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「自然派コスメ」が全く肌に安全ではない理由

こんにちは!BebeLilyです。

さて、突然ですが、「天然由来成分」と聞くとどうゆう印象をもちますか?

「自然由来ってナチュラルで安全そう」 そう思われた方はこの投稿を是非読んで考え方を見直してほしいなと思います。

結論から言うと「自然由来の成分というだけでは判断できないが、自然の成分が必ずしも安全かというと全くそんなことはない」です。では、それはなぜなのでしょう?

①化粧品における天然由来成分とは?

では、まず化粧品においてよく見かける「天然由来成分」の正体に迫っていきましょう。

天然由来成分とは、「自然から取られる成分をもとに化学的処理により作り出された成分」という定義で使われることがほとんどです。

では、ここでいう「天然・自然」とはなんなのでしょう?皆さんはなにを想像しますか?

恐らく、ここで化粧品会社的には植物・ボタニカル的なものを連想してほしいのだと思います。「桃の葉エキス」や「サクラエキス」のようなものですね。

しかし、ここでいったん考えてみましょう。例えば、石油は古代の生物の死骸が長い年月をもとで圧縮されて化学的反応が起きた結果できたものなので「自然由来」なはずです。また、コカインはコカと呼ばれる植物からの抽出物を化学的反応により精製して作られます。そうです、この世に存在するものは間違いなくすべて「自然由来」なはずです。では、「自然由来」は果たして本当に「肌に優しい」のでしょうか?ここまでくれば、まず「自然由来だから肌に優しい」という話がいかにおかしな話か分かるかと思います。石油もコカインも「自然由来」ですが、それらが肌に優しいかと言われたときに優しいと思う人はほとんどいないはずです。

②化粧品における天然成分とは?

さて、天然由来成分というものについて少し理解できたところで、「けど化学的処理を行なってないものは肌に優しいもん!」と言いたくなる人がいるかもしれませんね。

この「化学的処理を行なっていない」ものを化粧品においては「天然成分」と表記しています。では、これらは果たして本当に肌に「優しい」のでしょうか?

例えば、レモンにはたくさんのビタミンCが含まれていることが知られていますね。では、レモンをスライスしたものを肌に乗せる(化学的処理をおこなっていない状態です)と、化粧品に配合されているビタミンCと同じような効果が得られるか?答えはノーです。

まず、レモンスライスは肌に乗せるにはあまりにも酸性すぎて刺激が強すぎます。肌が痒くなったり刺激よりダメージを受ける恐れが十分にあります。そして、レモンに含まれるビタミンCをそのまま肌に乗せても、肌の悩みにターゲットしてくれるどころか、どこでどのような過程を経て育ったレモンかよく分からない状態でこのレモンに含まれるビタミンCを肌に乗せても思わぬ刺激物が含まれている恐れがあります。

もっと分かりやすい例で化粧品以外の例をあげてみましょう。例えば、毒キノコを「山から採ってきた、自然そのままで化学処理を行なっていないから安全だ」と言って食べますか?また、フグを「熱処理などの化学処理を行なっていない自然の状態だから安全だ」と言って素人が捌いて食べますか?さすがに食べる人はいないと思います。

このように自然には思わず場所でヒトにとって刺激物や毒物になるものをはらんでいるのです。

これでもまだ「自然・ナチュラルって安全だよね!」と言いますか?

③合成成分の真実

さて、先ほどレモンとビタミンCの例を出しました。その話をもう少ししてみましょう。

化粧品に含まれるビタミンCとレモンに含まれるビタミンCの違いはなんでしょう?

まずは、化粧品に含まれるビタミンCはなるべく肌の刺激物を除去するべく精製されています。レモンそのままの状態では植物がもともと持っているファイトケミカルと呼ばれる物質やその他の不純物が含まれています。これらは人によっては刺激になりうる成分たちです。ですので、そのままの状態で化粧品に使うと一部の人の肌の刺激になりえてしまいますが、そんなものを化粧品として売り出すのはあまりにもリスキーです。だから、化粧品に配合する時点で精製されたビタミンCを用いるんですね。

また、化粧品にはそのままビタミンCの状態で配合されることはほとんどありません。なぜならビタミンCは光や熱に弱く時間とともにすぐに壊れてしまうからです。また、ビタミンCは水溶性で水に溶けやすい一方で、肌は疎水性で水分を吸収しにくいですので、そのままの状態のビタミンCを肌にのせたところで浸透しにくいので化粧品としての効果以前の問題なのです。肌の疎水性については以前noteを投稿しているので、是非一読してみてください。

ですので、化粧品に配合されるビタミンCは脂溶性にして肌への浸透をよくしたうえで肌にとって刺激物となりうる物質を極力排除した状態のものなので、レモンそのままのビタミンCとは全く別のものなのです。

このように合成成分は決して肌にとって悪なものではなく、むしろ肌のことを第一に考えた成分であることが多いのです。

④天然成分の真実

先ほど、少しファイトケミカルという物質に触れました。このファイトケミカルとはなんでしょう?

ファイトケミカルとは第七の栄養素と呼ばれる植物が持っている物質です。植物は動物と違って自らの力で動き回ることができません。そのハンディキャップをカバーするために植物がもつようになった成分で、例えば鮮やかな色で威嚇したり特殊な香りを出すことで動物を遠ざけたりするのです。トマトが鮮やかな赤なのもレモンが特有の酸味のきいた香りを出すのも、このファイトケミカルのなせる業なのです。

主なファイトケミカルとしてはポリフェノール(チョコレートの独特な苦み)、リコピン(トマトの赤色の成分)、リモネン(レモンの香り成分です)などが知られています。

さて、このファイトケミカルは、言ってみれば植物が自分たちのことを食べようとする動物たちから身を守るために生み出した防御機能です。ですので、時としてかなり強烈な作用を持つことがあります。ここが第七の栄養素と言われる所以です。この強烈な作用をもつファイトケミカルを肌にのせると、人によっては強く反応を起こして肌に炎症などを起こしうるし、逆に人によっては肌に強く働きかけて肌状態がよくなることもあります。もうこれは体質の問題なので一概にどうゆう人に作用するかは言えません。しかし、一般的に思われている「自然=優しく穏やかに反応」は必ずしも正しいとは言えないのです


さて、今回は少し回りくどく話してしまいました。ずっと「自然由来の成分=肌に優しい」と思っていたかたにとっては慣れるまでは難しい考え方ですが、「自然由来の成分が必ずしも肌にとって優しかったり穏やかだったりはしない」というのはスキンケアにおいてとても大事な事実なので、しっかりとこの考え方に慣れていきましょう。

今回の投稿が皆さんのスキンケアの役に立てたらとてもうれしいです。最後まで読んでいただきありがとうございました。

ではまた次の投稿でお会いしましょう!

BebeLily


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