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コンプレックスこそが最大の武器であり挑戦の原動力に〜試すことに失敗はない〜

こんにちは!
私たちは、女性IT/Webエンジニアのためのハイスキル転職サービス「WAKE Career」を運営しております。

当社のビジョンは、『「なりたい」を解放する』。
ジェンダーギャップのあるIT業界で、女性・ITエンジニアが新しいことにチャレンジし、自分の「なりたい」を解放することを応援しています。

女性・ITエンジニアとして現在ご活躍されている方に、現在に至るまでの失敗やバイアスからのしくじりなどをお聞きしました。
今回は第10弾となります。

前回の記事はこちら:

バックナンバーはこちらをご覧ください:



今回お話を伺ったのは、フリーランスのエンジニアとしてアメリカでご活躍中の高木里穂(りほやん)さんです。

フリーランス・企業・メディアアートの大学院進学と、ジャンルを問わずに挑戦を続けるりほやんさん。実は、華々しい現在の姿に至るまでに、様々な葛藤があったそうです。

人間、誰しもが何かしらのコンプレックスを抱えているのではないでしょうか。

コンプレックスを「最大の武器」に変えてしまったりほやんさんのストーリーは、現状を変え、フットワーク軽く挑戦していくヒントやきっかけになることでしょう。

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🎉記事のリリースを記念して、トークイベントを開催いたします。
ここまでの経緯などを根掘り葉掘りお聞きしますので、ぜひご参加ください!

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バイトも仕事も長く続かないのがコンプレックスだった

ーー現在のお仕事を教えてください。

フリーランスのエンジニアとして、アメリカからいくつかの会社のお手伝いをしています。同時に、日本人の起業支援や自分の事業の立ち上げをしています。

私が特に得意としているのは、6割から7割程度の完成度でまず動くプロトタイプを素早く作ることです。起業しようとする人の多くは、最初のアイディアだけはあるもののそれを実現するための技術力が不足していることが多いので、アイディアを具体的な形にする最初の一歩をサポートしています。

自分の事業としては、日本のECサイトなどがアメリカ進出する際の訴訟対策をエンジニアリングの面から支援するサービスを立ち上げました。

その他にも、アートの分野に興味が湧いたのでメディアアートを学べる大学院に2022年に入学して2年間学び、先日卒業しました!


無事に大学院を卒業されたりほやんさん

ーーご卒業おめでとうございます!フリーランスや起業、大学院生は元々目指していたキャリアなのですか?

どれも、元々目指していたわけではないです。
小学生の頃からパソコンを触ることが好きで、大学は情報科学科に進学しました。新卒で大手IT企業にエンジニアとして入社しましたが1年で退職。スタートアップ企業に転職してから本格的にエンジニアとしてのキャリアがスタートしました。

フリーランスになったのは、結婚を機に大阪に移住したことがきっかけです。その後、夫の仕事の都合でアメリカに移住し、円安や時差の影響でアメリカの仕事を受け始めたことが現在の起業支援や自分の事業につながっています。

大学院も、受けようと決めたのは受験日の2ヶ月前くらいだったので、全然想定していたものではないですね。


ーー準備期間2ヶ月かつ海外の大学院、大きなハードルに見えますがなぜ挑戦できたのでしょうか。

2ヶ月しかないという短期間での挑戦は厳しいだろうなと最初は思っていました。でも、やってみないとわからないとも思ったんです。私は「試すことに失敗はない」という考えをモットーにしているので、2ヶ月という期間で、やれるだけのことをやってみようという気持ちで始めました。

大きな決断だったのですが、受験について調べ始めたらやっぱり頭の中から離れなくて、どうしてもやってみたかったんです。人生で本当に「これをやりたい」と思うことって、意外と少ないと思うんですよ。毎日やるべきことに追われて、本当に心からやりたいことって、そんなに多くはないからこそ、そういう貴重な「やりたいこと」は大切にしたいと思っています。

ーー挑戦ができるのは元々の性格によるものですか?

性格だと思いますが、昔はこの飽きっぽい性格がコンプレックスでした。
勉強や、アルバイトも1年続いたことがなかったです。日本には「継続は力なり」という文化がありますし、続けることが良いとされていますが、私はそれができなくて……。どうしてこんなに続けられないのだろうと悩み、続けられない自分に対して悔しい気持ちを抱いていましたし、じっとしているのも苦手で怒られたこともよくありました。


憧れの存在がいない分野をフィールドとして選ぶ

ーーコンプレックスが武器に変わると気づいたのはいつ頃でしたか。

就活の時だったか、ストレングスファインダーを受けたんです。結果を見ると最上位は「活発性」で、その時にこれって強みなんだと気づきました。

最近で言えば、私はWeb3やブロックチェーンのコーディングができるのですが、これらの分野に精通している人はまだ少ないんですよね。私は実装した経験があるので、その経験を活かして相談を受けることが多いです。私の飽き性が活発性として活きたことで、新しい技術を進んで勉強したり取り組んでみたりという動き方に繋がっているので、強みを生かすには適切なフィールドを選ぶことが重要だと感じています。

ーー適切なフィールドを求めている方は多いと思いますが、見つけるコツはありますか。

自分が好きで、夢中になれるフィールドです。
例えば、私が新卒でエンジニアをしていた頃、社内にはとても優秀なインフラエンジニアやアルゴリズムに強い人たちがたくさんいました。彼らは数学やアルゴリズムに楽しんで取り組んでいたんですよね。私がその分野で競おうとしても、楽しくはなかったので(苦笑)、結果的に勝てないのは当然です。私の場合はプロトタイプや新しい技術の分野が好きだったので、ここに注力すべきだと気づきました。

憧れという感情は大きなエネルギーになると思いますが、憧れの存在がいる分野ってその時点で自分が同じレベルに到達できていないということなので、もっと自然に、気づいたらいつの間にか高めのレベルにいた、みたいなフィールドを選ぶのがおすすめです。

まずは、試してみることから

ーーりほやんさんの得意なフィールドである「まずは試してみる」という姿勢が現在のお仕事に繋がっているのですね。

そうですね。
人生って毎日、生活するだけでもTo-Doリストが山積みで、やりたいことを優先するには覚悟が必要だと思います。その覚悟を持つ人は応援したいと思いますし、最初の一歩をお手伝いしていきたいです。

一方で、「やりたいことがあるけど、どうすればいいかわからない」という人も多いと思います。そういう時は最初にやりたいことを決めてしまうことが大事です。やり方がわからなくても、まず決断する。そうしないと、毎日のやるべきことに追われて、挑戦するタイミングは一生来ないんですよね。決めたら方法が見えてくることは多々あります。

とはいえ、大きな決断をするのはなかなか難しいので、お試しで決意をしてみるのもいいなと最近は思っています。例えば、「私は会社を辞めて、こうして生きていく」というシミュレーションを1週間だけしてみるとか。やってみて違うなと思ったら、また元に戻せばいいんです。私も、フリーランスになる時、まずは常駐型から始めて少しずつ稼働を調整することで、やっていける自信がつきました。

一生のことを考えた大きな決断じゃなくて、1週間だけお試しで決意してみる。そんな小さな挑戦をしてみるのもありじゃないでしょうか。

正解は環境ごとにある

ーー女性エンジニアの皆さんにメッセージをどうぞ

会社には文化によって「正解」が決まっていることが多く、それに合わないと悩むことがあります。しかし、場所によって正解は違います。自分に合わない環境なら、会社を変えるのも一つの手です。

いまの時代、複数の会社で経験を積むことで普遍的なスキルを身につけやすくなっています。居場所が微妙だと感じたら、他の会社を見てみるのもおすすめです。自分に合った働きやすい場所は必ずあるので、試してみてください。

私のエンパワーメントルーティン:復活ルーティンを決める

ーーりほやんさんのエンパワーメントルーティンを教えてください!

復活のルーティンを決めています。例えば、今日はもうダメだ、仕事がうまくいかないし、約束もすっぽかした、もう最悪だ……と思った時のための復活ルーティンです。私の場合、まずはめちゃめちゃ美味しいラーメンを食べて、そのあとサウナに行くという流れを決めています。自分を徹底的に甘やかして、「このルーティーンを回せば私は復活するんだ」って自信を持ってるから復活しやすいですよ!


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🎉記事のリリースを記念して、トークイベントを開催いたします。
ここまでの経緯などを根掘り葉掘りお聞きしますので、ぜひご参加ください!

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ーー(おまけ)過去の開発の経験から、「これだけは辞めとけ」みたいなアドバイスってありますか?

もう圧倒的に「金曜の夜にデプロイ」ですね。
私も金曜の夜にいけると思ってちっちゃいデプロイをしたら障害を引き起こしてしまい、金曜の夜というゴールデンタイムにその日夜中システムが使えなくなってしまったことがあります。
みんな知っているし、何回も言ってるけど今回はいけるだろうと思ってしまいがちなんですよね…。でも辞めといたほうがいい。絶対辞めたほうがいい。ここで念押ししておきます。笑

(おまけのおまけ)
※「試すことに失敗はない」という言葉は「仕事は楽しいかね?」(デイル・ドーテン (著), 野津 智子 (翻訳) 2001年 きこ書房)という本からの引用です。この本はエンジニア仲間のりさきゃんさんと出会った頃に教わったそう。りさきゃんさんのインタビューもぜひご覧ください!

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インタビュー・執筆 髙野いづみ


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