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界面活性剤は本当に悪か? 【誰も教えてくれない界面活性剤のお話・前編】

こんにちは!BebeLilyです。

前回洗浄成分の強いシャンプーを使った結果頭皮が皮膚炎を起こしたお話をしました。まだ読まれていない方は是非一読していただきたいです。

さて、ではどんな洗浄成分が頭皮のためにはいいのか?今回はそのようなお話を前編後編に分けてお話していきたいと思います。

洗浄成分のお話をするにあたって、界面活性剤のお話から始めたいと思います。

界面活性剤。たびたび肌によくないという情報だけを目にしますが、本当のところ界面活性剤とはなんなのでしょう?

・界面活性剤とは?

皆さんは、水と油は絶対に交じり合わないということは知っていますよね。水と油をご自宅で透明なコップなどに入れてみてください、必ず綺麗に境目ができるはずです。では、そこに少量の洗剤や石鹸を混ぜてよくかき混ぜてみましょう。だんだんハッキリしていたはずの境目が混ざり合って白く濁るかと思います。

このように水と油という本来は交じり合わないものを交じり合わせる役割を持つのが、界面活性剤です。洗剤や石鹸にはこの界面活性剤がふくまれているのですね。

・化粧品における界面活性剤の役割

さて、この界面活性剤。化粧品においてはどのような役割を果たしているのでしょうか?大きく分けて3つの役割があると言えます。

①洗浄:まず一つ目の役割が洗浄です。この役割が一番イメージが付きやすいと思います。例えばメイク汚れなどの油分を含んだ汚れを水と交じり合わせやすくして洗い流すのも界面活性剤のお仕事です。

②乳化:こちらは水と油を混ざり合った状態にする、という意味です。科学的には①の洗浄と同じですが、化粧品においては乳液やクリームで油性成分と水性成分が混ざり合った状態を保つために配合されています。

③湿潤:最後の役割があまり知られていない重要な役割なのですが、こちらは水をはじきやすい性質を持つ肌表面を水にぬれやすい状態にすることで、その後のスキンケアのなじみをよくするという役割です。

肌表面が水をはじきやすいということをより詳しく説明しているnoteも投稿しておりますので、是非読んでいただけたらと思います。

さて、以上3つが化粧品における界面活性剤の役割になります。

・界面活性剤は身体や肌に悪い?

ここまで界面活性剤の役割について話してきましたが、果たして界面活性剤は肌や身体に悪いのでしょうか?

よく世間的に「界面活性剤は発がん性があるからよくない」などという人がいますが、正直なことを言うとあまりにもトンチンカンすぎて私も彼らの主張がよく分かりません…

勘違いしないでほしいのが、「洗浄力が強いから乾燥肌の刺激になりうる」界面活性剤は存在しますが、「発がん性がある」や「使い続けると肌や身体がボロボロになる」界面活性剤は化粧品には絶対に配合されないということです。例えば、マヨネーズは酢という水性成分と油を卵黄で混ぜ込んでいます。この場合卵黄に含まれるレシチンという界面活性剤が働いて乳化させているのです。そしてレシチンは化粧品でもよくつかわれる成分なのです。

また、時々「天然の界面活性剤なら安心なので石鹸で顔を洗います」という人もチラホラいますが、なにをもってして天然と人工とを分けているのでしょう?石鹸は油脂と水分を強アルカリで反応させることでできるものであり、人の手によってでないと石鹸は完成しません。それのなにが天然の界面活性剤なのでしょう?また、少し話はそれますが、石鹸は弱アルカリ性なので洗顔に使用するには人によっては刺激を感じやすいphになり、逆に乾燥を引き起こす可能性もあります。(天然人工の議論があまりにもトンチンカンという話題についてはまた別にnoteで投稿しようかな…)

このような点からも天然人工という議論も界面活性剤が身体に悪いという議論もかなり無駄なことがわかると思います。

・私たちが注意すべき点

では、ここまで界面活性剤について話を進めましたが、いくら化粧品に含まれる界面活性剤が安全とはいっても、選び方を間違えると先日の私のように肌には刺激が強すぎて炎症を起こしてしまうこともあります。

再度繰り返しますが、これは私が自分の乾燥肌を無視して洗浄力の強い界面活性剤を含む基礎化粧品を選んだから炎症を起こしたのであって、決して界面活性剤自体が人体に悪影響を及ぼすからではないということです。

これを踏まえてシャンプーやクレンジング、洗顔フォームなどを選ぶときに注意すべき点は「洗浄力の違いを把握して、自分の肌質にあった洗浄力のものを選ぶ」ということです。

脂性肌の人が穏やかな洗浄力の界面活性剤を選ぶともしかしたら脱脂力が物足りないかもしれません。逆に乾燥肌の人は乾燥を必要以上に起こさないためにも穏やかな洗浄力の商品を選ぶべきでしょう。このように自分のニーズに合わせてチョイスするということでうまく界面活性剤と向き合えばスキンケアやヘアケアもより効果を発揮しやすいのです。

では、どんな界面活性剤がどの肌質にいいの?と思われた方もいらっしゃると思います。このお話はちょっと長くなってしまいますので、次回後編と称して成分について詳しく説明していきたいと思います。

今回の投稿が皆さんのスキンケアの役に立てたらとてもうれしいです。最後まで読んでいただきありがとうございました。

ではまた次の投稿でお会いしましょう!

BebeLily


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