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ロードムービーが好き①「スケアクロウ」

最近やや気分が低調気味で、今日は久しぶりに映画でも、とリバイバル上映されていた「スケアクロウ(1973年)」を観てきました。




ロードームービーが好き。


ロードムービー、旅の映画が好きです。

映画を見ることそのものがちょっとした旅ですが、ロードムービーはそれに輪をかけた旅、非日常という感じで好きなのです。

記事タイトルに「①」と番号をふってみました。

無理やりシリーズ化して、できたら週に一度ぐらい、好きなロードムービーについて書ければと思いました。
(まあ、上述の通り、映画を見ることがちょっとした旅、なので、映画全般私にとってロードムービーと言えなくもないのですが・・)。


スケアクロウ・あらすじ


刑務所帰りのマックス(ジーン・ハックマン)と、船乗りとして放浪生活を送っていたフランシス(アル・パチーノ)が道端で出会い、ヒッチハイクでそれぞれの目的に向かい行動を共にすることに。

マックスはピッツバーグで洗車ビジネスを始めるのが目的。

フランシスはデトロイトに住んでいる、5年間会っていない妻と再会し、できたら子どもにも会いたい。会って、プレゼント(電気スタンド)を渡したい。

やたらケンカっ早い短気なマックスと、「怒るより笑え」が心情の優しいフランシス。いつしか親友となったふたりの旅は・・。


感想1「細かい設定がいい」


マックスが寒がりで、でも温かいインナーを持っていなくて、下着やらシャツやらすごい重ね着しているのが面白い。(あとで、パブで喧嘩しそうになった時に一枚一枚脱いでいく脱衣ショーを始めて笑いに変えるシーンがあり、伏線になっている。)

フランシスの子どもへのプレゼントの白い箱が、旅を進めるについてどんどん黒ずんでいく。

観ている側としては、「あ、箱を失くすなよ〜。」と心配になって見つめてしまう。ただ、絶対忘れないフランシス。

二人とも、身につけているものが少ない。

その身につけているものが、随所でキーになっている。

寝るときに脱いだブーツを枕の下に入れるマックス。それも実は伏線。


感想2「ラストが何しろステキ」


後半、フランシスを失意のどん底に落とす出来事が次々と起こる。

パブの喧嘩で入れられた更生施設で騙されレイプされかけたり、妻へ電話したところ「息子は流産した、産まれなかった。」と嘘をつかれ、精神錯乱に陥ってしまう。

ラストシーンはマックスがピッツバーグまでの往復切符を買うシーン。

フランシスを見捨てられないマックスは、ピッツバーグまで預金をとりに行き、またフランシスの元に戻ってくるつもり。

切符を買うのに、手持ちの現金が足りない。

マックスは売り場の前でブーツを脱ぎ、靴底に隠しておいた札を取り出し切符を買う。

そして、ブーツのかかとを売り場台に叩きつけ、札を取り出したときに出来てしまったすき間を”埋め”ようとする。

ごん、ごん、、(かかとを叩きつける)・・ごん、ごん、、で、クレジット。


マックスはブーツにお金を隠してたんですね。


感想3「真夜中のカーボーイ」と記憶がごっちゃ。


「スケアクロウ」は少なくとも二度は観ているはずなのに、ラストシーンがこれも名作である「真夜中のカーボーイ(1969年)」とごっちゃになっていました。

てっきり、フランシスは死ぬのかと思っていた。

死ぬのは「真夜中のカーボーイ」でダスティン・ホフマンが演じる男でしたね。


でも、切符売り場でブーツをごん、ごん、のラストシーンは覚えていて、そのシーンになったとき、「あ、ここで終わりだ。」と思い出しました。


たっぷり2時間の映画ですが、あっという間でした。

自分の記憶力にがっかりしつつも、新鮮に楽しめたという意味では良かったか(笑)。

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