便宜坊。明の時代から600年の歴史を持つ北京ダックの名店
これで4回目の北京ダック店紹介です、もう飽きましたでしょうか。名店はまだまだありますが、一旦このくらいにしておこうかな。今日紹介するのは便宜坊(bian yi fang)です
まず豆知識なのですが北京ダックが焼き方によって大きく「挂炉」と「焖炉」(Guà lú'、mèn lú)の2種類があります。
「挂炉」:直接火で焼きます。焼いてる途中にダックの火加減をチェックし、位置を調節することも可能。直火なので鴨の皮の下の油の溶け具合がよく、皮のパリパリ感が良い。
「焖炉」:先に窯で加熱し、消してからダックを入れて、余熱によってじっくり焼く方法。自然に温度が下がってきて、挂炉より湿度が高く油と水分の損失が少ないので、肉がもっと柔らかい。
過去に紹介してきた「四季民福」「大董」「全聚德」は挂炉となります。今日紹介する「便宜坊」は焖炉です。
ちなみに名前がおもしろくて、店名の「便宜」(bian yi )は現在の中国語では値段の安さを指す「便宜」(pian yi )と同じ漢字になります。これは当時は「便利でおいしい」との意味だったそうですね。
この店は前回紹介した「全聚德」ほど有名ではないが、実は明の時代の1416年から始まっています。明の時代の皇帝から愛されてる、600年の歴史ある名店なのです、凄い!
恒例のdianpingチェックからいきましょう↓
四つ星で一人当たりの消費額は124元(約1900円)で手ごろです。味も環境もサービスも満点5点の4点台とかなり高いです。複数の店舗の中で最も評価が高いのは「安華店」
ホールはこんな感じです↓
個室はすごく高級な感じではないですが、逆にカジュアルで好きです↓
dianpingのユーザーからのおすすめランキングはこんな感じです。
もちろん一位は北京ダックです。2位の「乾隆白菜」というのは、白菜のゴマみそあえですが、乾隆皇帝が「世の中で最もおいしい白菜」と評価した一品だそうです。3位は、肉の腎臓炒めで、ちょっと日本人は苦手かもね、興味のある方はぜひトライしてみてください。
ダックはこんな感じです↓前回紹介した全聚德との区別は見た目で伝わりますかね。皮と肉がしっかりと繋がていて食べごたえがあります、でもサクサク感は若干弱い感じです。
薬味もちょっと違います。外国人なら気楽に店員におすすめの組み合わせ方を聞けばよし!(頑張って中国語でね!)
そしてぜひ試してほしいのはこれです。dianpingのランキング10位の家庭料理に見えるキャベツの炒め物ですが、実際は家庭の火加減ではなかなか再現できない一品です。
紹介しきれませんが、この店はダック以外に伝統的な北京料理が多いです。
600年の歴史にもかかわらず、雰囲気は現代的だし、値段も今まで紹介した北京ダックのお店よりも安い。ちょっとカジュアルにデートとかで行くのに良いと思いますよ!
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