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【作曲】演歌のコード進行

いわゆる”ど演歌”のコード進行はパターン化されていており、それが演歌という音楽ジャンルの特徴となっています。
本noteでは、演歌のコード進行の基本と、メロディに対してどのコードにすればいいのかを解説します。歌は歌えてメロディは作れるけど、コードの付け方が分からないという方に届けば。


演歌のコードには「傾向」がある

コード進行の傾向

古賀政男などの”ど演歌”は基本的にマイナーキー(短調)です。キーはC(ハ長調)としますが、平行調のAmで考えていきます。

コード進行には「傾向(Tendency)」があります。例えばDmがきたら次はE(メジャー)に行きたくなり、Eの次はAmに行きたくなる、という流れの傾向があるのです。これを組み合わせると、すぐに演歌っぽいコード進行になります。上記図の矢印に注目してください。

|Am |  |Dm  |E   |Am  |Dm  |E   |Am   |〜

例1

またDmやEは「そのままでは不安定な状態」のコードであり、できるだけAmに向かって落ち着きたいという傾向があります。DmやEが長く続くと不安定な音楽になりやすいので、Amに落ち着くようなコード進行を目指すと演歌らしくなります。

またCやFやG、あるいはBm7(♭5)といったダイアトニックコードもよく活用されます。どう使ってもいいですが、使うほど”ど演歌”からは遠ざかっていきます。ピンポイントでスパイス程度に利用した方が無難です。

<まとめ>
Amを基準としてDmとEで構成する。
他のコードは使ってもピンポイント程度で。




メロディにコードを付ける方法

コード構成音を確認

メロディにコードを付ける前に、前提となる3コードの構成音を確認しておきます。Am、Dm、Eの構成音を書き出してみると、ABCDEFG#の7音階すべてを網羅しています。

メロディの最初の音程(あるいは強調している音程)に合わせる

コードをつける小節の、最初にくる音を基準にコードをつけます
図の場合、A(赤)がメロディの最初になるのでAmかDmを選ぶことができます。EにはAの音が含まれていないので、この小節では使わない方がいいでしょう。
次の小節はE(緑)が最初のメロディになるのでAmかEを選ぶことができます。DmにはEが含まれていないので、ここでは除外対象となります。

このように、メロディの頭になっている音程を基準にコードを選んでいけば”ど演歌”のコード進行は作ることができます。
このルールとコード進行の傾向を組み合わせることで、ほとんどの演歌のコード進行は説明することができます。

<まとめ>
メロディの音程を含むコードを選ぶ(含まないコードを使わない)。
小節で最初にくる音を重視する。


さらに深く理解するには?

以上の2点で大体の演歌メロディにコードをつけることができます。
さらに理解を深めるためには、ダイアトニックコードとノンダイアトニックコード、ディミニッシュの扱い方、テンションコードの理解などを知っていくといいでしょう。触るだけ、知るだけでいいと思います。それで興味がわいて作曲を続けていけば、それほど難しくなくコード全体を理解できるようになるでしょう。

参考になれば。




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