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Anthony Faber氏の2023年期待すべき新作ボードゲーム(My top 10 anticipated games of 2023)

本記事は、Anthony Faber氏が2023年2月17日に投稿した「My top 10 anticipated games of 2023」の翻訳である。

先日、Anthony氏の2022年のベストゲームを掲げたところであるが、そうであれば、2023年の期待すべきボードゲームについても翻訳するのが筋だろうと思われる。また、日本語版がアナウンスされるとか、日本で大々的に注目されているとかといった作品はあまり見当たらなかった。そういう意味では訳出する意義があるように思われた(この記事に限られないが、当ブログでは、日本語版が出版かれてない作品は英語等で作品名を記載し、日本語版が出版され、又は出版される予定がある作品については、日本語版の表記に従っている。)。

また、購入する前のボードゲームの情報として、どのようなことが魅力的に映るのか、ゲーマーはどのような点に着目するのかという観点からも、若干ながら参考になるところがあるように思われる。

元記事は以下のリンク先を参照されたい。ヘッダー画像はみんなのフォトギャラリー機能を利用させていただいた。

このリストを目で読むより耳で聞いたほうがいいっていうなら、ポッドキャスト「Two Wood for a Wheat」の最新回をチェックしてくれ。そこでは、共同ホストのPat Flanneryの笑っちまうチョイスについての話も含まれている。

この記事を始める前に数点だけ。まずは、2月17日というのは、こういったリストを作成するにあたって遅い日付だというよりも早い日付だと考えてる。大部分について、エッセン(※ドイツの地方都市エッセンで毎年開催されている世界最大級のボードゲームイベントSpielのことを意味する。)やその頃に何が発売されるかなんて全く見当がついてないわけだ。こういう理由から、一般的には、9月とか10月に期待すべきエッセン新作リストを作成するが、今回は、むしろ2月から8月に発売されるゲームのリストというほうが近い。

次に、既に前回のリストに掲げたゲームは取り上げない。遅れているゲームを有利に取り扱ったりはしないさ。だから、私は、このリストに掲げたゲームと比べて劣らず、「ダーウィンズ・ジャーニー」に期待を寄せているかもしれないが、もう一度エントリーさせるわけにはいかない。

最後に、ここに載せたゲームの種類に多様性を与えようとしたが、いくつかの例外を除けば失敗している。多くのユーロゲームを見ることを期待しているからね。少なくとも、ゲームの設定はバラエティに富んでいる。1つの例外がある。(ネタバレ注意)私のリストには、過去の設定となっている、ワーカープレイスメントをベースにしたスーパーヒーローものが2つあって、ある種変な話だ。これについては詳しくはここからだ! じゃ、はじめるよ。

10位:「Daybreak

クレジット: Alex Hague

この種のリストに、ほぼテーマ性だけで掲げるゲームというのは珍しいことなんだが、この作品は例外だ。まあまあだと思うけど、「パンデミック:新たなる試練」やパンデミック形式の協力ゲームはあまり好きではない。だから、このゲームは、普通なら試してみるゲームになるが、待ち焦がれているゲームではない。けれど、人気の協力ゲームに気候変動というテーマを中心に据えるというアイディアが非常に気に入った。そして、このゲームについて簡単な調査をしたら、メカニクス的に興味深いというだけでなく、相互に関連して次々に巻き起こっていく(cascaded)気候変動の性質と、国やビジネスだけでなく地域社会に対して与える影響が明らかにされる方法についても興味深い。

メカニクス的にいうと、私は、他人と争うゲームにおいて、同時アクション選択とカードの引き運があるとワクワクしないが、協力ゲームにおいては、ランダム性というのがプレイヤー全員に影響を与えて、プレイ毎の多様性をもたらしてくれる。各国の異なるプレイヤー能力は、楽しくて没入感があるように見える。ほとんどのパンデミック系のゲームでは、個人的にテーマ性を感じたことがなかった。そういったゲームでは、個人的な体験として、直ちに、キューブを取り除くために適切なカードをプレイするだけに成り果ててしまう。しかし、このゲームにおける次々と起こる衰退は、カードの引きが悪いせいで起こるアウトブレイクの代わりに気温上昇というテーマ性のある要素と関連しているように感じる。最後に、このゲームの製作チーム(pedigree)、テーマ、軽いパステル調の明るいアートワークのおかげで、卓上で広げやすくなっているはずで、このリストを作るに当たって、多めに考慮した点となっている。

9位:「The White Castle

クレジット: Devir Iberia

大麻常習者のKal Pennみたいな冗談(※Kal Pennが大麻常習者を演じた「Harold & Kumar Go to White Castle」という映画がある。)を言ったということにしておいて、ゲーム自体の話に移ろうか。このゲームがリストの下位に来ているのはたった1つの理由からだ。このゲームのことについてほとんどわかってないんだよ。私が知っていることは、全て期待できるものだ。つまり、これは、「赤の大聖堂」を作り上げたDevirに所属するデザインチームから出版される次のゲームで、また別のタイトで無駄がない中量級のユーロゲームになるはずだ。今回の設定は中世の日本だ。その全てに満額の期待をしている。

私が知っているのは、まさにそれだけだ。そうね、デザイナーの1人が書いた数行の文章を見つけたよ。それには、「赤の大聖堂」と同じくらいの価格帯だが、異なるメカニズムになると言っていた(ほかにも、上述したように、タイトな中量級ユーロゲームとも)。"ダイス"と"コンボ"に言及していた。良い感じじゃないか! 要は、こういうのを嫌いなやつなんているんだろうかね?

8位:「Septima

クレジット: W. Eric Martin

これは、リスト上で私が最も神経質になっているゲームだ。このゲームは、非常に魅力的になる可能性を秘めているが、私にとってひどいものになるかもしれない。良いところは、Mindclash Gamesの大部分のゲームほど巨大で威圧感のあるものではないように思えるところで、予想されるプレイ時間は90分となっている。それに、身を潜めている魔女というイカしたテーマで、独特のアートスタイルとなっている。上述したように、同時アクション選択がメインメカニズムの場合には、それがランダムな推測に成り果てることから、大抵尻込みしてしまうんだ。しかし、このゲームでは、他のプレイヤーと重複した結果が全て良いとか全てダメとかではなくて、混在した形になっているところが好ましいね。重複すれば、より強力な効果が得られる点は良いんだけれど、自分の魔女の集会(coven)に注目が集まってしまい、最終的には魔女狩りに遭うことになりかねない点では悪いことになる。

テーマ的には、こいつは非常にイカしてるが、実際に面白い選択が生み出されるのだろうか。全くわからないよね。また、メインメカニズムが強い可能性を秘めているのと同じ程度に、半協力ゲームのような感覚を引き出してしまっており、そのことに懸念が生ずる。このゲームでは、本質的に、誰かと一緒に重複してアクションを行いたい場合に交渉する(場合によっては裏切りを行う)インセンティブを生じさせる。そして、交渉というのは、ゲームにおいて非常に不安定な要素となり得る。特に、ユーロ形式に最適化されたものと組み合わせた場合には、プレイヤーが慎重に計算した計画が別のプレイヤーの思いつきで台無しさせられるからね……うまく機能しないかもしれない? わからんよね。つまり、「Dogs of War」は、実際に交渉を用いるメカニズムを導入しないで、メカニズム全体で交渉をするようにかき立てていた。けど、このゲームが同じことをうまくやり遂げているかは自信がないね。

7位:「The Fox Experiment

クレジット: Colin te Booij

私が、このリストでは卓上に置きやすいゲームであることが高い評価を得ると言っていたことを思い出したかな。このゲームが第一の証拠だ。Elizabeth Hargraveの最新の動物テーマの作品は、全てを上書きする大ヒットだった。そして、もしそうならば、このゲームは、かなり軽くて単純に思えるので、ファミリーゲームとのクロスオーバーの可能性を秘めている。

この作品では、このことをプラスに考えている。「ウイングスパン」はそこそこってとこだったけど、大好きになれなかった要素の1つは、複雑なカード能力を使って比較的重いゲームであると装った非常に軽いゲームのように思ってしまったところだ。BGGのページによれば、このゲームは1時間で終わり、ゲームの重さ的にほぼ適切のように見える。テーマ的には、このゲームのアイディアが大好きだ。キツネだからということではなく、遺伝子や形質(traits)が世代を超えてどのように展開していくかに対して、ダイスを転がすというアイディアがね。メンデルの法則や1:2:1の比率について、小学校時代の懐かしさが大いにある。それに、えんどう豆か何かの遺伝子を接合する(splicing, ※スプライシングする)よりも、かわいい動物で展開されるほうが好ましいと思う。そのとおりで、おそらく、私たちはこうした動物を用いて神を演じるべきではないだろう。けど、まあ、それは人類の悪徳の中で最も小さいものだろうさ。

6位:「Scholars of the South Tigris

クレジット: Branden Robertson

今のところ、このリストが真の愛好家だけが知っているゲーム(deep cuts, ※音楽用語である。)というよりも、その辺のゲーマーが知っているゲーム(top 40 radio, ※Billboard等があり、日本とアメリカの音楽の事情が違うので意訳している。)ばかりになっているように感じてるけど、Shem PhllipsGarphill Gamesの最新作を紹介するので、この傾向を崩してはいないよね。「西フランク王国の聖騎士」の後で、私は西フランク王国系列の列車からは降りたんだ。そこそこだったけれど、非常に似たような展開となるように思われる多くの種類のトラックのせいでがっかりしてしまったんだ。最終的に、このゲームを失念しやすくなっていたと分かった。

しかし、数か月前に「西フランク王国の子爵」を試してみたら、Garphill Gamesが複数のロンデルを採用していることに非常に感銘を受けた。「南チグリスの旅人」は見逃したけれど、この作品は、Garphill Gamesの列車に再び乗り込むのに最適のタイミングだと思う。見栄え的な(the superficial)ところから始めよう。アートワークは、この作品群(line)におけるMico(※Mihajlo Dimitrievskiの愛称)のほとんどの作品よりも、独自性があって鮮やかなように思われる。箱絵よりも、ゲームボードの写真を上記に掲げたのは理由がある。その写真は、ステンドグラスの窓のような感覚をもたらしてくれる。このゲームがメカニズム的にどのようなプレイがされるのかについてはあまり分かっていないけれども、デッキビルド、エリア・マジョリティ、ダイス、トラック、テックツリー、ロンデルが含まれていることがわかる。それは、私のお気に入りのユーロゲームのメカニズムのリストを読んでいるかのようで、期待を寄せているよ。このゲームの選択は、他の選択肢よりも、大成功はしないが大失敗もしない(a higher floor and a lower ceiling)可能性が高いという点で「Septima」と逆だ。実直なものになるが、素晴らしいとまではならないかもしれないことは分かっているさ。

5位:「Marvel: Age of Heroes

クレジット: W. Eric Martin

この作品をほぼ見送っていた理由は何個かある。あらゆるメディアにおいて、Marvelに食傷気味だ。その箱絵と絶句するほどの(dreary)コロンが満載のタイトルは面白い印象なんかもたらさない。それに、私は、会社としてWizKidsがめちゃくちゃ大嫌いなんだよね。さらに、先行(first)レビューは熱のこもったものではなく、テーマ的なぎこちなさが指摘されていた。なぜ、X-メンのペアが互いに競い合わなければならないのか。それなのに、このゲームは、私のリストの真ん中にある。なぜか。

デザイナーであるRodney Thompsonから始めよう。彼は、「Lords of Waterdeep」や「Tyrants of the Underdark」の共同デザイナーとして知られていて、人気のIP(Interectual Property, ※キャラもの。)を取り入れて、そこから中毒性のある軽量級/中量級のユーロゲームを作り出すのが得意なんだ。こういったゲームに目がない友人がいて、彼らはテーマ性のあるゲームばかりプレイしている。大抵、ユーロゲームを避けるが、この種のゲームを簡単に買ってしまう。

メカニズム的には、「Lords of Waterdeep」と共通する公平な要素があることに着目される。特に、プレイヤーが多くのワーカーの配置場所を購入して選択する方法が、めっちゃいいよね。各スーパーヒーローのコンビにあるプレイヤー固有能力は、このゲームに継ぎ目なく統合されていて多様性が加わっているように見える。固有能力、異なるセットアップ、さまざまなアクションスペースが相まってリプレイ性は高そうだ。実際に、見栄えは、「Dungeons & Dragons」やWizKidsの大部分のゲームよりかは優れているように見える。特に、ヒーローを表現したカラフルなアクリル製のスタンドがお気に入りだ。このゲームは、四、五人よりも、二、三人のプレイヤーのほうがうまく機能すると言われている。そいつは、私にとって完璧だし、一緒に集まる大きなグループを作るのに苦労しているしね。最後に、多くのレビュアーが「Tyrants of the Underdark」にも興奮しなかったことも指摘しておこう。彼らにとっては、十分なオリジナリティがなかったのが明らかだが、私は、常にとっぴな独自性よりも人気のメカニズムを堅実に取り入れたゲームを選ぶね。

4位:「Shake That City

クレジット: Mads Fløe

概して、キューブタワーのような仕掛けのあるランダマイザーは好きじゃないんだ。その理由の1つは、真のランダム性がおかしな物理的要因によって阻害されるおそれがあるからだ。もう1つの理由は、数学がベースとなったゲームであることの背後にある数学が、物事が振り出されることによって見えなくなって(hidden)しまうからだ(冗談のつもりだよ)。けれども、このゲームは、わくわくさせてくれるよ。プレイヤーの街(※原文にはないが補った。)を築くためのインプットをもたらすキューブを振り出すというランダム性は、ほとんどコントロールされていないように見える。そして、全員が、別のAEG(Alderac Entertainment Group)のゲームである「タイニータウン」を想起させるような形の同じ狂気さに対処しなければならない。このブログの古くからの読者であれば、私が「タイニータウン」に夢中なのはご存知だが、このゲームの空間パズルは、同じような感覚をもたらしているんだ。

ランダム性によって不安になるというよりもむしろ、インプットを混ぜ合わせることでリプレイ性が与えられるかもしれない。短いゲームの中でうまく機能するプッシュ・ユア・ラックの面白い要素があるように見える。それに、「タイニータウン」と異なって、そこまで意地悪いようには見えない。家族相手でもうまく機能するかもしれないね。

3位:「Age of Comics: The Golden Years

クレジット: Giacomo Cimini

さらに、コミックテーマで、Age ofなんちゃらで始まる、軽量級から中量級に属するワーカープレイスメントゲームで、タイトルにコロンがあって、黄金期を舞台とする別のゲームはどうかな。うん、ちょっと変な感じだね。しかし、このゲームは、他のゲームとは非常に異なるんだ。このゲームは、ミッションにヒーローを送り出すのではなく、コミック本を制作するというテーマだ。実際、スーパーヒーローは目に見える範囲では全く出てこない。このゲームは出版をテーマにしており、冒険をテーマにしていない。比較的単純なアクションの配置によって、プレイヤーは、出版の仕事という広い範囲で成功することに集中することができる。その中には、ファンをコミックに惹きつけるとか、独自性のあるアイディアを生み出すとか、コミックの物理的な生産性を向上させるとか、それに、当然、お金を稼ぐとかが含まれる。

幸いにも、私は、スーパーヒーローと同じくらい出版業界に強く心を動かされている。そして、この作品のアートワークは、スーパーヒーロー(又は、少なくとも、多くのスーパーヒーロー)が描かれてなくとも素晴らしい出来栄えだ。見栄え、テーマ、このゲームのアイディアに惚れ込んだのは認めるよ。それに、メカニズム的に成功するかどうかは全くわからんね。個人的には、このゲームは、ある人に熱狂的に惹きつけられ、その人が部屋向こう側にいることに気づき、きっと大丈夫だと盲信して、合理的な決断をするのに十分な情報もないまま、終いにはその人と一緒に逃げ去るようなものだ。おそらく人生における馬鹿な選択だろうが、時折、ボードゲームにおいてそんなことをしたくなることもある。自らの愚かさを強調するために、KickstarterのCollectors Editionに注ぎ込んだよ。大抵、リテール版を買うことで最低限の出費にしていることを誇っている。もし、このゲームで大失敗したら、少なくとも、将来的に作成することとなる2023年のがっかりリストにエントリーさせることになるだろうね。

2位:「The Dark Quarter

クレジット: Az Drummond

物語系ゲームの大手企業であるLucky Duck GamesVan Ryder Gamesがタッグを組んだこのゲームは、数多くの期待すべきゲームリストに挙げられているけれども、この作品は、私の好きな範囲(my comfort zone)から逸脱している。私は、複雑な計算をアナログで行う老害野郎で、物語を楽しむのにアプリゲームをプレイするような人間ではない。「フォーゴットン・ウォーターズ」をプレイした経験だけがあるが、それは、他の誰かが技術的な事項をしてくれたからだ。奇妙な1980年代のニューオリンズにおける陰鬱な超常現象のミステリィというこの際立ったテーマは、私にとって完璧すぎて抗うことができない。私のテクノロジー嫌い(luddite, ラダイト)という態度を脇に置いて、どんなに苦労しようとも(if it kills me)、このすげー謎を解明してやるさ。

言及すべきことは、昨年、「Destinies」(※「The Dark Quarter」と同じメカニズムを使用しているゲーム)を試しに遊んでみたんだが、テーマに全く惹かれなかった。それよりもこのゲームの設定が面白いだけでなく、ソロプレイも強化されたようだ。アプリとスキルテストを解決するためのダイスロールをじっと我慢して、この作品が輝くためのあらゆる機会を与えようと思うね。

1位:「Arborea

クレジット: Caezar Al-Jassar

私のリストには数多くのユーロゲームがあるかもしれないが、ついに重いユーロゲームが現れた。「Arborea」は、新人デザイナーと、とある出版社から発売されるゲームだ。私は、この出版社の以前のKickstarterを支援したが、ほとんどのバッカーに到着した5か月後に私の分が届いたというこれまでにない体験をしている。じゃあ、なぜこの作品になるのかって?

まずはアートワークから見ていこう。長い投稿で騙されないようにしてくれ。私はこの上なく表面的な人間だ。このゲームの箱絵が気に入らないというならば、何を言うべきかわからなくなってしまうね。私は、とても風変わりな自然テーマにも目がない。この作品は、巡礼中の村人を導く守護精霊となって土地を癒すというのがテーマで、去年の私のお気に入りのゲームの1つである「美徳」を想起するね。

クレジット: Caezar Al-Jassar

メカニズム的には、「ツォルキン:マヤ神聖歴」のほうが似ている感じる。「ツォルキン:マヤ神聖歴」以外の……ゲームについて言及したことはないね。プレイヤーのワーカーは巨大な系図的なものを移動していく。そして、特定の手番数の後に、系図状の進路から降りて、枝分かれしたものの1つに進んだことで得られる報酬を要求することとなる。この作品はボードが華やかに見えるだけでなく、ワーカーを複数手番かけて費やして報酬を増加させるという「ツォルキン:マヤ神聖歴」のシステムの影響を受けている。また、更に多くの選択肢を提供する。そして、個々のプレイヤーがタイルを置くエリアも設けられており、そこでは、生息環境を築いて動物を配置することとなる。そのエリアは、「ツォルキン:マヤ神聖歴」や「美徳」に内在する自分自身の小さな「カスカディア」と考えることができる。先行レビュアー(Previewers)もこのゲームを高く評価している。それに、ひねくれた野郎どもは、当然のごとく、金をもらって行うKickstarterの先行レビューに基づいて判断する人間は愚か者だって言うだろが、私は、嘘偽りのない熱意と金を払って行うプロパガンダを見分けられると思うほど十分に思い上がってるのさ。私が正しかったかどうかは、次の秋にわかるだろうさ。

選外佳作

クレジット: David @DailyMagicGames

このリストを作成した後で、ここに挙げるべき作品を見逃していたことに気づいた。それは、「Guild Academies of Valeria」のことだ。もし、私が、しっかり調べ上げることなく、毒にも薬にもならないように聞こえるタイトルのせいで見過ごしていたとしても、ご容赦願いたい(このゲームは、ボードゲームメディアにも注目されなかったようだ。)。こいつが、Stan Kordonskiyのデザインであることに気づきさえしなかった。

Stan Kordonskiyは、今まで悪いゲームを作ったことがない。これは彼の8番目の作品で、その一つ一つの作品が堅実なものとなっている。私を信じるよりも、レビューを読んだり、レビュー動画を見てみるといい。彼の厳格な労働意欲(work ethic)とテストプレイは、不完全なクソゲーを生み出すことがない。つまり、どんなに偉大なデザイナーであったとしても、弩級の失敗というのはある(「Hengist」な)が、Stan Kordonskiyひはそういうことがない。だから、このゲームのあらゆるメカニズムは、ダイスドラフト、タイル配置、契約、ゲーム終了条件のドラフトという感じでユーロぽい要素の優れたブレンドのように思われるが、私が推しているのはデザイナーなわけだ(注釈:私は、Kordonskiyの次の作品である「Nova Roma」を見たが、このリストに掲げなかった。というのは、Kickstarterがいつ開始するのかわからなくて、2023年に発売されないかもしれないからだ。)。

まとめ

みんな、これで終わりだ! 私のセレクションが想像を絶するほどの戯言だという理由や、今年みんながどうしても手に入れたいゲームが何かについて教えてくれよな。読んでくれて感謝!

以上

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