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描きはじめたAI:創作と人工知能のゆくえ

 AI─人工知能は絵画する。まだ見ぬ次代を想像しながら。

 クリエイティブな職業のひとつに絵師がある。イラストレーターというのはもっとも人間的で、それは人間以外には代替なしえないものと思ってきた人も少なくないだろう。しかし、最近のAIはもっぱら絵を描くらしい。

 たとえばサムネイルの画像、これは人工知能が創作したものだ。これを人間でないものが創ることはかなり難しいと思われるが、AIにやらせてみれば、驚くことにすぐさま完成させてしまった。まったく凄いことではないか。このアプリケーションでは、人間側がだいたいどのような絵にするかというのを多少設定してから、そこから着想を得てすぐさま具現化してくれる。そこに出てきたイラストは、この世にふたつとない代物だ。

 このように、絵を描くAIを面白がる人間を面白がる私、ということで昨今のAIお絵描きブームはちょっと奇妙なものにさえ思えてきてしまう。やっぱりこのようなクリエイティブな仕事を早速人工知能に代替されてしまって、もう近い将来にはイラストが欲しかったときにはすぐさま好みの絵柄を用意してくれる便利屋があって、実際の人間にはもうたちうちできないという状況になってしまうのではないか、と心配さえする。

 しかし、そんなお絵描きAIがわれわれ人間には思いもしなかった景色をみせてくれることで、人間界の創作もより活発になっていくかもしれない。そんな不安と期待の入り交じる、絵を描くAIには緊張感をもって注視していきたい。

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