見出し画像

中国で指名手配中犯罪者の出頭が続出してる理由

最近「中国では行く場所がない指名手配中の容疑者がたくさん出頭してる」って報道を見ました↓

中国でもちょこちょこ報道されてます。でもこれが監視強化でというのはちょっと違うかも。

今は感染症の拡散防止のためいろんな場所に出入りする際には身分証明証のチェックが必要なので、当然ですが身分を隠しながらの生活が難しくなっているのです。

僕の住んでいる「小区」も、北京が緊急状態に入ってから、身分登録による通行証がずっと使われています。

最近は身分証明書と通行証のセットで出入りすることになり、例えば北京に戻って14日在宅隔離未満の人には通行証は発行できません。(もちろん自主隔離中には配達サービスや管理者によってライフラインは保証してもらえます。)

これだけ厳しいのは指名手配された人も例外ではなく、いろんな場所への出入りもできなくなります。さらにバイトや仕事も休まざるを得ない状況であり、収入も乏しくなるため、あちこちで出頭する人が増えています。

ただ日本の記事にも書いてあったように、行動履歴や映像から犯罪者を捕まえられるようになってきたこともある意味事実かもしれません。

例として、中国歌手のコンサートで指名手配された人が捕まったという報道をよく見かけます。これを調べてみるとなかなか面白いです。

この件で最も有名なのは张学友(ジャッキー・チュン)のコンサートです。

画像1

この方です。香港のポップミュージックが好きな人は知ってますよね。

そして僕のnoteの読者の皆さんはご存知、「表情包」界のスーパースター。この表情から無数の「表情包」が生み出され、僕のアイコンもこの顔由来です笑

報道によると、彼の全国ツアーで1年間55人以上の指名手配犯が捕まったそうです。その理由は2つ。

まず一つ目の理由は、彼の人気がすごく、歌が素晴らしい。いろんなことを経験した人の心に響く作品が多くて(悪いこと含む)、まさに「生歌聞けるなら捕まったとしても構わない」って人もいたそうです。

そしてもう一つの理由は、会場が大きければ大きいほど、セキュリティー検査が超ハイテクになるからです。

数千人の会場だと空港のような金属探知ゲートのみで済みますが、ドーム規模だと遠距離認証システムで行われます。

画像2

日本で「中国は監視社会」と騒ぐ人が想像するような仕組みですね、もはや安全なのか不安なのかわからなくなりました。でも周りの中国人からは評価が高く「別に悪いことしませんからこれで治安が良くなればどうぞどうぞ」という感想。

さらに、つい先日面白いアプリも見つけました。「人民賞金」という、賞金付き指名手配犯情報がまとまっているアプリです。

画像3

「一人の検挙に協力すれば、どんな投資よりも回収率が良い」ということでネット民の間で話題になりました。これもまたとっても面白くて、でも書いたらすごく長くなりますから、次回以降で紹介しましょう。

(参考資料)


よろしければサポートをお願いします。Twitterも良かったらどうぞ! https://twitter.com/bijingbball