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【ワークショップレポート・前編】幸せについて話すことは、人の人生観に触れること

「ベネッセ ウェルビーイングLab」は、<多様性>と<対話>を大切にしており、正解のないウェルビーイングを、多様な価値観を持つさまざまな人と考えていくための<対話>の機会を提供していきたいと考えています。その方向性を模索するために、まずは社内でウェルビーイングワークショップを開催することにしました。暑かった夏の終わりを感じる、8月31日のことです。

この記事では、ウェルビーイングや幸せについて、ベネッセ社員が集まり語らいあったワークショップに、Labメンバーとして参加した一人として、当日の様子をレポートします。

ウェルビーイングワークショップ、いよいよスタートです!

朝、9時半。ウェルビーイングや幸せに興味・関心のある社員が新宿の会議室に集まり、4人ずつ、2つのチームに分かれました。

ファシリテーターからの説明を受けた後、まずは自己紹介からスタート。事前にWebでアンケートに回答することで自分の幸福度や状況を可視化できるツール「幸福度診断Well-Being Circle」を実施した結果を用いながら、それぞれの違いや自分の状態を共有する時間をもちました。

人によって結果が全く異なることに盛り上がりつつ、その後は「自分の幸せな状態」そして自分から社会へと広げて「目指したいウェルビーイングな社会」をテーマとした2つのワークを進めていきました。

当日のウェルビーイングワークショップの流れ

「自分の幸せ」を共有すると、一歩深く知り合える

1つ目のワークでは、「自分の幸せな状態」について考えます。まずは付箋に「自分の幸せな状態」を表すキーワードを書き出すのですが、ここですらすら書ける人と書けない人に分かれました。私はなかなか言葉が出ず。改めて問われると、意外と難しいものです。一方で、考えていくうちに、自分でも予期していなかった言葉が出てくるという驚きもありました。

その後、チーム内で共有します。付箋をホワイトボードに貼り、書きとめたキーワードの背景や思いを話します。私たちのチームでは、自分軸で考える人と、人との関係性で考える人の2つのタイプに分かれた、という発見がありました。

「自分の幸せな状態」のキーワード

 <自分軸>で考えた例
  ・自分の好きなようにできること、自由
  ・課題解決をしていくこと
  ・成長できること

 <人との関係性>で考えた例
  ・助けてもらえる、良い関係性がある
  ・仕事が世の中にインパクトを与えるとき

中でも盛り上がったのは、人との関係性で考えるタイプのメンバーから出た
「推しが尊い」というキーワード。

具体的には、推し(好きな人や自身の子ども)が頑張っているとき、認められたとき、推しに自分が認められるときに幸せを感じることができる、ということだそうです。誰かを「好きだなあ」と思えるような健康的な心の状態に自分があることが、そもそも幸せ、という話もあり、自分軸の視点でしか幸せを捉えていなかった私にはとても新鮮でした。

ウェルビーイングについて話していると、その人が何を大切にしているのか、どのような経験がそれにつながっているのかなど、人生観が垣間見えるので、一歩深くその人のことを知ることができるのだなあと感じました。

「自分の幸せな状態」について共有

「巻き込まれること」もまたウェルビーイング

もう1つのチームでは、周りの人との関係がウェルビーイングに影響している、という意見が多かったようです。

中でも興味深かったのは、
「人に誘われたり、巻き込まれたりして進んでいくことが、結果的には自分の幸せとなる」という話です。

巻き込まれること、にどちらかというとネガティブな認識を私は持っていたのですが、自分の選択肢になかった体験ができるのは、巻き込まれ、ならでは。ある程度成り行きに任せて進んでみるのもたしかにウェルビーイングなのかもしれない、と新たな視点を得ました。

とはいえ、余白を持って振り返ったり、ひと休みをしたりすることも大切。そんな時間と、前進することの繰り返しによって、究極的にはマイペースが保たれウェルビーイングにつながる、というまとめがされていました。

前編はここまでです。後編では、視点を広げながら「ウェルビーイングな社会」について話した様子や、ワークショップ参加者の感想などをご紹介します。