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パンデミック備忘録@ブリュッセル

ほんとうにこの一週間で、状況が一変した。

在外邦人の常(たぶん)として、地元ニュースよりも手元のスマホでYahooニュースをチェックする頻度の方が高かった。通常ならば。
ところがこの一週間を経ていく中で、不遜ながら「日本は、のどかなもんだ。むしろ大丈夫なのかそんなんで?」という感想に転じていた。自分でも驚いている。

今起こっていることを、自分のための備忘録として書き残す必要は、ずっと意識していた。
今やっとかないと流されるだけでぼんやりした印象ぐらいしか残らないだろう。

危機意識からというより、「今起きているこれは何なんだ感」を記録すること。
日本にいる家族や友人知人に、空気感の違いを説明するツールとして精錬すること。

基本的に家から出るな、というお達しなんだし、時間ならあるんだし、これを機会と捉えよう。

国家危機管理センター(Crisiscentrum)は、毎日午前11時に定例会見を行い、コロナウイルス現況を報告すると同時に、一般市民社会生活に対しての留意点を生中継する。

それが咀嚼され報道されるのは、13時のニュースとなる。

ベルギーでは午前中は、生の番組が一つもない。
朝9時ぐらいまでは前夜23時過ぎのニュース最終版と、その時点で放映された天気予報のセットが繰り返し再放送されるだけだ。BBCやZDFだと、朝の情報バラエティ的な番組があって、ああ日本と同じだね、と思う。国力の差が、こういうところにも散見される。


2020/03/20金 13時のニュースから:

本日感染が特定され入院した人の数:837(前日比+203)
のべ感染者数:2257
そのうち、ICUに収容された人の数:164(前日比+34)
退院者数:204
死亡者数:37(前日比+16)


今日の染みたニュース

今朝8時45分、西ヨーロッパ数カ国の164のラジオ局が、同時に「You’ll never walk alone」をオンエアした(国名・局名の内訳は不明)。
オランダのNPO 3FMという局が呼び掛けたもの。
コロナウイルスとの戦いを強いられている国や人々への応援歌、という企図らしい。

(ベルギー・フランダース国営放送の英語版記事)

サッカースタジアムで時々耳にすることがあった。何故この曲が、という由来は今回改めてググって知った。リバプール起源だったのか。ここいらではフェイエノールトサポの熱唱で知られており、弱小OHLがみっちり真似っ子しててなーんかちょっと痛いねえ、と思ったりもしたことがあったんだった(遠い目)。

3月15日の国内リーグ第30節の最終戦はキャンセルされ、それに続くはずのプレーオフ日程発表も完全スルー、サッカーのEuro2020は来年に延期が確定、
サッカーとか呑気なこと言ってんじゃねえよ、とにかく今は出歩くな、なるべく人と会うな、やり過ごせ、おとなしくせよ、
…という日々に、いつの間にか、なってしまっていたんであるのな。

それを改めて思い知り、「出歩くな」モードによる分断され感にも、否応なく向き合うことになる歌詞であったので、

図らずも泣けてしまった。
ニュース観ててじわっと来るなんて、やーっぱそれなりのストレスもあるんだろうな?単なる寄る年波?

You’ll never walk alone

ヘビロテ決定。
日本に帰省したらパセラで熱唱して嫌われてやるぜ!というフラグ立てを(謎

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