見出し画像

「『自分を、生きろ』は、厳しいか?優しいか?」森上いろはのコーチング談義④

このページでは、ライター森上いろはが、コーチングについて好き放題、語る特集です。

「心のマネジメント塾」ってなに?

心のマネジメント塾の話も2回目。操作コーチがやっている、複数の人を集めた講座。1ヶ月に1日4時間、9ヶ月をかけた講座だそうです。今期は7期目。経営者さんや管理職のみなさんが参加しています。
自分の心、部下や上司、家族の心、いろいろな心と向き合う体験を通じて、自分を生きることを心でも、体でも理解していくようなコーチング塾。

「自分を、生きろ」と聞いて、どんな印象を持ちますか?


「自分を、生きろ」。
このフレーズを今、読んだあなたは、どんな印象を持ったでしょうか?
心のマネジメント塾in徳島の卒業時に手渡される「あるもの」に書かれているフレーズだそうです。
あるもの、とは、塾に参加して、卒業してからのお楽しみ。ここでは伏せておきますね。
さて、そこには「自分を、生きろ。」と言う言葉が刻まれているとのことです。

「自分を、生きろ」って厳しい言葉

とあるデザイナーさんと、操作コーチとの会話に、私も居合わせた時のことです。
この言葉を、卒業生のはなむけにしている、という話。
デザイナーさんからは、「操作さんにとって『自分を生きろ』と言う状態とはどんな状態ですか?」と言う質問が出てきました。

操作コーチは、一呼吸を置く間もなく言い切りました。
「その人それぞれです」。

デザイナーさんは一瞬止まっていました。
え?
どういうこと?
とちょっと私に助けを求めています(笑)
私は、「やっぱりその答えが来たか」と思わず笑ってしまいました。
そう、「自分を、生きろ」の答えの「自分」は人それぞれ。
私の「自分」は私が発見していくし、
あなたの「自分」はあなたが発見していくもの。
これが、操作コーチの考えの根底にあるようです。

この考えって、あなたは、どう感じましたか?

「自分を、生きろ」。強いイメージのある言葉だけど、、、

デザイナーさんがキョトンとしたのは、どうやら他にも理由があるよう。
「自分を、生きろ」とは強いイメージを持つ言葉に映ってたようです。

確かに命令口調だし、
短いし
非常に強い印象を与えますよね。

デザイナさんが詰まったのも無理はありません。
「人それぞれだなんて、一体、コーチなのに放置プレイにもほどがある」。
と世の中の人は思うでしょう。
いや、かつての私もそう感じていたはずです。
コーチングって、人に寄り添って、その人の目標地点にいくのを応援するんでしょ?だから、寄り添う前提じゃないですか!「人それぞれ」だなんて、無責任に聞こえる!と、ちょっと昔なら、思っていたかもしれません。

でも。ちょっとだけ心のマネジメント塾に参加し、「自分の声を聞く」ということを体感した私に、少しだけ、語らせてください。
「自分らしさ」って誰が決めるのでしょうか?
「あなたらしさ」は、誰が決めるのでしょうか?

「あなたらしいね」と言われた時、それは本当のあなたなのか?

「◯◯するなんて、とっても、あなたらしいね」と、言われること、たまにありますよね。
「え?これって私らしいの?」と思うこともありますよね。
でも、
「自分っぽい」と他の人から言われる、自分の性格。
それって、本当に「自分」だろうか?
何かに追い立てられて、生まれてしまった「自分」もいるだろうし、
何かの枠にハマるために、作られてしまった「自分」かもしれない。
もちろん、生まれたままの「自分」であるかもしれない。

本当の「自分らしさ」を知っているのは、自分の心の声だけ。

「自分らしい自分」に出会えるのは、自分だけ。
もしかしたら「自分らしい」と思っているのは、自分が社会に適応するために作り上げてきた「自分像」かもしれないわけで。

今の自分が本当の自分なのかどうかを知っているのも、自分な訳です。
そもそも、
それが、「自分が本当の自分らしくいられている」と感じている自分も、疑ってもいいわけです。

自分が自分とひたすら対話し続けること

自分が自分とひたすら対話し続けること。
自分が自分の声をひたすら聴き続けること。

それでしか「自分らしさ」は誰にも発見できないのだと思います。

まるで禅問答のようになってきましたが(笑)

もし、あなたが本当にあなたの声を聞いたことがないならば。

本当の「自分らしさ」を知っているのは、自分の心の声だけ。
だから、もし、あなたが「誰にも、自分の本当の声を聞いてもらったことがない」と感じているのであれば、あなたは、自分自身も「自分の本当の声を聞いたことがない」のかもしれません。
だって、私の話をして恐縮ですが、私は、「私の声を、私が聞いていなかった」ということを、心のマネジメント塾で「他の人に聞いてもらいたいように、聞いてもらった経験」(連載1回目参照)を通じて、理解したのです。

本当にあなたの声を聞いたことがないならば。
「本当のあなた」を知っているのは、多分もしかしたら世の中に誰もいないのかもしれません。

だから、「自分らしさ」を知っているのは、その心の奥の本当の自分だけ。
「自分を、生きろ」の自分が「人それぞれの自分」と操作コーチが言い放った(笑)のは、そういうことなのかな、と私は勝手に解釈しています。
いえ、これは、あくまで私の解釈。
操作コーチは違うことを意図して話したのかもしれません。
それこそ、言葉から何を解釈するかも、「人それぞれ」(笑)。

「人それぞれ」という言葉の奥にある、優しさ・受容。

「自分らしさは、人それぞれ」という言葉は、放置プレイにも聞こえます。
でも同時に、その人の決定を尊重しているという意味では、本当に優しい言葉なのだと私は感じています。
その人の決定と、「その人らしさ」がどのようなものでもあっていい、という究極の受容がそこにあるのだと思っています。

あなたは、あなたを生きていますか?

この文章が響いたら「いいね」や「フォロー」をお願いします。
そして、この文章が響く感性を持つあなたと、いつかどこかで、(心のマネジメント塾でも・笑)、お会いできたら望外に嬉しいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?