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天仰ぎ何者にもなれない雨思う

2023.8.7(月)  low air pressure

朝から雀の涙ほどの雨が降っている。
顔に、頭に、肩に、それれは落ちてくるけど、落ちたその雨粒に目をやる前に私の体の熱で蒸発してしまいそうなくらいのものだ。
人間はわがままな生き物であるから、大雨が降ると「もう雨なんかいらない」と叫び、雨が降らない日が続くと「雨降ってくれたら涼しくなるのに」と曰う。そういう生き物であるから、こんな雀の涙のような雨には「ふん、頼りない」と言う。
傘もささずに歩く。
クリーニング屋に行って、本屋に行って、雑貨屋を回る。
もう雨粒は一滴お落ちてこなくて、その代わり湿気が猛々と湧き出てきた。

家にいるときは、ずっと高校野球を見ている。
プロ野球には興味がないが、高校野球は好きだ。
同じ種類のスポーツとは思えないほど、高校生がやる野球にはいろんなものが迸っている。
今回は、福島県代表の「聖光学院」を応援している。
私は福島県にも聖光学院にも縁もゆかりもないのだけど、高校野球が始まる前日(だったと思う)に近所を歩いていたら、私の横に大きな観光バスが止まって信号待ちをしていた。窓のカーテンが開いていたので何気なくそのバスの中を見たら、まぁ精悍な坊主頭がたくさん見えて、すぐに「高校野球の出場校の子たちだ」とわかった。どこの高校だろうと思ったらバスに『聖光学院』と書いてあった。きっとこの辺のホテルを宿泊場所にしているのだろう…
縁もゆかりもないのだが「頑張って〜」と心の中でエールを送る。
ここで見かけたのも何かの縁ということにして、勝手に彼らを応援することにした。

午後、先日受けた脳ドックの結果が送られてきた。
あっけなかった。
「私はどんだけ健康やねん!」と声を上げるほどどこも異常はなかった。
あれだけの金額を払ってどこも悪いところが見つからないなんて、受けなきゃよかった...などと貧乏臭いことを思う。
でもすごい病が見つかったりしていたたら、それはそれで厄介なことを思うのだろう。
今回は大金を出して自分の健康を確認したってことだ。
おめでたいことだ。





読んでいただきありがとうございます。 書くこと、読むこと、考えること... これからも精進します。