(DTM女性ボーカル)白い視界の中で息を止めてみつめて/Imagine forever?
ベタ2024年投稿初めはやぱーりオリソンですよ!歌詞に「Imagine forever」ってあるけどあの曲との関係は?前作までのベタ曲はフェーズ3と呼ばれていたのでこれは?なぞは深まるばかりでしょ。まあ、まずは聞いてみてよ!↓↓↓
🎧ぜひ良いスピーカーかヘッドフォンで聴いてね。
歌詞
平和を祈ったいまどきの素敵な歌ですね!って?違います。平和を無思考で願うことへの盛大な批判をうたっているのです。歌詞についてはこのあとに続きを書きます。
ライナーノーツ
2023年は作曲も飛ばしてそれらをベタ・フェーズ3として一定のクオリティ(自称)でまとめましたが、2024年の次の曲からはフェーズ4と呼べるほど、大革新をしていこう、と心にとどめていました。
どんなふうに?と言いますと、
・ミュージック・コンクレート風にソリッドと抽象を極めるか
・ジム・オルークや石橋英子氏などのようなオルタナティブ/エクスペリメンタル・ポップで攻めたコード感と編曲で行くか
・私も「脳の夢」(3/4)「足るを知る」(5/4)「Princess見つけて」(一部7/8)でやったような変拍子で突き進むparanoid voidのようなマス・ロック路線に行くか
・ピアノ主体のボサノバ風リズムなどでゆったりした曲のラウンジで行くか
…などなど、と考えておりましたが、けつなん、できた曲は今までと変わらない感じでしたよね。うぐぅ。
まあ、作りながらその変革をずっと模索していましたので、せめてしっかり特徴がでるように、「ずっと聞いてられるリズム感」と「心に残るメロディー」に集中して、逆に他(歌詞と編曲)はあまりこだわらない、という方針を徹底しつつ、作成期間は12月下旬から2週間ばかり、総時間はたぶん40時間ほどと、ベタ的には大作の部類になっていました。
構成を大胆に組み替える
歌詞にあげたように、この曲は(a1)-(b)-(c)-(a2)-(b)-(c)、つまりメロディーの先頭だけ歌詞が1番、2番とあるのですが、実際聞いてみると(C)パート「今ごろ かの国では…」のほうが歌詞のストーリー的に先頭なんじゃないの?という気になってくるのですが、その通り当初は(c)パートが先頭でした。しかもその前と後にマイナー調の(イントロ)と幻の(d)(e)パートがあったのですが、そこに適した歌詞も浮かばなかったし、フェーズ4というほどのアレンジも浮かばなかった😭。
そこでもう無理!と思ったのでえいっと大きく構成を大手術してみました。(d)(e)パートを削除して、歌詞のコンセプトも見直して、それに合ったいまのメロディーの中心である(a)、(b)を新たに作り完成させ、イントロも今の形にアレンジして(aパートのコードにした)、(c)パートを移動して、1番と2番の間に間奏を入れて。マイナーだけど個性的だった(d)パートを削除したので、もうフェーズ4が…というもくろみは自分から削除し、代わりに先述のコンセプト「ずっと聞いてられるリズム感」と「心に残るメロディー」を中心に編集したってわけ。
こういう大手術は作曲時、なかなか初心での書き出しのこだわりに縛られてできないものだけど(当初の感覚をやたら大切に思ってしまう)、私は結構やっています。こういう事って、作曲だけでなく、詩作や小説を書く人にもあるんじゃないでしょうか。
歌詞の解説・良い詩作のため心がけてること
「平和を祈るの」「Imagine forever」という素敵な一文が入っていますが、この主張は何でしょうか。現代、世界中で大規模な紛争が起きていて、それに対する「反戦」の機運がこれまで以上に高まっています。ベタ、前回の記事でも
という風に書きましたが、「Imagine」平和な世界を想像してごらん、とジョン・レノンは歌いましたが、想像してそれを願うことばかりを主張しても、平和は実現しないんじゃないかと思うのです。そして、現代、「紛争」というだけで「反対」「話し合いで解決」「弱いほうが可哀そう」という主張に反することは一切、言葉狩りにあって、表明すらできなくなっていることに私はものすごく危惧します。その言論封殺されたガワ(私たちサイドの悪とする側)に耳を傾けると本当は何を言っているのか?、そもそもこの紛争の発端は何だったのか?、それを解決しなければ、いったん休戦したとしても再び湯は沸き立つのではないか。そう考えるのです。これも、前回の記事で、どんな願いでも叶う魔法があったとしても、「世界平和を実現してほしい!」という願いはその通りには実現しないと書きました。
私たちは、知らないふり(カマトトぶる)・その領域には触れない(棚に上げる)でいるだけでは、平和に近づけるわけはないのです。もっとも、じゃあタブーにも切り込んで考えれば世界平和が本当に実現するのか?というと、それも無いと思いますが。恒久的な全世界の平和なんてそもそも実現しないと、思っています。ともかく、このタブー、言論封殺と無思考がまかり通っている世の中が、私には気持ち悪い、と感じています。
しかしベタはあまり政治的な話しはしたくないですね!話題を変えましょう…。
詩に五感を入れること
詩に、歌詞に、はたまた小説を書くときに私が考えて大事にしていることが、その内容に五感、「視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚」を入れる、ということです。五感を入れると、詩・歌詞はまるで自分の実体験のように感じられて、キラキラ輝いてくると、思っています。
視覚は、情景を描くのはもちろん、その物語の主体が見たり想像した景色を描くこと。それを直接表現でする、比喩表現でするかは自由です。本作では「目を閉じると暗闇が」「開けると」「白い視界」白い視界というのは、冬景色を想定しているのだけど、冬、雪景色、という表現はあえてしていません。
以後もそんな感じなので、本作ではどうなのかを見て行きましょう。
聴覚は、「雪どけの音」のほか、2番の歌詞で「耳を澄ますと聞こえる」「耳を塞ぐと」と述べていますが、「この世の終わりのような」は何かというと、紛争の爆音や悲鳴です。
嗅覚は、直接的には述べていませんが、Cパートの「虫たちは」(地面から這い出る)「雪どけの音を待つ」です。虫もそうですし、またここで、「土の地面」が連想されて、それらから「匂い」を感じませんか?
味覚は、今回はちゃんと入ってはいないのですが、無理に探すとすれば、かなり遠いですが「雪どけ」というと雪の味を感じなくもない。これをもし、しっかり入れ込むとしたら(a)パートのメロディーで「チョコレートの…ホワイトの、ような 甘さで♪」と入れるとか、何か考えられそうですね。
触覚は、これは実際に触る・触れる動作でなく、自分の体が動く動作でもアリ。また、どんな風に、も大事です。本作では「ゆっくり目を開ける」「両手で静かに耳をふさぐ」などです。「ゆっくり」「静かに」がポイントで、曲を聴きながら自分でもそんな動作をしている感覚になったのでは?
こんな感じですが、もし、作品に印象が薄いと悩んでいらっしゃるならば、「五感を入れる」を、やってみてはいかがでしょう。
てなわけで!
ベタの音楽マガジン
ベタのオリジナル曲や、コラボ曲をまとめています。
以上…
ベタの音楽、聞いてくださいね。
絶対おどろかせてやるんだから!( ´・ω・`)
感想コメントはベタの食べ物です。ぜひお恵みを…w
betalayertale 2024年1月8日
3600文字
楽しい哀しいベタの小品集 代表作は「メリーバッドエンドアンドリドル」に集めてます