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ハムステーレン(hamsteren)という蘭語動詞

パンデミック備忘録、という形ででも記録を残しておこうと思った動機の一つが、この単語と邂逅したことだったんである。直訳すると「ハムスターする」、つまり所謂「パニック買い(買い占め行動)をする」という所作を指す。

オランダ語には、動物を使った結構可愛くも滋味に富む表現が散見し(例:いがらっぽい喉&声を「カエルのど」と言うとか)実に趣深く、それはそれでいつかまとめ記事にしたいと思い続けていたのである。

↑の記事は、フランダース国営放送VRTで「hamsteren」で検索した結果ヒットしたもので、3月13日(金)付。12日(木)深夜に「所謂ロックダウン」決定の報道があった翌日午前中の取材である。

↑は18日(水)の記事。見出しは「ハムステーレンの被害者はフードバンク」となっており、リードに「ハムステーレンとは、貧困にある人々が新鮮な食材を拒否すること」という、これまたえらく斬新な定義が見えてそれも趣深い。

「パニック買い」よりは、何かちょっとマシだから「ハムステる」ってカタカナ日本語化しないかなあ?という軽い希望のようなものも抱いたんだが、

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これに引っ張られるから、ちょーっとムリかもなあ??
…という、ほぼ意味のない脳内ブレストをそのままここに書いておくことにする。禁足令が敷かれて仕事がないと、こーいうことにもなるんである。ご参考まで。

追:ドイツ語にも同様の動詞があると聞いた。ドイツ語由来オランダ語(逆も可)、ちうことなんだろうか?後でやる気が残ってたら調べてみよう。

2020/03/25(水)13時のニュースから

感染が判明し入院している人の数:2152(前日比+668)
のべ感染者数:4937
そのうち、ICUに収容された人の数:474(前日比+96)
退院者数:115
死亡者数:178(前日比+56)

だから昨日言ったじゃんよ、ぬか喜びすんなってよ?
…という伝える側のドヤ顔が見えなくもない、揺り戻しアップ数値になっちまった今日であった。ニュースは毎日数値を伝えていて、我々もそれをチェックするのが日課化しているというところが結構あるとは思うが、一喜一憂すんな、つーのが。

「集計には時差が入る」というのも同時に常々言っているし、「週末効果」ってのもあるからね、とは危機管理委員会代表氏が、週末からずっと言ってたので、ああそれがこういうことね、と腑に落ちもする。

(えー、でもこの非常事態であっても週末かそうじゃないか、っていう区分ってあるんだー、と軽く驚く自分は日曜を安息日としない文化背景を強固に持つのだなあ、と改めて思ったり)

まあ均せばそれでも上昇曲線の角度は緩んだかも?スペインみたいにはならなくて済んでるかも?(クロッカス休暇にスペインに行って来たのに!)
…と、胸を撫で下ろしているフランダース人は、実は結構多いのではないかと踏んでいる。

新規感染患者の地域別分布 
フランダース:429(64%)  3023(累計:61%) 
ワロン:176(%未詳) 1234(累計:25%)
ブリュッセル首都地域:57(%未詳) 545(累計:11%) 
起源不明:6(%未詳) 135(累計:3%)
合計:668(直近24時間)  4937(累計)

地域別の内訳を、%まで付けて報道するようになった、というのはどこへ向かっての何のアピールなんだろう?
ざっくり印象報道で「フランダース人の感染率80%」とかやられちゃったことへの反証、ということなんだろうかな。

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