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エルサレムの歴史

1. アブラハムの約束 (紀元前2000年ごろ)

紀元前2000年ごろ、アブラハム(当初はアブラムと呼ばれていた)が登場し、神から「偉大な国の父」として紹介されました。神は彼にこの国を彼の子孫に約束しました。これが後のユダヤ人国家の起源とされています。

2. ユダヤ人の祖先の誕生

アブラハムの孫、ヤコブ(後にイスラエルと名前を変える)は、12人の息子をもうけました。これらの息子とその末裔がユダヤ人の祖先とされ、ユダヤ人の歴史はここから始まりました。旧約聖書は、ユダヤ人と神との関係、さまざまな試練、契約に関する物語を語っています。

3. イスラエルの王国 (紀元前11世紀から紀元前10世紀)

イスラエル王国は、最初の王サウルから始まり、ダビデ王とソロモン王の時代に繁栄しました。ソロモン王の統治下で、エルサレムに初めて神殿が建てられました。この神殿はユダヤ教の中心であり、重要な宗教的な場所となりました。

4. 分割と征服 (紀元前10世紀から紀元前6世紀)

ソロモン王の死後、イスラエル王国は北部のイスラエル王国と南部のユダ国に分裂しました。エルサレムはユダ国の首都となりました。この地域は歴史的に多くの征服と破壊を経験し、バビロン人によるエルサレムの破壊は特に有名です。

5. キリスト教の登場とイスラム化 (1世紀から7世紀)

キリスト教が登場すると、ユダヤ教とは異なる教義が広まり、イエス・キリストはユダヤ教の信仰体系に挑戦しました。キリストの十字架への処刑は、ユダヤ教徒との対立を激化させました。その後、キリスト教の影響が拡大し、ビザンチウムの文化がエルサレムに影響を与えました。

6. イスラム支配 (7世紀)

エルサレムは回教徒の征服を経て、イスラム文化の中心として栄えました。イスラム教の聖地としての重要性が高まり、エルサレムのイスラム化が進行しました。

7. 十字軍と支配者の変遷 (11世紀から16世紀)

中世には十字軍がエルサレムを奪回し、その後、マムルークやオスマン帝国が支配権を握りました。エルサレムは支配者が変わる歴史をたどりました。

8. イギリス統治とイスラエルの建国 (20世紀前半)

第一次世界大戦後、イギリスがエルサレムを統治し、バルフォア宣言に基づき、ユダヤ人のコミュニティの設立が約束されました。これは後にイスラエル建国への道を開く重要な出来事となりました。

9. アラブ・イスラエル戦争と国境線の確定 (1948年)

第二次世界大戦後、国際連合の決議により、イスラエルが建国され、アラブ・イスラエル戦争が勃発しました。この戦争の結果、イスラエルとアラブ国家との国境線であるグリーンラインが確定しました。

10. ガザ地区の支配 (1967年以降)

1967年の六日戦争でイスラエルがガザ地区を制圧し、後に2005年に一方的に放棄しました。これにより、ガザ地区はハマスという武装グループによる支配下となり、地域の政治情勢は複雑化しました。

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