「はじめからなかったこと」と同義にしたくない日々のこと

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戦わずして、世界に“属する”ことはできないのかもしれない

僕らは何かに属していないと、うまく生きていくことができません。僕らはもちろん家族に属し、社会に属し、今という時代に属しているわけなんですが、それだけでは足りません。その「属し方」が大事なのです。その属し方を納得するために、物語が必要になってきます。物語は僕らがどのようにしてそのようなものに属しているか、なぜ属さなくてはいけないかということを、意識下でありありと疑似体験させます。そして他者との共感と

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ていねいに暮らしたい

毎朝コーヒー豆を挽くとか、季節の変わり目に手紙をしたためるとか、家の中に花を絶やさないとか。「ていねいに暮らす」と聞くと、なんとなくそんなイメージが沸いてくる。もちろんそれらはとても素敵できれいな暮らしだ。と思う一方で、わたしの中の「ていねい」の定義とは、どうしても相容れない。

たとえば、どこか遠くへ旅行したとき。その土地にしかないおいしいものを食べるのが、旅行の“正解”かもしれないけれど、「今

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“ない”ものが見えるひと

大学生のころ、友人と「ひとの体のどのパーツに魅力を感じるか」という話をした。たぶん「手の指」「肩のライン」「うなじ」とか、そういうのがよくある回答なのだろうけど、友人が挙げたのは「俺は、太ももの間にある隙間が好きかな」。

「太ももの間の隙間」『うん』「“太もも”じゃなくて?」『違う、隙間』「それってただの空間じゃん、“無”じゃん」『“無”だけど、“ある”でしょ』と、そんなラリーを数往復してその会

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ちまっと恥ずかしいこと

ちまっと恥ずかしいこと、というのがある。

たとえば通勤電車で。降りる駅の少し手前で、停止信号やら運転感覚の調整やらで電車が止まることがある。座ってスマホをいじっている私は、「あ、着いたな」と勘違いしてすぱーんと立ち上がり、「あれ、まだ着いてなかった」と気づく。また座り直すのもなあ、どうしよう。

それから、カラオケで。気持ちよく歌っていると、いきなり声が重なるパートやハモりパートが始まることがあ

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一人でいるときくらいちゃんと寂しくなりたい

最近、なんだかすごくダメである。

香水を変え、髪の色を変え、カラオケに行き、大好きな友だちと会い、おいしいごはんを食べ、気合いを入れて企画したインタビューに臨み、それでも、常に上から頭を押さえつけられているみたいに低空飛行しかできない。長引く梅雨のせい、と言われたらたぶんそうで、ずらっと並んだ雨マークを見るのもなんだか憂鬱なので、スマホの天気予報アプリはさっき消してしまった。(きっと明日になった

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忘れるためじゃなく、覚えておくために手放す

1年と少し前、気に入っていたtokyobikeの自転車を友人に譲った。

グレーがかったブルーのフレームに、細くて白いタイヤ。ペダルは軽くて、こぐとぐんぐんどこまでも進んでいける、かわいい相棒だった。

出産を機に自転車にあまり乗らなくなったこと、引っ越しが決まったこと、そしてちょうど友人が自転車を探していたタイミングが重なり、ぱぱっと話がまとまった。

私の家まではるばるやってきて、そのまま夜の

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諦めながら言葉を尽くす

言葉にした瞬間に、心の中に抱えていたものの質量や温度がしゅんと消えていく、あの感じがすごくいやだ。

うれしい、悲しい、むかついた、感動した、好き、きらい。
言葉にした瞬間に、なんだかぜんぶ陳腐だ。

それは書き言葉よりも話し言葉の方が顕著。だから私はあんまり「話す」というコミュニケーションを信用していない。

「話す」はどうしても、場のリズムを守るためについ練りきれていない言葉を口にしてしまった

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バイクの免許をとったのは

はじめて自分で運転したバイクは、ベトナムに住んでいたときに現地の友人から譲り受けた、ヤマハのスクーターだった。

ベトナムには、「教習所に通って免許を取る」なんていう文化はない。ほとんどの人が、友達や家族に適当に乗り方を教えてもらい、そのまま路上に出る。(交通ルールなんてないようなものだ)

友人の自宅近くで2時間ほど運転練習に付き合ってもらったあと、「じゃ、家まで運転がんばってね!」と見送られた

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言語化至上主義がこわい

メールにLINE、SNS、ブログ。これだけテキストベースのコミュニケーションが多くを占める世の中で、「言語化が得意」は間違いなく武器だ。

正しくことばを選んで丁寧に伝えれば、必ず誰かに届く。似たような思いを持つ誰かが共鳴したり、応援したりしてくれる。人の頭の中がのぞけないかぎり、結局は「言わなきゃ伝わらない」のだ。

だけど、それが行きすぎて「思いは言語化すべきである」「ことばにできない=考えて

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女子学院とヨウコちゃん

「2月1日」という文字の並びを見ると、今でもなんとなく心がざわざわしてしまう。

そして、ある女の子のことを思い出す。

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親のすすめで、小4から駅前の進学塾に通った。いわゆる“中学受験”のための塾だ。

週に3〜4日、21時頃まで勉強する。進学塾らしい洗脳めいた雰囲気もそれなりにあったものの、少人数・アットホームがウリでみんな仲が良かった。

その中にヨウコちゃんという女の子がいた。

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