EUのがん撲滅計画に電子タバコを含めることの重要性について
ソース
Vapers’ Alliance: The Importance of Including Vapes in EU Cancer Scheme
今年/3月はじめ、EUを中心に様々な活動を通して電子タバコの安全性や有用性を訴える電子タバココミュニティ、ワールド・ベイパーズ・アライアンス(World Vapers’Alliance)は、EUが最近開始した「がん撲滅」計画に電子タバコを含めることの重要性を訴えるために、欧州議会で平和的かつ新型コロナウイルスに配慮したデモを行いました。
今年2月4日、欧州委員会(EC)は、ヨーロッパにおける死因の20%ががんであることから、「欧州におけるがん撲滅計画」を発表。がん撲滅特別委員会(BECA)は2回目の会合を開き、ステラ・キリアキデス保健担当委員と意見交換を行いました。
同委員会の活動の一環として、将来の「欧州におけるがん撲滅計画」に影響を及ぼすことを目的に、がん撲滅特別委員会(BECA)は意見表明の草稿を発表。その中で、ヨーロッパでは、紙巻タバコによる喫煙ががんによる死を招く危険因子であることが改めて強調された。
提出された文書には、「ヨーロッパでは、タバコの使用、特に紙巻きタバコ喫煙は、がんによる死につながる主要な危険因子である。喫煙と闘うためのさまざまな対策の実施状況は雑多で一貫性がない印象がある。全体として、WHO欧州地域はタバコ消費量が世界で最も多い地域であり、喫煙者の割合は国によって最大5倍の差があるため、加盟国間での消費量の違いは大きい」と記されている。
紙巻きタバコの害軽減を目指す新たなアプローチの必要性について
この草稿に対し、ワールド・ベイパーズ・アライアンス(WVA)のディレクターであるマイケル・ランドルは「タバコの害を減らすための新しいアプローチを支持する時が来た」と述べています。"BECA委員会と欧州議会がその使命を果たすためには、勇気を持って新しいアプローチを支持しなければなりません。ヨーロッパ中のベイパーが、政策立案者にベイピングの利点と喫煙の害を大幅に軽減する可能性を認識するよう求めています。政策立案者はこれ以上、事実を無視することはできません」。
"欧州議会議員のヴェロニク・トリレ=ルノワール女史をはじめ、がん撲滅特別委員会全体の喫煙関連がんとの闘いへの取り組みに感謝しています。欧州がん撲滅計画では、喫煙者がより安全な代替品に移行するための効果的なツールとして、電話タバコを支持する必要があります。"Back vaping, beat cancer!"
「ヴェロニク・トリレルノワ欧州議会議員とがん撲滅に関する特別委員会による喫煙関連のがんと闘う取り組みを歓迎します。『欧州におけるがん撲滅計画』は、喫煙者がより安全な代替手段に移行するのを支援する効果的な手段として、ベイピングを承認する必要があると思います。ベイピングを後押しして、がんを打ち負かしましょう!」。
電子タバコを後押しして、がんを打ち負かそう!
この趣旨のもと、アライアンスでは、議会のがん撲滅に関する特別委員会の別の会合に合わせて友好的なデモを行った。ランドル氏は「面会はできませんが、欧州議会議員に私たちの存在を目にし、声を聞いてもらいたいと思いました。EUでは毎年70万人が喫煙に起因するがんで亡くなっています。私たちベイプ利用者は、ベイピングがいかに禁煙に役立つかをまのあたりに見てきました。『欧州におけるがん撲滅計画』は、喫煙者がより安全な代替手段に移行するのを支援する効果的な手法としての電子タバコを承認し、ヨーロッパのがんを減少させるべきです」と述べている。
WVAの報道資料には「このデモはワールド・ベイパーズ・アライアンスの『ベイピングを後押しして、がんを打ち負かそう』キャンペーンの一環です。すでにで電子タバコの利点を身をもって経験し、禁煙に成功した多くの人々の声を結集しようとする取り組みです。ヨーロッパのベイプ利用者に声を届かせようと呼びかけています」と記載されている。
ランドル氏は、ヨーロッパの電子タバコ利用者全員にWVAの陳情への署名をしてもらうことが何より重要だと付け加えた。「『欧州におけるがん撲滅計画』はチャンスであり、必ず成果を上げなければなりません。EU各国のベイプ利用者の全員に私たちの運動に参加して、EUに『電子タバコを後押しして、がんを打ち負かそう』と呼びかけることを求めています」。
電子タバコのほうが紙巻タバコよりもがんのリスクが低い
委員会の会合では、多くの欧州議会議員がタバコの害を軽減させる支援としての電子タバコの可能性を強調した。WVAの報道資料によると、イタリアのピエトロ・フィオッキ欧州議会議員は、電子タバコのほうが喫煙よりもがんのリスクがはるかに低いことを示す研究に言及した。一方、クロアチアのトミスラフ・ソコル欧州議会議員は、「害軽減」の概念ががん撲滅にどう役立つのかと疑問を呈した。また、ドイツのペーター・リーゼ欧州議会議員は、電子タバコを喫煙ほど厳しく規制しないようにしていく必要性を強調した。
「喫煙をやめろ、というのは簡単ですが、中毒になっている人にとって非常に困難であるのが現状です。だからこそ、電子タバコの規制は多少緩くする必要があると思います。少なくとも、電子タバコはタバコよりも入手しやすくするべきです」とリーゼ氏は述べた。
賢明な規制の重要性
ゲストスピーカーであるブルガリアのプレーベン医科大学腫瘍科学研究所准教授のナタリア・チリンギロワ博士も同じように、規制はリスクの大きさに応じて決めるべきであると繰り返し言及した。
「現在の知見では、(電子タバコによる)発がん性物質への曝露レベルは紙巻きタバコ喫煙よりも低いとされています。現時点では、電子タバコは喫煙をやめたくない人、やめられない人にとっての優れた選択肢になっています。紙巻きタバコに対する法的規制を、加熱式タバコ製品やその他の新たなニコチン送達システムにそのまま適用すべきではないと提唱します。ヘビースモーカーや、他の選択肢がない人にとっては害の軽減手段として使用できる可能性があるからです」。
この博士の発言には勇気づけられる、とランドル氏は述べた。「電子タバコが喫煙を減らして、がんの減少に役立つことを偏見なく認めることのできる欧州議会議員が増えていて励まされます。特別委員会でフィオッキ議員、ソコル議員、リーゼ議員がベイピングを取り上げたのは素晴らしいことです。今後数か月のうちに、さらに電子タバコへの支持が高まってほしいと願っています」と述べた。