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「また来てね」怪しい私のいる学校図書館日記 2日目

「また来てね」怪しい私のいる学校図書館日記
2月10日 雪
 うちを出る時、すでに雪が舞っていた。ひとつひとつがあの美しい結晶なのかと思い立ち止まり、どうにか見られないかと、捕まえてはじっと見るを繰り返していたすっかり冷えるは、バス停まで走らなきゃならないわで、えらい大変になった。
 学校に着くと昨日より学級閉鎖リーチ組が増えた様子。中学でも熱の検査が図書館前の廊下で実施されると、o先生がやってきて教えてくれた。
 1時間目から6時間目まで連日図書館でどこかのクラスがやってきて、読み聞かせ、返却、貸し出しとなるわけだが、国語の時間1時間使うのだからもう少しなんかできないだろうか。9月から入って図書館の授業と言われてるので、いろいろ提案しては見るものの今まで全て却下。司書しか持ってない派遣が何言ってんだ、と思っているのかもしれない。
 あまり来ない2時間目5年生のクラスに除籍する絵本から矢玉四郎さんの「じろきちおおかみ」を読む。じろきちが3年後に女の子を食べる食べないでなんだか全員が真剣にきいていた。うち1人の男子が本を返却する時にこんな話を聞かせてくれた。
 昨日、お父さんに怒られている時、お父さんの後ろにある鏡に自分が映って見えていた。自分を見ていたら、全く知らない人が映って自分に向かって手を振ってきたそうだ。ホラーじゃない⁈と言う。幻覚かなぁと聞くのでいや、見たんでしょ⁈と返した。また話にくるねというので待ってるよといった。
 また別の子がやってきて言う。昨日、廃棄作業を手伝ってくれた図書委員で、学級閉鎖を待っているけど本日1人回復して出席したために夢がまた遠ざかったと言う。それで廃棄作業を今から一緒にやりたいと。本を読む時間にそれはないでしょうとやんわりいうと、やっぱなーとさっていった。
 3時間目も「じろきちおおかみ」をよむ。学年に全く関係なくみんな食べられないか気がきでないのがわかる。あんまり真剣に聞かれてこちらもドキドキする。
4時間目のクラスはすでに「じろきちおおかみ」は読んでもらった(わたしに(^◇^;))と言うから何が良い?と聞くと「もちもちの木」(斎藤隆介)がいい、、あのでっかいやつ(BIG本)で読んでと言う。で、「もちもちの木」を読んだ。授業でこれからやると言うので先生も喜んでくれた。
 5時間目のクラスも「もちもちの木」を子どもたちに所望され読もうとしたら担任の代わりの引率教諭より待ったが入る。来年授業でやるから先に読まない方が良いのではないか、とのこと。子どもは「(o_o)もちもちの木」とみんなで騒ぐし、先生は「来年読んでもらったらいい」と反対するし。先生に「ここで読んでも読まなくても、子どもは読みたいとなれば自分で読みますよ」と言ってみたが、子どもに向けて「今日はもちもちの木は読みません、大工と鬼六を読んでもらいます」と。大工と鬼六を読んだんだけどいくら小学2年生だってヤンキー系のお子ちゃまはおり、いつまでももちもちの木が読みたかったっ、と言っていた。
 学級閉鎖が増え、決まった時間に図書館に来なくて残ったクラス同士で授業時間を入れ替えたりするので、同じクラスが週に3回来たりしている。それで毎回大概同じ本を読んでいるのでそれ聞いた、あれも聞いたとなる。私は練習しないのでどの本でもその場でご所望されればされた本を読む。
1年から6年まではては、中学生も読んでもらうのは好きなんじゃないかな。どんな本であっても、読んでくれた、がうれしいようだ。

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