KPIでクロスファンクショナルなイノベーション

■成長スピードを上げる

あずさ監査法人の公認会計士として約5年お世話になった後に起業し、それから約14年が経ちました。
その間、コンサルタントとして、公認会計士・税理士として、または社外の役員として、

・IPOのコンサルティング
・CFOのコンサルティング
・M&Aのコンサルティング
・企業再生のコンサルティング
・会計税務

などのお仕事を通じて、合計600社以上の会社の事業に関わらせていただきました。
その中で、社外役員として2社、IPOコンサルタントとして1社、公認会計士として1社の、計4社の上場に携わることもできました。

多くの企業とお付き合いさせていただきましたが、事実として、成長スピードの早い企業とそうでない企業に大きく分かれます。

「その違いはなんだろう?」

この疑問に向き合い続けてきました。
その違いを生むものは、もちろんいろいろあって、ヒト、モノ、カネ、その他、いろんな視点からその「違い」を挙げることができるでしょう。

この「違い」、つまり、成長スピードの早い企業とそうでない企業の「差分」を埋め、1社でも多くの企業に対して、その事業の成長スピードを上げる力になりたい!
そんな思いが強烈にあります。

実際、多くの企業とお付き合いさせていただく中で、高い志を持って素晴らしい商品・サービスを提供されている企業、その中で働くたくさんの素晴らしい方々に出会ってきました。
そうした人たちがより活躍でき、そういった商品・サービスが日本中に、そして、世界へ広がっていくことを支援したい!
そうすることで、企業としても、そこで働く個人としても、「成功」を手にすることができる、それを支える力になりたい!

成長スピードを上げ、成功を支える力になる。

個人、チーム、組織、企業。
それぞれの成長スピードを上げ、それぞれの「成功」を支える力になること、そして、日本企業の競争力を高めることで日本経済の発展に貢献することが大きな目標になりました。


■顧客のクロスファンクショナルなイノベーション(共創の基盤)を提供する

日本の企業経営を取り巻く社会課題はさまざまです。
労働人口の減少、世界基準に比べて低い生産性、SDGsなど、あげ出したらキリがないですよね。

私が考える本質的な課題が「分断」です。

近年のSNSの広がりは、「広く浅いつながり」の価値を広めました。
これはこれで大きな価値ですね。
しかし一方で、古来より人の営みの中にあった「狭く深いつながり」が薄れていっていないでしょうか?

「狭く深いつながり」、言い方を変えると、無機質なつながりではなく、有機的なつながりです。
ただ、つながっているだけではなく、「意味」のあるつながり。
その「意味」とはビジネスにおいて今求められている「イノベーション」かもしれません。

つながることでイノベーションが起きる可能性が広がり、もっというと、つながることで何かが起きるはずです。

会社における個人と個人、チームとチーム、部門と部門、さらには、会社と会社、と言うように、機能(ファンクション)が分断されすぎています。

個人と個人のつながりが希薄になり、チームとチーム、部門と部門の間にはセクショナリズムが発生し、会社と会社のコラボレーションや協業が減っていく。

こういった「分断」が起きている限り、情報や経験や知識やアイデアなどの流通が制限されます。
つまり、「1+1=2」が限界で、「1+1=3」にはなりにくいはずです。


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このファンクションの「分断」を解消して、クロスファンクショナル(機能横断的)に「統合」し、さらには「共創」することが必要ではないでしょうか。

分断から統合、そして共創へ。

そうすることで、「1+1=3」となり、イノベーションが起こったり、生産性が圧倒的に高まったり、グローバルに戦える競争力がついたり、といった可能性が高まるのではないでしょうか。

こんな話をある方にしたら、その方から「それってシリコンバレーみたいだね」と言われました。
私はシリコンバレーに行ったことはないですが、そういった経済圏がシリコンバレーにはあるのかもしれません。


ファンクショナルごとに部分最適に課題解決を目指すのではなく、クロスファンクショナルに全体最適に全社課題の解決を目指せるようになるはずです。
「顧客満足度を高めることが重要」と言われて久しいですが、顧客価値を高める、もしくは顧客からの要求・ニーズにこたえていくためには、単一のファンクション(一個人、単独のチームや部門など)ではもはや解決できなくなってきており、クロスファンクショナルに対応していくことで真に顧客価値を高めることができるはずです。
そうする中で、イノベーションも生まれやすくなるのではないでしょうか。

このファンクション同士を横断的につなげる「コネクター」の役割を果たすものが「KPI」です。

電気回路のコネクターのようにファンクション同士がKPIでつながる。
さらに、KPIが、つながったファンクション間の共通言語として、情報や経験や知識やアイデアなどの行き来を円滑にし、コミュニケーション言語としての役割を果たす。

KPIと言う数字は、ファンクションをつなげるコネクターであり、コミュニケーションを促進する共通言語であり、ファンクション同士が共創する基盤となるのです。

つまり、KPIは、個人、チーム、組織、会社同士をつなげ、コラボレーションを促進させる、定量的なコミュニケーションツールです。


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たとえば、セールスチームとマーケティングチームがそれぞれバラバラに管理しているKPIがあったとします。
それぞれのチームがぞれぞれのKPIだけを見ているので、お互いの状況が把握しづらく、セクショナリズムが発生しやすくなります。
それぞれのチームのKPIを出しあって、それぞれのKPIの関係性を明確にして、ビジネスの全体像をKPIで可視化することで、セールスチームというファンクションと、マーケティングチームというファンクションがつながり、お互いの状況や、ビジネス全体の状況が把握しやすくなりますし、かつ、同じ全体像という同じ景色を見ているので共通認識も持ちやすくなります。

会社という単位のファンクションも同様です。
A社とB社の間で、「深い」情報や経験や知識やアイデアなどが密に交換されることはあまりないでしょう。
競争社会の中では当たり前なのかもしれません。

たとえば、サッカーのワールドカップで考えてみましょう。
日本代表チームから、各クラブに代表選手の招聘があったときに、各チームが「リーグ戦で優勝するために主力メンバーを出すわけにはいかない」ということになってしまうと、日本代表チームの戦力があがらず、結果として、世界で勝てない、ということになってしまうがちです。

日本企業が世界で勝っていくためには、(競合企業はさておいても)お互いの情報や経験や知識やアイデアなどを出し惜しみせず交換することによって、お互いに高めあい、協力しあっていく、つまり、All Japanで挑んでいく必要があるのではないでしょうか。
この、企業というファンクションをつなげる役割をKPIが果たすことができます。

たとえば、成約率というKPIがあったとします。
そのKPI数値をお互いに見せ合い、成功事例や失敗事例、ノウハウなどを具体的にシェアしていくことで、そのコミュニティーに参加している企業の競争力は高まるはずです。
このように、一つでも多くのKPIの情報を共有し合い、情報や経験や知識やアイデアなどを深め合うことができれば素晴らしいと思いませんか?

また、こういったファンクション同士がKPIでつながり、そのKPIをベースにコミュニケーションが活発になることで、KPIが共通言語となって相互理解が深まります。
さらに、その結果、共創を生み出す「基盤」「ネットワーク」が出来上がるでしょう。


同じ世界(景色)を見て共通認識を高め、同じ言語でコミュニケーションを取ることがとても重要です。

私たちが提供したい価値は、「顧客のクロスファンクショナルなイノベーション(共創の基盤)を提供すること」です。

私たちは、このKPIの活用を広め、KPIで今までになかった経営体験を生み出し、新しい経営の常識を創りだすことで、日本経済の発展に貢献していきます。

■経営の判断と行動にイノベーションを!

経営における数字の重要性は誰もが認識していることでしょう。

経営において、数字を正しく見ることで「判断」はより正しくなりやすい。
逆に、数字を正しく見なければ、または、そもそも数字が見えなければ、判断を間違える、誤解するリスクが大きくなります。

しかし、いくら正しい判断をしても、実際に「行動」をしなければ意味がない。

ビジネスインテリジェンス(BI)ツールを使って詳細に分析し、どんなに素晴らしいグラフを作ってその分析結果を表現しても、それが行動につながらなければビジネスは変わらない。

行動が起こらなければ何も変わらないし、行動が変わらなければイノベーションも起きづらい。

経営とは、この、判断と行動の繰り返しです。
KPIを使って経営を科学することで、その判断と行動を正しく導くことができると信じています。


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ただし、数字の活用が必要なのは、何も経営者だけではありません。
管理部の人だけでもありません。
ビジネスサイドの管理職の人だけでもありません。
ビジネスに携わる全ての人に必要です。

人は必ず何かしらの集団に属しています。
国、会社、家族など。
その集団の中で、またはその集団と共に、自己実現していく。
もちろん、個人で実現できることよりも集団と共に実現できることの方が大きいし多いでしょう。
そのために必要なのがその集団に属する人同士がコミュニケーションするための言語です。
ビジネスにおいては、この言語の1つが数字です。
数字を使いこなすことで、集団で円滑にコミュニケーションを行え、集団としてのビジョンの達成、そして、そのプロセスまたはその先に存在する個々人の自己実現を達成する。
ビジネスにおける数字は、そのように、ビジネスを通して自己実現するためのコミュニケーション言語という意義があります。
数字は、個人個人のスキルの向上に繋がり、自己実現と自立に必ず役立つ「武器」になります。
その武器を手にすることで、個人としても自立につながり、組織としても自走型組織にグッと近づくはずです。
そうなると、ビジネスの拡大も加速するはずです。

そもそも、経験と勘でビジネスを拡大させるには、時間がかかります。
経験と勘を育てるのに時間がかかるからです。

人が育つスピードを10倍速にするにはどうしたらいいでしょう?
そのためにはKPIを活用して、経験と勘に頼りすぎない再現性の高い組織を作ることが、有効な手段になるでしょう。

KPIという武器を手に入れ、個人個人のビジネス力を高め、個人の壁を超えたチームとしてのビジネス力を高め(All Team)、チームの壁を超えた会社としてのビジネス力を高め(All Company)、さらには、会社の壁を超えて、日本企業が一丸となって、All Japanで世界に立ち向かう。

「All ××」

わたしたちのミッションは、

人と人、チームとチーム、会社と会社が、つながりをより強め、コミュニケーションをより円滑にし、コラボレーションを促進させることで、一緒に素晴らしいこと、より多くのことを成し遂げる。

です。
オーケストラが奏でるシンフォニーのように、全体の調和を生み出し、より付加価値の高いモノ・コトを創出する。

日本人が得意とする頭脳的なチームプレー・チームワークで、創造性を高めて組織としての生産性を世界レベルまで引き上げることで、少子高齢化の中にあっても、世界に立ち向かっていく競争力をつけていくととができるはずです。





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