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よるべないというか、たよりないというか、

2024.4.1 (月曜日) It's April


4時半に猫に起こされてから、二度寝できずに本を読んでいた。
そのおかげでずっと滞っていた本をやっと読み終えることができた。
ふと気がつくといつの間にか6時を回っていて、カーテンからは太陽の光が透けて見えていた。
暑い夜だった...などと言えばまるで夏のような日記になるが、夜中に何度か毛布を蹴飛ばして足を丸出しにして寝ていたような気がする。
大多数の人が、「暖かくなって気持ちいい」という感想をブログなどに書いてらっしゃるが、私からすれば「ムッとした空気で、ああしんど」という感じしかしない。出鼻を挫くような少数派の意見で申し訳ないが、それが正直なところだ。

さて、今日から『新年度』というやつである。
あらゆるところで『新年度ですね』と言う言葉を耳にする。
めでたいのかどうかわからないが、そう口に出して言える方々は、めでたいのであろう。
中には、転勤や移動などでめんどくさいことに巻き込まれる人も少なからずいるのではないかと想像する。
夫は入社式があるとかでいつもより1時間も早く出勤した。
夜は夜で何やらイベントがあるらしく「今夜はご飯いらないから」と言って出ていった。
楽でいい。

通りを歩いていると、桜がちらほら咲いている。
桜は嫌いではない、が、苦手である。
それは人々を惑わすからである。
人々は重要な何かを忘れて...いや、見ないふりをして桜を追いかける。
それは桜のせいではないと思うのだが、そんな桜は平然と上から目線で
「いやぁ〜待たせたね。ほら、咲いてやったよ」と言いたげなのだ。
と、捻くれたことを言っている。
ふふぅ〜んと言いながら桜の木の下を通り抜ける。
知らないおばさま方がみんな上を見上げて桜の写真を撮ってらっしゃる。
その写真がどこかのSNSにアップされていくのだろう。

よるべないな。
なんとなくそう思う。

午後カフェで書き物をしていると、近くにいた高校生の女子3人組の会話が聞こえてきた。話し声のトーンからとても仲良しの3人組なのであろう。
学校でクラス替えがあったらしくて、ひとりが違うクラスになったらしい。
「どうしよう...」「嫌だね...」「これから1年地獄」という言葉が聞こえてきた。
するとその中のひとりが「これって担任の先生に言ってクラス変えてもらうことできないの?」と言い出した。
「どうだろう、そんなこと可能なの?」
「担任に頼もうよ、今だったらひとりくらい入れ替わっても誰も気が付かないよ」
「そうだね、言おう、言おう」
「もしダメだったら、親から頼んでもらうよ」
と、話は思わぬ方向に流れていっている。
私は「それは無理だろう。世の中そんなあんたたちの思い通りにはならないよ」と、心の中で言う。
この子たちは、高校2年か3年だろう。
そんな子供っぽい考えが通ると思っていること自体に驚く。
彼女らは話がまとまった安堵感でケラケラと笑い出した。
平和だな、日本って…と思う。

あなたの新年度はどうですか?


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読んでいただきありがとうございます。 書くこと、読むこと、考えること... これからも精進します。