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お話はつづく

いよいよ、この連載も今月で終わり。
干城先輩からこのお話をいただいた昨春、できるかな?大丈夫かな?って不安な気持ちになりながらも(それに、mixiの文章とかすごく黒歴史だしね…※参照)、本当は少しだけワクワクしていました。

ご存知のとおり(でもないかもしれない)、
カナダでの生活を終えて帰国したわたしは、人生最大の暗黒期へ突入。

何をしても、うまくいかない。

うまくいかないことなんて日常茶飯事だったけど、そのときばかりはわけが違った。
ここではとても言えないけれど(笑)、自分のさじ加減ではどうにもならないタイプの困難ばかり。
いつもなら、こんなこともあるよね~ってヘラヘラしていたわたしも、そんな環境に3年でギブアップ。
ぞんざいに扱われる環境で過ごすうちに、好きとかワクワクするとか自分が今まで一番大切にしてきた気持ちをまったく感じれなくなってしまってた。
そんなんじゃあ、たとえ好きなことに携われたとしても、全然だめだ!
正気に戻ったわたしは、人生を仕切り直すことに。
そうして飛び込んだ新しい環境で、少しずつ前を向けるようになった頃。
突然に届いた先輩からのお誘いに、自分をまた変えられるチャンスかもしれないと密かに期待したのだ。

きっと、いい一年に。

このマガジンを一年間書くにあたって、「わたし、ここかしこ」という名前を付けた。
その名のとおり(か、どうかは分からないけど)、“あちこちにいるわたし”でいたい、という願いを込めて。
興味のあることはとりあえずやってみる精神で生きてきたこれまでのわたしは、いろんなところに行って、いろんなことを経験して、いろんな人たちに出会ってきた。
それが、どうだろう。
暗黒期のダメージから完全には回復し切れていなかったわたしは、コロナ禍も相まって心も体も出不精であることがすっかり当たり前になっていた。
気づけば家と職場の往復ばかりで、あんなに大好きだった美術館も映画館も舞台からも足が遠のいていた。
そんなノー煩悩な生活を送るわたしに湧いてきた久しぶりの感情
―また、いろんな人やものに出会いたい。
わたしは、わたしが描いた期待を実現できるようにしようと思ったのだ。
しかし、世の中はまだまだコロナ禍。
実際にあちらこちらに行くことは難しかったのだけど、いろんなことに興味を持って、“好き”という気持ちを取り戻して、何かに挑戦する機会を増やすことで、気持ちはあちこち自由に巡っていた。
そうして巡らせたアンテナのおかげで、これからの人生でやっていきたいと思っていた字幕の仕事にも、予定よりずいぶんと早く就くことができた。

とはいえ、スタートラインに立ったばかり。
今はテレビの現場だけど、いつかは舞台や映画の作品にも携わりたい。
学ぶことも挑戦することも、ゴールのないことを始めてしまったのだけど、あのとき先輩が声をかけてくれなかったら、未来に期待する自分がいなかったら、きっとまだ“いつか”のために入念すぎる準備運動をしていたに違いない。 

いろんなタイミングとそのたびにした選択で、少しずつリズムが変わっていった、この一年。
いい一年にしようと密かに期待したわたしの願いは、ちゃんと叶いました。

これからもたくさんの期待できる何かに出会えますように。
それでは皆さん、一年間読んでくださりありがとうございました。
この先のあちこちで会いましょう。



伊藤友美の記事はこちらから。
https://note.com/beyond_it_all/m/mee22ce06ad90


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