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短歌

53
書き始めたばかりの短歌まとめてます。
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#眠れない夜に

短歌53「ゆるした」

許されたこと犬にだけはあるみたい幣のような尻尾のリズム 死にたいのは誰も彼もじゃないけれ…

酒部朔
2年前
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短歌52「あ、」

愛が降るこの丘登る子供らが忘れたものを届けゆく旅 敦盛を舞っておさらば信長の飼っていた鬼…

酒部朔
2年前
10

短歌48「睫毛ふせて」

相変わらずのロボですねその優しさ壊れた肩もわからないんだ 夏の雪ありえないものそれ見える…

酒部朔
2年前
8

短歌44「雷魚の呼吸音」

唇の端にコーヒー 拭う時妙に野生の気持ちになる 焦れる踵 帰らないとは言えなくてパンプス…

酒部朔
2年前
9

短歌43「深海のソナー」

野球の素振り少年誇るのは 同じユニ着る妹の姿 思い出す電話番号ばあちゃんの どこかの家で…

酒部朔
2年前
10

短歌42「17番目の月」

赤く手を燃やしていいの生活の冷蔵庫の中身も忘れ この月は17番目色は赤 信奉者はルビーのピ…

酒部朔
2年前
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短歌41「瞼にピンク」

じゃあもう忘れていいよ輝く高速先に降りるみたいに 家の中は涼しいけれど 外の夏 合わせて軽い服を着るとき ずっとそばにいた暖かい椅子示す君の存在1分で消え 22℃のぬるい時は各々好きな袖着てる夜のスーパー 流星のように撃ち込む悲しいニュース消して 廃墟のテレビ 匿名の声しか聞かないこの頃は 友と焼き鳥食べに行こう 犬も子も持たないわたし夫だけ 空いた片手を手探りで生く この手紙読み終わったら爆発して 遠くから見てすぐ帰るから 窓開けると子供の声がする地区で 世

短歌40「星の砂」

あなたの鎖骨を食むちいさいぼくカニバリズムの片鱗を見る 瞬きの間に新芽出る季節がぼくをぞ…

酒部朔
2年前
8

短歌39「五位鷺」

ゴイサギの羽持ってきて夏だと言う子は賢し軽いスカート カラコンの男性店員目が眩し乾いた星…

酒部朔
2年前
9

短歌38「ノイジー」

さよならのきらめき光る手のひらに君の顔から反射した影 乾涸びた万年筆にインク入れブルーブ…

酒部朔
2年前
9

短歌32「喪服を眺める」

桜咲きチューリップ咲き梅も咲く今札幌の春の始まり 縁を切る胸に抱えて闇を行く月から梯子降…

酒部朔
2年前
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