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爽やかさを味わうことの儚さよ

2023.12.4(月曜日)  ephemeral


電車に揺られて友人がやっているヘアサロンに行く。
都会に住んでいると、1時間も電車に乗ることはない。
プチ旅行のような気分で電車に揺られる。
友人はすごぶる元気で、私はまぁしょぼくれていて、彼女が眩しかった。
客商売ということもあるのだろうが、息せい引っ張りの爽やかさであった。
2時間ほどかけておしゃべりしながら髪を切ってもらう。
話のネタはほとんどが健康管理のことばかり。若い頃は芸能人の話や美容の話ばかりだったのに、お互いに歳をとったものだ。
また1時間電車に揺られて帰ってきた。

帰宅したら、宅配便が待ってましたとやって来た。
2箱あって、ひとつはほぼ日5年手帳で、もうひとつはふるさと納税返礼品のステーキ肉だった。
『今夜はステーキだよ』と夫にラインをする。
『楽しみ』という返信。

ほぼ日5年手帳2024~2028版をペラペラとめくってみる。当たり前だがまだ私の文字は一文字も記されていない。
『これが最後の5年間だと思って生きる』というテーマを掲げて
2019年から使っている。ちょうど今年でその最初の5年が終わった。
最後ではなく、まだ生きている。
まだ生きているから次の5年がまた始まるわけだ。
次の5年、何が記されていくのだろう。
何を書くとしても誰にも流されない自分の気持ちで書きたいと思う。
だって、この手帳のページを捲れるのは私だけなのだから。
出番が来るまで本棚の端に立てかける。


夫が帰宅してから「さぁ、喰うぞ」と喜び勇んでステーキを鉄板で焼いた。
このために赤ワインも開栓した。
一口食べて「ん?」と思う。
そんなに美味しくない。
不味くもないが、そこらへんのスーパーで買ったのと同じような感じ。
「普通だね」「うん、普通だね」と言い合う。
私たちはふるさと納税返礼品というものに過度の期待をしていたのかもしれない。
きっと地元産のとびきり美味しい物が来るぞ〜と。
確かに美味しい物もあるにはあるが、普通の物もあるということを知った。
普通に食べ終えた。
なんてこった。

風邪ひいてない?




読んでいただきありがとうございます。 書くこと、読むこと、考えること... これからも精進します。