおじさん「”花札”というぐらいなので分類は花とか草です。動物とかも描いてるけど分類は花とか草でやってください。」

目立たないおじさん「札に花とか草以外もセットで描いてる札が狙い目の札で、これをたくさん集めるものだと思って下さい。みんなの前に並べてある札の中に自分の手札で同じ分類のものがあったらそれをゲットできます。」

目立たないおじさん「分類は、、(省略)ですが、これはやりながら一緒に覚えましょう」

教え方に関する気づき

「具体」と「抽象」をわけて考える。

「分類とは何か?」は抽象。「実際の目の前の手札をどう分類するか」は具体。他人にものを教えるときは具体と抽象の両方を相手に言語化して伝えら
れる人がわかりやすい。

目の前の結果を出すのに「抽象」は必須ではない。

きちんと言語化して人に伝えられるかどうかは花札の強さには関係ない。
そのため、ノウハウを教えてもらう場合、必ずしも仕事ができる人が教え上手ではないという、ある種当たり前のことを肝に銘じた新春であった。

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