休憩、みたいな時間。
たまに、ひとりが怖くなる。
大抵怖くなるのは夕方から真夜中のどこか。
一人っ子の時間が長かったし、幼い頃からお留守番をしていたし、一人には慣れていた。
昨年から一人暮らしも始めて、大丈夫だと思っていた。
でも、慣れていたつもり。思っていたつもり。
ただ見て見ぬふりした、自分の弱さ。強がり。
地元を思い出して、私の理解者たちは、大好きな人たちは、近くにいないって実感して、今すぐ夜行バスに乗ってとてつもなく帰りたくなったり。
ふいに大好きだった祖父が亡くなったことを思い出して、もう二度と会えない寂しさに襲われたり。
母の作った温かいご飯が食べたくなって、必死に思い出して、想像して、自分で作ってみたり。でも失敗して母の味が恋しくなったり。
ある男の子を思い出しては、愛されてたんだ、あれは優しさだったんだ、と思って過去の自分を悔やんだり。
一人でいることの怖さを実感した時。
何かに触れてしまったような。
触れたら壊れてしまうような。
そんな感覚。そんな少しの時間。
たぶん、その正体は楽しいキラキラした思い出たち。
長期休暇に地元で過ごす充実した時間。
と
忙しさに追われて一日中寝て過ごす休みの日。
「ただいま」と言えば「おかえり」
が返ってくる暖かい愛が沢山ある場所にいる私。
と
「ただいま」と言っても何も聞こえない
冷え込んだ6畳の狭い部屋にいる私。
キラキラからはかけ離れた場所にいる、今の季節に合わせて言うなら、肌寒いがしっくりくるような。
地元の友達や家族は、会おうと思えば会える距離にそれぞれ友達や頼れる人がいる。
それが堪らなく羨ましく感じることがあって。
少しというか、かなり寂しくなる。
ポロポロと溢れ出したまま眠りにつく夜を何度過ごしたかは分からない。
でもその現状が辛いというよりは、何かが恋しいという方が近い。
悲しいだけじゃない。
寂しいだけじゃない。
忙しいだけじゃない。
しんどいだけじゃない。
電車に乗遅れそうで急いだら、鼓動が早くなって息も荒くなるし。
眠い時は呼吸が深くなって、ゆっくりと息を吸ったり吐いたりしてるし。
なんとなく朝目が覚めたら消えてしまいそうな。
そんな感覚に飲み込まれそうになった夜があっても、実際にはあくびをして大きく息を吸う。
そうやって夜明けにはあくびをして、寝たくせに「眠い」ってぼやく自分が思い浮かぶから、きっとまだ、大丈夫。
とりあえず、母の味だけは再現できるように成長しないと。
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