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微笑みの国、タイの魅力―その4

難波江ティチャー

「どこにいても自分の家が一番」

豊かな国土、自然環境も厳しくなく、国王のお陰で植民地にもならず、言葉や祭りなど独自の文化を持つタイは、国民たちに笑顔を与えているのではないでしょうか。さらに、自分の国は一番だと思っているタイ人がほとんどです。そして自分の国を愛していると言えます。

タイには、こういう言葉があります。「อยู่ที่ไหนไม่สุขใจเท่าบ้านเรา yùu thîi-nǎy mây sùk-cay thâw bâan raw ユーティーナイ マイスッ(ク)ヂャイ タオバーンラオ」、意味は「どこにいても自分の家が一番」です。この「自分の家」は本当の自分の住まいでもあり、タイの国という意味でもあります。つまり、どこに行っても住んでも、故郷である自分の国が一番ということです。

以下は、タイの国民的な歌手バード・トンチャイが、タイ国内観光を宣伝するために歌ったタイ観光省の宣伝です。この動画はタイ南部の宣伝です。
タイトルは「เที่ยวที่ไหนไม่สุขใจเท่าบ้านเรา thîaw thîi-nǎy mây sùk-cay thâw bâan raw ティーアオ ティーナイ マイスッ(ク)ヂャイ タオバーンラオ」、「どこへ旅しても我が家が一番」です。

タイ人は自分の国を我が家と感じています。

タイは、大きく4つの地方に分けられ、それぞれで文化、祭り、言葉、食べ物、人の顔まで異なります。私はバンコク出身ですが、父は南部出身です。しかし、南部の方言を全く話せません・・・。母はバンコクの近くスパンブリー県の出身です。このスパンブリー県には有名なルクトゥン(タイの大衆歌謡)の歌手が何人もいます。さらに、この地方の方言は、皆から「田舎者」のイントネーションと言われています。私もスパンブリー県の方言を喋られますが、喋ったとたん、母から、何でそんなイントネーションで喋るの、と叱られました!私には無邪気で可愛いイントネーションに感じます。例えば、「ここへ来て」と言いたい時、標準語では、「มานี่ maa nîi マー ニー↘ ここに来て」 と言います。スパンブリー県の方言なら「หมานี่ mǎa nîiマー↗ ニー↘ 」と言います。このイントネーションでは、標準語では「この犬」という意味になってしまいます! こうしたことから、バンコクの人から見ると田舎者に見えてしまいます。

でも、30年ぐらい前、「บุญชูผู้น่ารัก bun-chuu phûu nâa-rák ブンチュー プーナーラッ(ク)」、「可愛いブンシユウ君」という映画が作られました。主人公はスパンブリー県からバンコクに来た田舎者のบุญชู bun-chuu (ブンチュー)君です。それ以来、スパンブリー県の方言が人気になりました! この映画はヒットし、これまで10シリーズまで作られ、TVドラマまで作られました。方言のため、タイ語の勉強教材としては、向いていないかもしれないですが、面白さは十分あると思います。きっと微笑めます。お勧めです!

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▲写真https://th.wikipedia.org/wiki/%E0%B8%9A%E0%B8%B8%E0%B8%8D%E0%B8%8A%E0%B8%B9

これまでタイの魅力を4回にわたって紹介してきました。ひとつでも印象に残っているものがあれば幸いです。
ひとつだけ忘れないで、「ยิ้มวันละนิด จิตแจ่มใส  yím wan lá nít cìt cɛ̀m-sǎy イ(ム)ワンラニッ(ト) ヂッ(ト)ヂェ(ム)サイ」「毎日少しずつ笑ったら心が明るくなる」ということを。 ^^

タイ語☆ミニ講座-4

สบาย  sa-baay
 サバーイ
(気持ちや体が)楽になる 快適な 

マッサージを受けた時など、気持ちが良かったら「สบาย  sa-baay  サバーイ」な気持ちになります。


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▲タイの正月 ソングラーン(水掛け祭り)の様子 ©THICHA NABAE
記事を書いた人:難波江ティチャー
日本に20年近く在住。タイの大学では、経営学専攻日本語副専攻、タイ語講師になるためのタイ語教育学専攻、日本の大学院では、経営学マーケティング観光経営専攻。現在は母であり優しいタイ語の先生です。最近は、タイ語に挑戦したいと思っている人のために、まじめなタイ語初級の本を執筆中です。本を楽しみにして下さいね!

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