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友人宅隣のよれよれ同士

近くに住む友人が、ホリデーで家を空けるから家を好きに使っていいよ、と言ってくれたので、ここ数日、チェロの練習で使わせてもらっています。

10年以上も続けているヨガでさえ、スタジオに行かないとなかなかやらない私。貸しスタジオよりずっと近くの友人宅が使えるこのチャンスを有効活用すべく、この数日間、時間がある日と雨の間をぬって自転車で通っています。

友人の家は、最近リフォームしてものすごく広くなったキッチンの壁1面と天井の半分がガラス張り。このところずっと雨や曇り空ばかりだったのですが、今日ようやく気持ち良く晴れて、太陽の光を浴びながらいざ練習。ヨガマットをタイルの床に敷いて、譜面台とチェロをセットアップしたところで、その前にちょっとコーヒーを。広いし静かだし(今日は天気が良くて)明るいし最高の練習場所だわ、と思っていたら、どこからともなくよれよれとスケールを奏でる、トロンボーンの音が聞こえてきました。

「隣の人、もう何年もの間トロンボーンを吹いているんだけど、一向にうまくならないのよ」という話を友人から何度も聞いていたのですが、これは噂の隣の人に違いありません。あまりのよれよれ具合がとても他人事とは思えずに、可笑しいから愛おしいやら。お互いがんばろうね。

さて、相変わらず練習やるやる詐欺続行中だった私。少し前に、音楽経験ゼロから大人になってチェロを始めてプロになった、という講師による大人チェロ初心者を対象としたオンラインコースを購入していました。YouTubeの動画や、FB上で行われた無料ワークショップで、教えるポイントとか人柄が気に入っていたのと、一度購入すれば無期限でアクセスできるのが良いなと思ったのです。もちろん筋金入りのやるやる詐欺師は、もちろん無期限に甘んじて購入後2ヶ月以上も放置していたわけですけど。

それでも今回せっかく練習の場を手に入れたので、ほぼ1年前にカレッジで習ったことも全部いったん横に置いて、オンライン講座のDAY1から見ていきます。チェロの抱え方や弓の持ち方、そしてAとDストリングのオープンでのアップボウとダウンボウ時の弓の動きの軌道やら肩から指先までの動きまで、それはそれは丁寧に説明されていて、「身体に無理なく綺麗な音を出す」ことを重要視したこの先生の、人間工学に基づいた身体の使い方の説明のままに音を出しては、その感覚にいちいち感動しています。

身体の使い方を元に説明されるととたんにしっくりくるのは職業柄なのでしょうか。開放弦でさえも嫌な音ばかり出ていたAストリングが一気にクリアな音になったし、痛くなるばっかりでなかなかちゃんと弦を抑えられなかったフィンガーボードの手(私の場合は右手なので左手とは書けない)も、うんと楽になりました。

それになんと言っても、やっぱりチェロは楽しい。やり直し勉強中なのでまだ「弾く」というよりも「音を出す」という段階だけれど、音といい振動といい、どうしたってにこにこしてしまいます。まだすぐに疲れてしまうのだけれど、今回はのんびり少しずつ確実に、を目指してみようかなと思ったのでした。




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