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羊了个羊。中国で異常にバズっているスマホパズルゲームの戦略

この2、3日で一気に中国でバズったゲームがあったのはご存知ですか?「羊了个羊」というゲームが突如尋常じゃない人気となり、これをみなさんにも紹介します。ゲームをバズらせる最強マーケティングのヒントがあるかも。

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連日Weiboのトレンド入り。ボクのWechatのモーメンツでも関連情報を共有する人がたくさんいました。

複数の友達からシェアされたんですが、親友からは「クソゲーだから絶対遊ぶな」とも言われました。 たしかに時間の無駄だろうなと思ってしばらく言われた通りにしてたんですが、あまりにも話題になっていたのでつい手を出してしまい気づけば深夜に。。。結局親友と同じく「クソゲーだから絶対遊ぶな」と言いながら友達にシェアしました^^;

このゲーム、独特な音楽もあいまって恐ろしい中毒性があります。定番の「3つ揃えば消える」系でそんなに難しくないゲームのはずです。

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↑ラウンド1はやり方の説明との感じで非常に簡単でした。ネット民いわく「うちの猫が適当に押しても成功できる」と。

しかしラウンド2で一気に難しくなります。オフィシャル情報では、クリアできたプレー確率が0.1%未満だそうです。

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↑こんな感じです。戻しやシャッフル機能はそれぞれ1ゲームに一回利用できます。また、1ゲーム目はWechat友達にシェア、2ゲーム目からは30秒の広告を視聴すれば獲得できます。

一見シンプルで簡単なゲームなのですが、成功率があまりにも低くかつラウンド1との難易度差があまりにも鬼設定ですぐに話題になりました。さらにみんなシェアされればされるほど、勝負心が煽られついつい遊んでしまうという高度な戦略。

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↑ネット民からの代表的なコメント。「くっそ!誰がシェアしたの?今日午後は(ゲームしたばかりで)何もしなかった」

...全くの同感です。友達に止められたのに。。。

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↑なぜ成功率が低いかというプロの意見。このゲームはアルゴリズム的には未完成のものだと。一般的に、ユーザー体験を向上するためには素早く解ける案を計算して出せるはずで、たまにどうしても解けない場合は自動的にシャッフルするように設計される。しかし「羊了个羊」の場合は完全にランダムでゲーム開発の時間も手間もかけていないので、どうしても解けない場合がよくある。むしろ解ける場合が非常に少ないから0.1%未満の成功率になるわけ。結局頭脳で遊ぶゲームではなく、完全に運です。

ということで、、バズらせの鍵は単なる開発者の手抜きってこと??

完全ランダムなこともあり、頑張っても結局こんな目に遭っちゃうケースも。

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↑えww

むしろ違うゲームになってない?と思うくらいです。一方異なる意見もあります。

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↑このゲーム、解けない場合があるなんて開発者のプログラミングがよくないんじゃないかの指摘に対し、プログラミングは非常に優秀で、腹立つほど成功できなくて遊び続けさせることを狙ってやっていると主張する人もいます。

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↑事実、9月14日の一日の広告収入は468万元(約9750万円)で、たった2、3日バズっただけなのに今月の広告収入は2564万元で既に5億円を超えました。

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↑公式つぶやきからこんな発信が

「アクセス多すぎて2日間で3回もパンクされたから緊急のサーバー開発と技術を募集しています」。

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↑この企業の登録資料によると、従業員が7人しかいなかった。。すごい

ネット民のみなさんがどれだけ罵倒しながらゲームをしているかとを、激バズり恒例の「表情包」から見てみます。みなさんの怒りが感じられます。

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↑新型毒物(ドラック)

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↑誰がこんなんで遊ぶんじゃい!削除しましょう

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↑麻薬だから更正しなきゃ。腹立つ羊の表情w

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ビリビリ動画では大量のネタ動画が上がってます。どれも面白い、みんなが簡単にゲーム実況して動画を回すってマーケティング戦略が勉強になります。

もし興味があればぜひ「クソゲームで絶対遊ぶな」との意見をご了承の上で、Wechatで調べて遊んでください。探し方キャプチャで貼っておきます!

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↑キーワードは「羊了个羊」で最初に出てきた「小游戏」と書いてるやつです。

そして、日本の友達からの情報がシェアされました。日本にいる皆さんに朗報です

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↑サーバーの関係で、日本にいれば広告のアクセスができなくて、見ずにゲームが進めます!羨ましいです笑

(参考資料)


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