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割安銘柄で資産運用をしていたはずが3日間で約100万円吹っ飛ばした件

最初に

 2024年8月5日(月)、日経平均株価が4,451円(12.4%)もの下落をしてしまいました。
 これは1987年10月のブラックマンデー翌日(3,836円下落)の下落を大きく超える日経史上最大の下落幅となっています。
 記事作成中の現在は8月11日(日)です。一週間が経過し、相場も落ち着いてきた感もありますが、これから先の株価が戻すのか、二番底を目指すのかは誰にも判りません。
 標題の通り、私は8月1日(木)に14万6,000円、2日(金)に16万3,000円、そして週明けの5日(月)に61万5,000円の資産を吹っ飛ばしました。
 今思えば、私は所有の持ち株の下落に事前に懸念を抱いており、今回の下落ではさまざまな事を考えました。この機会に記録と記憶を整理しておこうと思い、この度記事の作成に取り掛かった次第です。
 記事をアウトプットすることで今後の自分の行動指針になればという期待と共に、賢者の皆さんへ笑い話となれれば幸いです。

7月31日(水) 日銀政策決定会合で逃げられなかった件

 思い起こせば、暴落のトリガーは7月31日(水)午前中の日銀の金融政策決定会合だったのではないでしょうか。
 これまでの日経平均株価の押上げには、「円安政策」と「低金利政策」が大きく影響していることからこの会合は大変注目されていました。私も金利上昇のアナウンスがあれば午後から日経動くかも…と思っていました。
 しかし日銀の植田総裁の手法として事前に情報漏洩をする傾向があり、今回は事前漏洩がなかったため金利は現状維持か軽微な上昇かなと予想していました。(相場に大きな影響はないだろうと楽観視していました)
 実際、午後のアナウンスで植田総裁は「金利利上げ」に言及していましたが、日経平均終値は前日の38,525円から39,101円に上昇しており、相場はおり込み済み、むしろポジティブに捉えているのだろうと考えました。
 そう、日経先物が動き出すまでは…。

7月31日 日経先物暴落…しかし動けなかった件

 日経平均先物とは、簡単に言えば、日経平均株価の将来価格を見込んで事前に売買するものです。
 先物未経験者の私には翌日の日経平均株価に影響を与えるという程度の認識ですが、一応、寄付価格の目安として毎日チェックはしています。
 この価格が31日の夜間からどんどん下へと掘ってきており翌朝には-1,000円程度になっていたかと思います。(この下落はアメリカの経済指標の悪化を受けてのものでした。)
 -1,000円は大きな下落インパクトなのですが、私なりにどうしても8月上旬には銘柄を売却できない理由がありました。
 中長期投資家の皆さんにはお気づきだと思いますが、企業の決算発表を控えていたのです。

8月1日 暴落喰らうが第1四半期決算発表に期待していた件

 マイポートフォリオの中で大きな割合を占める銘柄は日本製鉄(5401)です。アメリカのUSスティール買収問題や鉄鋼価格安などの懸念、通期見通しを低く設定している事等から4月以降は株価を落としていましたが、私はこの第1四半期で巻き返してくるストーリーを思い描いておりました。
数ヶ月間続く下げトレンドの中、私は自分の判断を信じて耐えてきたため、ここで投げ売るという選択はありえませんでした。
 また、この時は証券口座の現金比率が全体の3割くらいあり一応暴落にも対応できるよう準備はしていました。
 この日大きく動いたのは為替であり、午前中ドル円が150円台から146円台まで円高に動きました。
 日経平均の終値は38,083円。前日比-1,057円と日経先物価格と同程度のマイナスでした。
 私の資産も-14万6,000円減少していましたが、かなり下に指値をしていた寿スピリッツ(2222)、三菱商事(8058)の2銘柄が買えていました。
 運命の日本製鉄の第一四半期決算発表ですが、私の思い描いていた通り、今季上方修正とこれ以上のない発表でした。
 報われた…。悲しいことに、この時の私はそう思ってしまっていました。

8月2日(金) 日経史上2番目の大暴落 決算はなかったことに…

 日中は仕事の為、株価を見ることができませんでしたが、前日同様に先物が1,000円程度下がっていたため、ダメだろうなと思っていました。
これは完全にトレンド転換したかも…円高を転機とした下落トレンドも考えなくてはと漠然と考えていました。
 しかし、どこかで日本製鉄だけは…と期待していたのです。夜、パソコンを開き確認した日本製鉄の株価終値はたったの+10円。他の銘柄は大暴落でした。特に半導体系はかなりの暴落でした。私の所有銘柄の幾つかも損切りを考えないといけない基準にまで下落し、この日の資産は-16万3,000円。今年前半にコツコツと積み上げてきた利益がついにマイテンしてしまいました。
 その日のニュースでは日経平均の株価下落は史上2番目の下落(日経平均終値は35,909円 前日比-2,217円)と紹介しており、憂鬱になりましたが、さすがにここら辺が底だと思っていました。
 そう、日経先物を見るまでは…。
追記:所有株のKDDI(9433)の決算があり、成績はほぼ予定通りでした。

8月4日(日) 今後の投資戦略を立てていたのだが…

 8月4日時点での日経平均先物の価格は2,000円程度の下落幅がありました。私は日経新聞を熟読し、日本企業の多くの会社の想定為替レートが146円程度であることを知りました。
 急激な円高を市場は織り込んでいない。外需を中心とした円安恩恵銘柄は明日は値を落とすだろう。逆に内需銘柄の反発はあるのでは…と考えると共に来たるべき時に備え損切りルールも再確認していました。例を挙げると『8%で利確、4%で損切り』などです。また、今年の相場の難易度は高いとメモを残していました。そう、目線はある程度合っていたのです。
 しかし週明けの8月5日(月)、私の予想の遥か上を行く事態が待っていたのでした…。

8月5日(月) 運命の日…  ラグナロク級の大暴落を喰らった件

 私は株を買うときは全て現物買いをしており、信用取引は一切やっていません。信用取引とは自分の資産を担保に3.3倍のレバレッジを掛けて株を購入することで、逆に空売りといって、値が下がると思った銘柄に売りを立てて下がれば利益を得ることもできます。
 以前は信用取引をしていたこともありましたが、中長期目線で株を売買する私にとって信用取引の手数料は無視できず、自分に合わないと思ったため辞めてしまいました。この日、空売りをしていた人は大きな利益を得たと思いますが、前日の私の投資戦略にはそのような発想はありませんでした。
 相場がとんでもないことになっているのは昼のニュースで知りました。サーキットブレイカー発動という言葉にコロナショックを思い出しました。
(サーキットブレイカーとは相場が混乱している時に、20分くらい休憩させて相場を落ち着かせようとする取引所の判断です。)
 帰宅して自分の当日の損益を確認しましたら、マイナス額が61万4,000円。私の投資人生で1日でやらかした過去最悪の損失額であり、7月31日時点での私の証券口座額の約10%が吹っ飛んでしまったこととなります。
 参考までに日経平均価格は前日比4,451円(12.4%安)の31,458円。
 7月31日の終値が39,101円でしたので、たった3日で7,643円マイナスとなったことになります。約19%の暴落です。恐ろしい暴落ですが信用取引で買いをしていなかったので致命傷一歩手前で済んだとも言えます。
 続いて取引履歴を見ると8月1日に購入した三菱商事が指値で損切りされていました。8%の損切りラインは窓を開けて暴落したため、-16.5% で51,200円の損切りでした。日本を代表する商社の三菱商事がこのマイナス…。しかも底値と考えて買ったはずなのにこの価格かよ…と目眩を覚えました。
 前日に投資戦略を立てたにも関わらず、投資戦略を再考せずにはいられませんでした。              

8月5日(月)の夜に考えたこと

 日本製鉄は前日比-343円、好決算の翌日+10円からの-343円…。この銘柄だけで約35万円のマイナス。これはもう仕方ないと思いました。それからKDDI(9433)は決算関係なく−73円下落していました。私は所有株のスクラップ&ビルドをしなければならないと考えました。
 ところで今回の暴落を受け、焼野原のような銘柄群を眺めていた投資家の皆さんは、特に銀行株、保健株のマイナスに驚いたのではないでしょうか。
 私が監視していた三井住友フィナンシャルグループ(8986)は、この日ストップ安。100株所有していただけで15万円もの下落をしたことになります。金利上昇は銀行にとってプラスなはず…。下落理由は信用の決済売り等一時的な理由ではないか。恐ろしいがここは買いのチャンスなのではないか。他にもこれまで割高で買えなかった銘柄、乗り遅れた銘柄を厳選して買い向かう絶好のチャンスなのではないか…。
 要するに視点は買い目線でした。

8月6日(火)、意気込んで買い向かうが残念だった件

 この日は仕事を休んで相場と向き合いました。
 経験上、休みを取り意気込んで売買した時にうまくいった経験は少ないのですが、早朝、日経平均先物価格がプラスだったので、これから上昇するのではないかという予感がありました。そうすると所有株を売却するにしても少しでも高いところで売却し有意義な休暇としたかった訳です。
 しかし結論から言うと、引け後の感想は何もしなければ良かったでした。

【購入銘柄】

  • フジミインコーポレッド(5384)100株

  • 新日本建設(1879)100株

  • INPEX(1605)200株

  • 日本製鉄(5401)100株

  • 三井住友FG(8316)200株

【売却銘柄】

  • フジミインコーポレッド(5384)400株

  • 三井住友FG(8316)200株

○フジミインコーポレッドは100株ナンピンしてみましたが、半導体関連銘柄は下落していたため諦めました。20万1050円の損切りです。
○三井住友FGは何故下がるのか理由が判りませんでした。YOUTUBEなどで前日にストップ安だたっため下げきっていないなどの意見がありましたが、理由が判らないままでは持てないので買ってすぐ損切りという悲しい結果となりました。4万2,800円の損切りです。

 この日ガチャガチャやりましたが、全体としては日経平均は史上一番の上昇をしたそうで、私の所有銘柄も含み損が幾分か解消しプラス25万7,635円でした。(いまだ大きな含み損です。) 










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