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ECサービス拼多多のユーザー数が中国でNo1に!それに対して中国ネット民の分析

今日は「拼多多」(pinduoduo)の話です。pinduoduoとは?という方はまずはこちらを見てください、けっこう前に書いたものでかなり読まれました↓

pinduoduoが3月に公開した財務報告では、2020年末までに消費者側(出品者ではない)のユーザー数が7.884億に達したと発表され、事実上中国で最も大きいECプラットフォームになりました。

また、2019年の1年間で新規成長したアクティブユーザー数が2億を超えました。ちなみに、かつて1位だったアリババのアクティブ消費者ユーザー数は7.79億で、その次のJDが4.72億でした。

ぼくも以前からpinduoduoの成長ぶりを注目してましたが、こんなに早い段階でアリババを抜くとはさすがに思わなかったです。でも肌感覚からいうと、確かにこの一年で周りに「pinduoduo真香」(かつて軽蔑していたが今はヘビーユーザー)という中国の友達が増えてます。

これに対しての中国ネット民の視点もまた面白いです。pinduoduoが中国EC最大手に成長した話題についての中国人の声と意見。とにかくみんなのコメントが長くて(それも話題の証拠ですね)、勝手に面白いと思った箇所を抜粋して紹介します。(全文リンクは最後に貼りますので全部見たい人はそちらを)

・かつてのECサービス覇権争いの結果、タオバオが市場のTOPに立ってから、タオバオは出店する人から取るお金が増えました。タオバオで出店するコストはpinduoduoよりかなり高くて、有料のプロモーションもなかなか出費が高いです。その影響からタオバオは自然と商品が高くなります。タオバオももともとは実店舗より安いからみんな買ってたので、安くならないのであれば自然とより安いpinduoduoに移ってしまいますね。経験上、100元未満のものはpinduoduoの方が安く買える比率が高いです。
・このデータに疑問を持ってます。公開されたアクティブユーザーは必ずしもpinduoduoへの忠実度が高いわけでもないです。自分も自分の周りも、友達や家族の依頼で「砍一刀」(いわゆるアクセス誘導することによって割引になったり、景品をもらえたりするキャンペーン)に参加するために仕方なくユーザーになった人も多いと思います。
・アクティブユーザー数でアリババに勝っても、GMVはまだまだアリババには及びません。特にアリババはTMALLを多くしたい戦略を採っているため、ほとんどの取り組みが大企業やブランドもの、専門店などのオフィシャル出店者に偏ってます。それはそれで偽物が減るという良さもありますが、弾かれた中小はpinduoduoと一緒に発展するしかないところもあります。アリババ系列で、近年東南アジアで発展していた「lazada」はテンセント系の「shopee」にシェアを逆転されてます。その一連の動きはまるで当時ebayが中国でタオバオに逆転された時とそっくりでした。国内でも同じことがまた始まったかもしれませんが、pinduoduoの創立者が会社のCEOを辞任して科学の道に進むことも、これからのpinduoduoの発展に深く影響するかもしれません。
・アリババのTMALLとタオバオは異なるアプリでしたが、タオバオからTMALLの商品をアクセスしたり、買ったりすることが可能だから、TMALLの大手優先、オフィシャル優先の戦略がどうしてもタオバオのGMVに影響します。よって、タオバオの小さいお店はアクセス数が少なくなり、成約数も少ない。仕方なくタオバオとpinduoduoに同時に出店するか、pinduoduoだけに出店するかを選ぶところが増えてます。結果として、pinduoduoでは安くて安価のものがとても集まってます。そして価格に敏感な消費者がそれが一番先に気付きます。その認知が広がって一気に移行したのです。消費者は「もうタオバオやめる」ことは多分ないでしょうが、利用頻度が減少するでしょう。
・pinduoduoは自分のことを「農産物EC最大手」と言ってます。アリババが2019年に発表した農産物の販売額は2000億元でした。2020年にはこの数字を発表してなかったです。その理由は、pinduoduoでは2020年に2700億元の販売額があり、相当タオバオの数字を上回ったのでしょう。特に政府の脱貧困プロジェクトでは農村部のECビジネスに力を入れて発展してきました。pinduoduoがその波に乗ったと思います。

脱貧困のnoteも面白いと思います、よかったら登録お願いします。

・アリババは出店者に厳しいとか言いますが、pinduoduoには「罰duoduo」のあだ名もあることを忘れないで!出店者への罰則が多いから前みたいにありえない偽物乱立する状況がある程度改善されたかもしれません。ただ、あまり厳しければ次のタオバオになるかもしれません。
・三つのプラットフォームで価格比較を行ないながら買っています。pinduoduoには偽物が多いというイメージが強いので、しばらくは「これなら偽物作らないでしょう」ってものを優先して買う使い方がおすすめ。でも比較はとても重要。案外、JDが一番安い時が一番多いかも。

最後のは同意見です。ただ、消費者ユーザーとしてはプラットフォームが競い合ってサービスの質が上がったりコスパが上がる環境が素敵だと思います。最後にpinduoduoの偽物傑作集のnoteを貼っておきますので、ありえない偽物の数々をお楽しみください。

(参考資料)


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