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他社LP研究 Vol.1 ブライトエイジを勝手に分析・考察する

世間はコロナショックで色々と大変な時期ですが、
D2C界隈もコロナの影響=外出自粛が良い方向に出ている業態と
悪い方向に出ている業態があるようです。

業態に関していえば、
実店舗系は軒並み厳しそうですが、
通販はその分伸びているぽいです。

業種で区切ってみると、
アウトドア系ブランドなどエンタメに近い物だと苦しく、
生活必需品系だと無風or追い風らしいです。


前回は、ネット系の事業と異なり一定以上の初期コストがかかるD2Cを、実際にコストを投下する前にMVPで需要検証する方法についてまとめました。

今回は、単品通販・D2Cなどの他社のマーケティングを勝手に分析してまとめたいと思います。

※ちなみに今までは、青汁王子の「フルーツすっきり青汁」やSpartyの「MEDDULA」を分析した記事を書いていますので、合わせてご覧ください。

今回の分析対象は、第一三共ヘルスケアの運営する「BRIGHTAGE」という女性向け化粧品です。

BRIGHT AGEとは?

BRIGHT AGEは、大手製薬会社である第一三共のグループ子会社である第一三共ヘルスケアと孫会社の株式会社アイムが販売している、アンチエイジング系の化粧品ブランドです。

「メイク落とし」「洗顔」「化粧水」などのスキンケア系の商品を主にライナップとして持っており、F2~F3をターゲットとして通販をメインに展開しています。

男目線だと化粧品の金額間はパッとイメージつきませんが、かなり高価格帯だと感じます。

販売開始は2017年7月であり、1年ほど前からかなりマーケティング予算を投下してきているので、広告をよく見かけるようになった印象です。

価格体系とプラン

商品ラインナップや価格体系、セット売りなどかなり多岐に渡っていますが、「ブライトエイジ」の指名検索で出てくる販売方法が主力だと想定されます。

「化粧水」と「乳液」の1.5ヶ月分セット販売が、
定価: 16000円
→ 定期初回: 2980円 2回目以降が11050円
※その他販売オプション
45日周期/30日間全額返金保証/定期縛りなし/送料無料/電話解約のみ

といった形になっています。

1400円の買い切りのトライアル商品からツーステップマーケティングもやっているようですが、一番広告が回っているのは上記のプランです。

実店舗での取り扱いはなし、楽天での公式販売はなし(第三者の店舗が販売はしている)。
ただしAmazonでは「並行輸入品」と称して公式店舗が販売しています。

BRIGHT AGEのユニットエコノミクス

まず商品原価ですが、化粧水や乳液は原料がほぼ水です。
また、大手製薬会社でロットもかなり大きいはずなので原価は高くても20%程度にできてるのではないでしょうか?

容器のサイズ感からするとポスト投函できるサイズではないので、もう一つ上の宅急便コンパクトサイズ(送料400円ほど)になるかと思います。

商品の継続率はF1とF2の商品金額の差が大きいので、F2で半分以上は離脱してしまうでしょう。
SNSやamazonの口コミをみる限り商品のアンチコメントはあまりなので、F2以降は一斉に解約されるようなモデルではなさそう。
(上場企業のグループ会社なので、詐欺的な販売方法はしていないはず。)

ということを考慮してユニットエコノミクスを引いてみました。

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解約率が想定値でしかないですが、マーケティング予算をかなり投下しているので、ユニットとしては良い部類かと思われます。

直取引の代理店には獲得単価10000~12000円程度でおろしているようなので、回収期間は7~8ヶ月くらいでしょうか。(配送サイクルが45日なので注意)

これにプラスしてクロスセル商品が豊富であり、Amazonなどの販売チャネルでの売上もあるはずなので、年間ROIで250%くらいでしょう。

BRIGHT AGEのタレントマーケティングについて

ブライトエイジのマーケティングの一番の特徴は、テレビタレントを4人も起用しているところです。

最近はちょっと胡散臭げな商材でもテレビタレントを起用してLPに大々的に盛り込む傾向が高まっていますね。(脱毛とかHMBとか化粧品とか)

テレビタレントの起用はもちろん獲得単価の改善に寄与しますが、
・タレントの単価が高い
・商品のファンではなくタレントのファンが集まるので、LTVは下がる
・起用したタレントのアンチが一定いるためCVRが下がる
といった影響があるため、よくてトントン、だいたい赤字だと言われていました。

ただ近年ではテレビCMの本数が減っていたり、素人みたいなインフルエンサーの参入によりタレントの数が増えすぎたため、受給のバランスがくずれており、結果的に起用単価が値下がりしています。

これによりタレント器用の効果がプラスになっている可能性があります。


またタレントマーケティングは、
・ユーザーが知っている顔が乗っていることで、商品の信頼度が増加し、CVRが高まる => 露出が多く好感度が高い
ということであり、
・起用単価が安い => 高単価仕事(テレビCM)がない
こととのトレードオフがあります。

露出が多くないと意味がないのでYoutuberやInstagramerなどマスメディアに出ていないタレントはほとんど意味がありませんし、最近人気が急上昇したようなタレントは話題性がある一方で単価も高いしアンチも増えているのでコスパが悪い。

また炎上や不祥事で仕事が減ったタレントは、好感度もかなり下がっているので獲得単価が下がる可能性すらあります。

ということで、通販広告として適しているのは、
・昔テレビに露出していたが、最近テレビ仕事が自己都合orテレビ特有の都合により減らした
ようなタレントです。

テレビの世界はかなり内輪な忖度で動いているので、テレビの批判をしたタレントや権力を持つ人に反発するとすぐ干されます。
こういったタレントは一般人への好感度は下がっていないのにテレビには出れないというパターンが多いのでコスパが良い。

そして、「プライベートを優先して露出をへらしたママタレント」というジャンルも狙い目です。


なので今回ブライトエイジが起用している4人のママタレントは、単価が安くコスパが良いと思われます。ただ4人は多すぎる気もしますが…


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