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やぁ君は9月の雲、随分久しぶりじゃないか

2021.9.1(水曜日) September

部屋中のカレンダーをめくってまわった。

思わせぶりな9月が始まった。

9月は曇り空で幕を開けた。なんとなく昨年も曇りだったような気がして、5年手帳を見てみたら、昨年も一昨年も9月1日は曇りだった。暦と天気の関係は自然とも関係しているからその年に応じていろいろだと思っていたが、まったく同じ天気が3年続くこともあるんだなと不思議な気がした。心なしか、ずずしい風が吹いている。でもこれに惑わされてはいけない。9月はまだ遠くかすかに見える秋の背中部分だ。

東京の友人から分厚い封書が届いて開けてみたら、「石垣りん 詩集」の本が入っていた。『あんた、こういうの好きだと思って、もう読んだからあげる』とメモ書きが貼ってあった。「ひやっ!」と声が出るほどびっくりした。ものすごくびっくりした。なぜこんなにも驚いたかというと、私は石垣りんの詩集が欲しいなと思ってどれを買おうかと先日からずっとAmazonで物色していたからだ。超能力か!読心術か!隠しカメラで私の様子を見ているのか!どれも違うと思うが、こんなことってあるんだなぁ、生きててよかったなぁとつくづく思った。単に本をもらったという嬉しさではなくて...なんかこう...別の...(うまく言えないけど)嬉しさがあった。

友人にお礼のLINEをすると、『何かあるんだと思うよ。その本を読み終えた時に意味もなく「イトカズに送らなきゃ」と思った』と返信がきた。じっくりと読もうと思う。「イトカズに送らなきゃ」と思わせた何かがこの本の中にあるのだと思う。それを探りたい。

9月に入ったからというわけでもないのだが、何となく秋っぽいものを食べたくて、今夜はキノコ鍋にしようかなと思ってスーパーに出かけた。キノコはそれほどでもないが、他の野菜類が高騰していて唖然となる。白菜が400円くらいするしネギも300円...鍋物野菜は全滅っぽい。代わりになるもの(もやし、豆苗、九条ネギ)を探してなんとか体裁を整えたが、これは何が原因なんだろう。葉物野菜だけじゃなくキュウリの高騰にも目を見張る。1本100円。いつもの3倍。夫がキュウリが大好きで何かにつけてキュウリないの?と言ってくる。その度に「あなたの前世はきっと河童だと思うわ」と嫌味を言うのだけど「そうかもしれない」と平気な顔をしてキュウリを食べているのだ。当分キュウリは買わないことにした。食べたいなら自分の小遣いで買ってもらおう。

スーパーの中にある花屋で青紫の竜胆が綺麗に咲いていた。




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