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エルディ
2015年5月12日 22:29
トイレに駆け込み、扉を閉めて思った。これじゃ嬉ションする犬だ。「でも仕方ないよ、ミチル」私はいつもそうするように自分に話しかける。「こんな幸せなこと信じられる? かっこよくて、身長が高くて、それでいてとびきりやさしい。しかも趣味も合う。 こんな理想的な人から告白されて、しかもプロポーズされるなんてありえる?」三ヶ月前から付き合っている彼に喫茶店に呼び出された。マイナス思考の私は別れ話も覚悟し
2014年4月10日 18:33
俺は今、かつてないほどのすがすがしい気分に満たされている。これを特殊能力と言わずなんと言おう。心の大きな空白を埋める力を手に入れたのだ。いや、そんな小さな話ではおさまらない。俺が、この俺が世界を変えられるのだ。ことの顛末はこうだ。数時間前・・・真夜中。俺はベットに横たわり、相変わらず眠れずに天井をぼんやり眺めていた。不眠が俺を腐らせていくのか、腐っていく過程で不眠症になった
2014年6月2日 23:23
【音声版】鼻毛スイッチ(作エルディ)
Otoyaさん
忙しくて読むヒマがないフォロワーの皆様のために、音声化してみました。ところどころたどたどしいですが、許してやってください。とてもクールに朗読して頂きました。これでPC作業中や通勤中にも楽しんで頂けるかと思います。(注1)音声化しただけでシュールさが増しておりますが、再生時にどんな事態が起こっても責任は持ちません。 #ナンセンス #シュール #短編
2014年5月4日 22:57
ボンゴレビアンコで死ぬ夢で目が覚めた。薄暗がり。我が家と勝手が違うことにしばし戸惑う。薄っぺらな布団と無数の体臭が混ざった腐ったピーナッツバターみたいな匂い。すぐに職場だと気付く。仮眠室での目覚めはいつもこんなだ。我が家の布団が恋しいわけではない。ただ毎回くり返される「ここはどこだ? 職場か」という自問自答がおれを深い落胆におとしいれる。その度に早く辞めようと思うのだ。シャツの表裏、ボタン
2014年5月17日 22:52
(投げ銭式です。無料で最後まで読めます)空前のボブヘアブームと言っても過言ではあるまい。いや、もはやルールと言うべきか。なにしろ、私以外みんなボブヘアなのだ。女だけではない。男も子どもも。老いも若きも。老若男女、ボブヘアなのだ。時の移り行きはここまで早いものなのか。うつ病で2ヶ月仕事を休んでる間にこんなことになっていようとは。私は上司からのパワハラ、同僚からの嫌がらせ、部下からの