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界面活性剤は本当に悪か? 【誰も教えてくれない界面活性剤のお話・後編】

こんにちは!BebeLilyです。

前回、界面活性剤とは本当のところなんなのかについてのお話をしました。今回は後編ということで、どの肌タイプにどうゆう界面活性剤がよいのかという話をしていきます。前回のnoteも是非一読よろしくお願いいたします。

・界面活性剤の種類

まず、界面活性剤の種類から説明していきたいと思います。

界面活性剤には大きく分けて4種類あります。下の図を見てみてください(図はhttps://jp-surfactant.jp/surfactant/nature/index.htmlから引用させてもらいました)

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まず、イオン性非イオン性に区別されています。これは界面活性剤が水と触れ合ったときにイオン化するか否かということです。イオン化というと難しそうに感じると思いますので、すごく簡単には電気を帯びるものとここでは考えて大丈夫です。

界面活性剤で水に触れた時に電気を帯びないもの(イオン化しない)ものは一種類でこれを非イオン性界面活性剤と言います。そして電気を帯びるもの(イオン化する)ものは3種類あって、どのようにイオン化するかで分類されます。マイナスの電気を帯びる陰イオン系アニオン界面活性剤、プラスの電気を帯びる陽イオン系カオチン界面活性剤、プラスもマイナスも帯びる両性界面活性剤という名前がついています。

では、それぞれの界面活性剤の特徴について解説していきたいと思います。

・各界面活性剤の特徴

①アニオン界面活性剤

アニオン界面活性剤は前回解説した界面活性剤の3つのはたらきのうち洗浄に一番深くかかわる界面活性剤です。汚れ落としで使われるメインの界面活性剤になります。ですので、シャンプーやボディソープ、食器用洗剤や衣類用洗剤など身の回りのたくさんのものに使われていますし、いわゆる固形石鹸もアニオン界面活性剤に分類されます。

②カオチン界面活性剤

カオチン界面活性剤の役割は柔軟性を高めたり、電気を帯びている状態を解消したりすることです。アニオン界面活性剤がマイナスの電気を帯びるのに対して、カオチン界面活性剤はプラスの電気を帯びます。そしてプラスとマイナスの電気はお互いに引き合ってくっつきます。この性質を利用してコンディショナー、リンスや衣類柔軟剤などに配合されます。リンス後の髪の手触りの良さや柔軟剤を使用したタオルの肌触りのよさは、この界面活性剤のはたらきなんです!主なものとしてはベヘントリモニウムクロリドが挙げられます。「~クロリド」は基本的にカオチン界面活性剤です。

③両性界面活性剤

両性界面活性剤は①のアニオン界面活性剤よりも洗浄力がマイルドな成分になります。こちらもシャンプーやボディソープに使われます。また、ほかの界面活性剤と併せて使うことで泡立ちがアップしたりします。主なものに、コカミドプロピルベタインと呼ばれるものがあります。

④ノニオン界面活性剤

こちらは電気を帯びない界面活性剤という特徴により、主に洗浄力の調節役として他の界面活性剤と併せて使われます

以上が4種類の界面活性剤になります。これらのうち洗浄力の強さのメイン指標になるのは、やはり①のアニオン界面活性剤になります。

では、アニオン界面活性剤のさらに細かい種類についてお話していきたいと思います。

・主なアニオン界面活性剤

①硫酸系

一番よく見かけるけど、一番避けたい成分です。成分名には「ラウレス硫酸~」と表示されています。こちらはかなり脱脂力が強い成分なので毎日使用するにはあまりにも刺激が強すぎます。乾燥肌はもちろん、普通肌や脂性肌の人も避けるべきです。近年その刺激の強さが徐々に浸透してきたのか硫酸系をしようしていない(サルフェートフリー)と謳った商品も見かけるようになってきました。

②スルホン酸塩系

硫酸系と並んでよく使用される界面活性剤です。「サルフェートフリーを謳いたいけど洗浄力はあまり落としたくない」と企業側が考えた結果最近よく見かけるようになったのではないかと私は考えています。刺激としては硫酸系よりも少しだけ刺激が弱いです。成分名としては「スルホ」という文字列が混じっているものを探すといいです。例えばオレフィンスルホン酸塩などと書かれています。こちらは硫酸系ほどではないけど、普通肌や乾燥肌は避けたい成分ですね。

③アミノ酸系

こちらは近年お肌に優しいとしてたくさんの商品がアミノ酸系を売りにしているのでよく聞く成分かもしれません。こちらは成分名としては「アラニン」「グルタミン酸」「タウリン」などの文字列が混じっているものを探すと見つけやすいです。また、「ココアンホ~」や「ココイル~」で始まるものもアミノ酸系界面活性剤になります。主なものでは、ラウロイルメチルアラニンNa、ココイルメチルタウリンNa、ココイルグルタミン酸TEAなどです。よほどの脂性肌でない限りはこちらのアミノ酸系の洗浄成分を選ぶのがベターですね。


以上が主なアニオン界面活性剤になります。

前回もお話しましたが、シャンプーやボディソープ・洗顔フォームなどを選ぶさいに大事なのは、自分の肌質にあった界面活性剤をセレクトすることです。例えば、乾燥肌の人は洗浄力が強い界面活性剤はあまり使わないほうがいいですし、逆に脂性肌の人は洗浄力の弱いものでは肌に老廃物が蓄積しがちになってしまいます。ですので、これらの成分をざっくりとでも理解しておくことが大事になってくるのです!そして成分を理解したうえで、実際に商品を使用してみて「この商品は思った以上に洗浄力が強すぎたみたいだ」や「この商品は汚れをしっかり落としつつあまり乾燥しなかった」などトライ&エラーで自分に合う商品を見つけていけるといいですね。

是非皆さんもこれからシャンプーなどを選ぶ際は洗浄成分である界面活性剤をチェックしてみてはいかがでしょうか?

今回の投稿が皆さんのスキンケアの役に立てたらとてもうれしいです。最後まで読んでいただきありがとうございました。

ではまた次の投稿でお会いしましょう!

BebeLily


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