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決定力 is プライスレス

連戦の続く8月中旬、から1ヶ月半が経ってしまいました。
毎週末やってくる試合、と台風。今週も来るみたいですね、お気を付けを。

今回は明治安田生命J1リーグ第22節、横浜F・マリノスvs名古屋グランパスのレビューであります。
今回もフレームワークに沿って、試合を振り返ることとします。

両チームのスタメンはこんな感じ
マリノス:3−4−2−1、名古屋:4−4−2

画像はGoogleセンセよりお借りしております。

【守備】
Ⅰ プレッシング
行くときと行かないときの判断が不十分であると見受けられる。行くならば思い切ってラインを上げる。そして前に出るならば最低限触る、カットできるものは確実性を持って行う。
1失点目はこの部分のミスが連続して起こったものであった。

この試合においては、過去の試合と比べてかなり高いラインを保てており、前からはめ込んで行くという狙いを示すことができていたのではないだろうか。本来であれば、前から相手をマンマークで前から捕まえ、数的同数で捕らえる、デュエルの部分で上回り、ボールを奪い切りたいのではないかと推測する。
この試合においてはデュエルの部分で完全に上回れなかったことで、いくつかのピンチを招くこととなってしまった。

Ⅱ 組織的守備
5-2-2-1で守備をセットしているように見受けられた。中盤はボックスを作り、サイドはある程度捨てても中央を塞ぐ守り方であった。
この守り方は風間八宏が率いるチームだからこその手とも言えそうな気はする。

気になるのはプレッシングが不発に終わり、撤退の場面である。引いてブロックを形成するはいいが、相手のボールホルダーに対してノンプレッシャーの状態が続き、相手を自由にさせてしまっている状況が目についた。プレスがかからずにただただ撤退はダメである。単純に引くだけでは不十分で、相手にプレッシャーをかけながらブロックは作られなければならない。
この試合ではそれ自体が致命傷に至ることはなかったが、今後の試合では試合の結果を分けかねないポイントであり、修正が望まれる。

【ポジティブトランジション】
・ショート:短いパスをつなぎながら速い攻めでフィニッシュまで持ち込む。
プレスがかかりきる場面が少なく、回数としては多くない。今後はショートカウンターをいかに多く発動できるかが鍵になると考える。

・ミドル/ロング:基本的に速攻に転じる場面はほぼなく、ショートパスを繋いでポゼッションの確立を目指す。
得点の場面においては山中からウーゴに早めにボールが入り、速攻へと転じようとする意思も見られたが、全体としては押し上げが緩慢で、遅攻への意識が強い。

【攻撃】
Ⅰビルドアップ
3バックを採用していることもあり、3+2でビルドアップ、WBは高い位置を取り、前線に厚みを加える役割。
名古屋のプレッシングに連動性が特に無かったこともあり、敵陣まで容易にボールを運ぶことができていた。特にボールホルダーの前方にパスコースを形成し、前進することができていた点がGOOD。

Ⅱポジショナルな攻撃
容易に前進することが可能で、ファイナルサードまでたどり着くものの、このゾーンでのラストパスの質が不足しているため、決定機を作り出せない。
特にGK−DF間への速くて低いボールが欲しい。サイドから深いエリアまで入りこみ、マイナスへの折り返しという再現性のあるアタックを見せてはいたが、それ一辺倒では厳しい。

この試合では山田康太がハーフスペースで受ける動きを見せ、実際相手に脅威を与えることにもなっていた。ハーフスペースで受けて前を向けば、それがゴールに近い位置であればあるほど、決定機を生み出す可能性は高くなるのだからインサイドハーフの選手にはそれを意識したポジショニングを求めたい。
特に天野純に関してはサイドに流れる回数を減らし、ハーフスペースまたは中央でボールを受け、相手に脅威を与えられる選手を目指すべきだ。特にこの試合は名古屋のライン間がガバガバだったので、もっと狙っていいところだった。特にこの試合は山中と距離が近く、サイドで窮屈になってしまっているので、もっと離れるべきだ。ボールのいるところに寄るのではなく、いるところにボールからやってくるのである。


この試合の山田康太について
ハーフスペースにポジションを取り、いわゆるサイの中央として攻撃に関与。
詳しくはこちらのブログを参照。オススメのブログです。

この動きはとても効果的で、サッリナポリでよく用いられた動きだ。この動きはレーンをうまく利用することにも繋がるので、どんどん取り入れるべきだと感じる。

【ネガティブトランジション】
まだ意識が低い。ボールを奪われた瞬間に一息ついてしまう。
そして前後の圧縮が足らない。全体に間延びしてしまっているので、思い切ってラインを上げ、前から制限をかけていきたい。もっとボールホルダーへ圧が必要だ。

【セットプレー】
今回は割愛。

【独り言】
ミドルサードでのミスは自分たちの首を絞めるだけ。個人の質の部分も高めていかねば戦えない。。。
そしてゴールゲッターは偉大と感じられるような試合でもあった。名古屋の少ない決定機を確実に決めてしまうのだから流石である。



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