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エコロジカルアプローチと制約主導アプローチ

前回の記事でエコロジカルアプローチと制約主導アプローチの出会いについて書きました。今回からは少しずつその内容にはいってきます。こちらは私なりの解釈を多く含みますのでご了承下さい。正確により詳しく学びたい方は書籍や文献をご参照ください。

エコロジカルアプローチとは?

旧来の伝統的なアプローチは、
人の動きを分析して、脳がどう『認知→判断→行動』するのかというプロセスに着目しています。これはトレーニングでも同様で動作分析を行い、構成要素に『分解→運動構造を分解→トレーニングを構築』し反復を繰り返して強化する。

これに対してエコロジカルアプローチでは、
『人と環境の相互作用の中にスキルが存在する』と考えている。行動目的にして、環境や状況の影響に、身体や思考を適応させ、最適解を動作や行為としてアウトプットし『運動を学習する』というシステムです。

旧来の伝統的なアプローチは、
人の動きを分析して、脳がどう『認知→判断→行動』するのかというプロセスに着目しています。これはトレーニングでも同様で動作分析を行い、構成要素に『分解→運動構造を分解→トレーニングを構築』し反復を繰り返して強化する。

これに対してエコロジカルアプローチでは、
『人と環境の相互作用の中にスキルが存在する』と考えている。行動目的にして、環境や状況の影響に、身体や思考を適応させ、最適解を動作や行為としてアウトプットし『運動を学習する』というシステムです。
また、このエコロジカルアプローチは生態心理学と動的システム理論のふたつの学問を統合した運動学習理論です。

また、このエコロジカルアプローチは生態心理学と動的システム理論のふたつの学問を統合した運動学習理論です。

生態心理学は「知覚ー運動カップリング」や「アフォーダンス」などの新しい知覚と運動制御についての理論的枠組です。人の運動は環境と人間の相互作用の結果として生じるととしています。動的システム理論は人の身体のシステムは複雑な構成要素に、どのように協調関係(コーディネイト)が形成されていくかという研究です。

つまり、エコロジカルアプローチという学問は、人の知覚に関する理論と身体各部の協調関係やその変化に関する理論に基づいて、人が運動するとはどういうことなのか?人がスキルを習得する仕組みはどのようなものなのか、に迫っている。

制約主導アプローチとは

これは伝統的なアプローチと比較するとわかりやすい。ラクロスでいうと、例えば、、、、
左キャッチやスローを使ってほしいから左スローとキャッチの練習をひたすらにさせる。場面によっては口頭で左を使う場面だったことを指摘したりする。これが従来伝統的アプローチによるコーチの仕事でした。

しかし、制約主導アプローチでは違います。コーチは制約や環境をデザインするし、学習者に「このスキルを使えることが有用である」「こちらのほうが機能的だ」と感じさせる。例えば、コート左半分で練習するとか。それでも右を使うなら左でシュートを決めたら2点としてゲームライクにするとか。コーチによる口頭指示は可能なかぎり減らす

コーチの役割は
トレーニングの目的だけを伝え、学習者に合わせた環境設定(制約)を操作するところにあります。

そうすると選手は「自動的」に環境に合わせた機能的な動きを学習していきます。そして、最も機能的な身体コーティネイトを自動で行い、アウトプットし、身体操作系における自己組織化を行ってきます。

これはチームという組織においても同様のことが言えます。
例えば、、
伝統的なアプローチでは、サインプレーといういわゆる型を徹底的に教え込みます。システムにおける行動パターンをリーダーが規定して組織化していく。

制約主導アプローチでは違います。
具体的に例えると雁の飛行が良い例だと思います。あの飛行はリーダーが指示して動いているわけではないそうです。Aという鳥の動きに反応して、Bが動き、そしてCが動くのようにお互いの行動を変えていく。これってラクロスでの動きそのものなのです。

おそらく多くのラクロス指導者やチームスポーツの指導者はAの動きに合わせてBが動いて、次に。。。。というのは知っている。しかし、それをすべて『口頭指示とボード学習』で教えている。制約主導アプローチでは、口頭指示はしません。環境を設定する。練習を途中で止めることなく、選手自身が状況を知覚し、協調的な動きができるように、選手を観察し、目的が達せできるように制約(練習のルール)を変化させることがコーチの役割となる。動きを指示するのではなく、『環境を知覚する』ことを伝える。これがチームにおける自己組織化になる。

書籍の中では、口頭指示による伝統的アプローチと制約主導アプローチではどちらのほうが上達が早いかのデータとかも出ています。

今日はこのへんで。。。。まだまだ続きます。。
現在でもコーチとして指導しておりますが、新しい繋がりを探しています。ご縁がありましたら声をかけていただけたら嬉しいです。

そのうちコーチコミュニティー、トレーナーコミュニティーとかも作って行きたいです。一緒にやってみたいというラクロスコーチの方やトレーナーさん学生さんもお待ちしてます。

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