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1.フィーフィーの日常

 はぁぃフィーフィーだよ。今日は僕の日常を紹介するよ。

 ふだんご主人様は深夜すぎに帰ってくるんだけど、それからが僕の時間さ。

 僕はアトリエのベランダそばに住んでるんだけど、夜は真っ暗。まず部屋の電気を付けてもらって水のなかから目を覚ますまで、先にご主人様には自分で買ってきたエサを食べておいてもらう。

 ちょうど食べ終わったころが僕の食欲も準備されたころあいさ。ご主人様を念力で呼んで棚から高級カメ用げはん、カメブロスをとりだし、僕の目の前に運んでもらう。

 そして水面に浮かんだカリカリのカメブロスをパクっパクっと鮮やかに連続的に食べるんだ。

 その間ご主人様はぼーっと見てたり、なんか呟いてることあるけど当然なに言ってるか分からない。食事中なんだ邪魔しないでよね。

 けつなんご主人様はあっちの部屋に行っちゃうんだ。お風呂かな。

 その間にげはんを食べ切り、それからが今日の仕事の時間さ。水槽のプラスチックの壁を全て点検し、キレツが入ってないか確認。
また、壁の高さを立ち上がって確認し、低くなったりしてないかもチェック。もし低くなっていたら、乗り越えられないか確かめなきゃね。まあ、今まで低かったことは無いけど。

 そうこうしてるうち、ご主人様が戻ってきて電気消されるのです。僕の仕事ぶり、彼女分かってないね、まったく。

 写真はたまの日曜、水槽を掃除してもらってる時の堂々とした僕。

 そうそう、ご主人様呟いてるとき僕聞いてないけど、たまに息をはぁって吐くんだけどあれ何かな。

 何だか知らないけど今の僕がいるのは彼女のおかげさ。少しは感謝してるつ・も・り☆


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