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「当たり前」をどこに置くか。

前回記事では,試験では精神面も関わってきて,無意識に答えの選び方に影響を与えているかもしれないということについて書かせて頂きました。

今日はその生徒さんの,本番前の最後の練習の機会となります。

7割の壁を見事に打ち破れるかどうかが楽しみです。
やってもらう前にもう一度前回のおさらいをして,気持ちを整えてからやってもらおうと思っています。


何度も練習しているのに壁を打ち破れないということに関しては,最近では有名(?)になってきているホメオスタシスも大きく関係していると思っています。

ホメオスタシスというのは,恒常性を維持する機能であり,つまり「ある一定の幅の範囲内にいる状態を維持しようとする機能」ということですね。

体温がわかりやすいと思います。
平熱があり,その範囲を超えて高くなったり低くなったりすると,平熱に戻そうと熱が出たりします。

その機能が精神的にも働いているということです。
個人的にはあらゆるものに働いていると思っています。

定期テストなんかがわかりやすいのですが,良い点数を取る人は割といつでも良い点数を取るんですよね。
逆に悪い点数の人は基本的にずっと悪い。

ずっと良い点の人がたまに悪い点数を取っても,次のテストでは元の良い点数に戻ることが多いです。
逆もしかりで,悪い点数の人がたまに良い点数を取っても,また下がることが多い。

たまに良い(悪い)点数を取ると,「(その人にとっての)異常値」として認識されて,元に戻ろうとするんですね。

ずっと良い点数の人は,良い点数を取るのが「当たり前」ですから,そのために勉強するのも「当たり前」です。

これは悪い点数の人から見ると,「あの人あんなに努力できてすごい…」となりますが,良い点数の人からすると当たり前なので,「そんなに努力してないよ」という人も多いわけです。

「努力しているかしていないか」も相対的なものなんですよね。

現象としての行動に出てくる前に,精神的な問題が大きく関わってきていることがわかります。

自分の中の「当たり前」をどの基準に置くかで,行動は変わってきます。


この「行動は変わる」ということについては,「無意識の行動が変わる」という方が適切かもしれません。

先の試験中の行動で言えば,点数的な「当たり前」の基準が高ければ高いほど,試験時間の中でできることを最後までやろうとするでしょう。
そして何より,「何ができるか」が思いつくようになるでしょう。

この基準が低いと,試験の問題をパーッと解いて,あとは別のことを考えているかもしれません。
その際,別のことについては,何か良いひらめきが得られるかもしれませんね。

こういう細かな違いが,結果として試験の点数として表れていると考えることもできます。


以前にも書いたのですが,あとは自分の脳や身体を信頼できるかどうかです。

こういう結果を得ると決めたら,あとはとてもクリエイティブに脳や身体が働いてくれます。
きっといろいろと思いつきますから,一つ一つ実行していくだけです。

しかしこの実行が最も難しいのですが…。

(サムネイル:AI画像生成による「ホメオスタシス」。雰囲気はなんとなく伝わる…気がする)

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