ムスコの就学③特別支援学校の見学に行きました

(本文中に失礼な表現や偏見等ありましたら申し訳ありません。今の気持ちを率直に記録しています。ご了承願います。)

就学相談を前に、地域の特別支援学校の学校見学会に参加してきました。
行く行かないはともかくとして、これに参加しないとそこには進学できません。
行く前の正直な気持ちは支援級:支援学校が6:4くらいの感じ。
ムスメの通っている地域の小学校の様子はよく知っているので、あそこではムスコへの支援が少し薄いのではないかなぁと思うのがその理由でした。

めちゃくちゃマンモス校らしい

住民は多いですが、少し郊外にあたる我が市を含む地域。複数の市にわたる地域を対象とした特別支援学校が2校しかありません。片方は肢体不自由、もう片方が知的障害が対象です。
つまり実質1校しか選択肢がない。
他と比べたことがないので多い少ないはわかりませんが、ひと学年に20〜40名が在籍しているそうです。一昔前と比べて倍以上になっているとか。

説明会では校長先生、教頭先生が「広域対象なのでバスで1時間以上かけて来ている子もいます、バスに乗り遅れたら親御さんに送ってきてもらうしかありません、特別教室もホームルームに転用して人数増加に対応しています、みなさんには地域の学校という選択肢もよくお考えいただいて本校をご検討願います」みたいな感じで「パンパンだからここしか無理な子だけしか来ないでねお願い」感が滲み出ていました。ハハハ……

そういえば昨年くらいに「支援学校を増やしてください」みたいな署名運動に署名したな(今思い出す)

カリキュラムが完全に特化

そこから施設見学しながら授業の様子を外から覗き見。
1年生は午前で下校していたので教室の中を見せてもらうと、教室内にトイレがあり、絵カードでの視覚支援で壁がいっぱいでした。
ロッカーの中にオムツを置いている子もいて、うんうんそうだよなぁと。
ひとクラス6人の教室でしたが全員の顔写真の横に放課後等デイサービスと思われるマークが貼られており、今日のお迎えがどこなのかわかるようになっていました。

2年生は「たいいく」教室内でみんなで軽い運動をしている様子。
3年生は「せいかつ」というコマで、みんな首からお財布を下げてお買い物のシミュレーションと思われることをしていました。
そうして全てのクラスを覗かせてもらいましたが、2〜3人に1人の先生がぴったりついていることもあってか、たくさんの大人が教室をのぞいている状況でもみんなわりと落ち着いてすごしていました。さすが。

廊下の隅などにクールダウン用のブースやマットが置いてあったり、図書室が畳敷きだったり、廊下のトイレが大きな入り口でアクセスしやすくなっていたりと、普通小学校とは少し違う設備があることがわかりました。

そこから細かい説明。
時間割を見せてもらってびっくりしたのが、一年生は週のうち3日は午前中しか授業がない!
4月は完全に午前のみ、5月から1日だけ午後一コマあり、10月からもう1日……と、いやこれ支援の側に立つと当たり前というか慣れるために仕方ないよねーと思うけど、働く親としては愕然ですよ。
働けない……
そりゃみんな放デイが迎えにくるよね……

そして、これも当たり前なのかもしれませんが、「こくご」「さんすう」といった学習のカリキュラムが一切ないです。
「せいかつ」「たいいく」「おんがく」「かつどう」以上、みたいな感じ。
そもそも小学部の全体目標じたいが、身辺自立、活動の幅を広げる、みたいな感じです。
知的に特化しているってこういうことか……

たとえば集団生活ではパニックになってしまうとか、発語がまったくなく要求を出せないとか、そういった「四六時中支援が必要」なお子さんを迎えることを想定している、そういう学校なような印象を受けました。

今まで普通小学校しか知らなかったので割とショックでした。

ここにいるムスコのイメージが湧くか?

教室を覗きながら、わたしはここにムスコが座っているイメージをしようとしていました。
でも、なんだかうまくイメージできませんでした。
わたしの目に映るムスコは、先生がベッタリと隣について常にその要求を読み取ろうとするような、そこまでの手厚さを必要としてはいないように思うのです。
保育園の加配の先生が一緒に来てくれていたので、正直に伝えると、先生も「わたしもお母さんと同じように思います」とのことだったのでたぶん親の欲目ではないと思います。
ムスコが今、療育園に通っていたら、ここにいるイメージが近かったのかもしれない。
でも、今、健常の子たちの集団の中で、少し手を貸してもらいつつも穏やかに過ごしているムスコには、ここは物足りないような気がするのです。

何より、すでにひらがなを読み数字を数えるムスコの人生から「義務教育課程の学習」を完全に取り除くのは時期尚早なように思えて。
支援学校でも、できる子には個別に課題はもらえるのだと思うのですが……普通小学校のカリキュラムの中にもムスコにもできることがあるかもしれないし、それをナシにして求めるほどここの手厚い支援がムスコに絶対必要とは思えないというか。

何よりここに入れば高等部までここです。
もちろん先生方は心を砕いてくださると思うのですが、12年間ここにだけ通うのは世界が狭すぎるような気がしてしまう。
これは普通を捨てきれない親のエゴなのだろうか?わからない。
そして、支援学校に進学すると、もうそこに進路が確定してしまうんだなって思ったのも大きいです。
たとえば中学から支援学校とか、高校からとか、そういう選択肢はあるけど、逆はない。

「間」の選択肢がほしい

見学した結果、わたしの中の進学先候補は6:4から8:2くらいで支援学級に傾きました。
しかし。
絶対支援学級と思えない理由として、ムスメが通う中で小学校を垣間見て感じた支援学級の印象があります。
その印象は、「良くも、悪くも、一緒くた」
インクルーシブと言えば聞こえはいいですが、その実、穏やかに過ごしている子は特に構ってもらえず、問題が起こってからケアが始まるような印象なのです。
先生の数も限られてるし、ある程度は仕方ないけど……
何より市内一生徒数の多い学校なので、健常のムスメでさえも一緒くた感を感じるくらいなのに、とても手厚くケアしてもらえるイメージがわかず……
わたしのイメージでは、ムスコが教室の隅で授業にまったくついていけずボーッと過ごしているような未来が見えてしまうのです。構ってもらえなくて大騒ぎをするようなタイプではなく、好きなことをしていれば静かにしているタイプなのがアダになるというか。
まだ支援学級自体を見学していないので、単なるイメージですけど。

支援学校は支援が手厚すぎるように感じ、支援学級では放っておかれすぎるように感じる。
間の選択肢はないのか??
もっと生徒数が少ない小学校に行くとか……?そう考えたとき、ひらめいた選択肢がありました。
それが、市内の「義務教育学校」です。

義務教育学校とは?

義務教育学校とは9年制の学校です。(ざっくりすぎる)
数年前に我が市にも義務教育学校が開校したことは知っていました。
市内どこからでも通学は可能です。
ただ、我が家からは少し遠め。支援学校よりは近いです。スクールバスあり。
施設は圧倒的に新しい!
もともと過疎化していた小学校を統合したついでにできた(笑)印象がある学校なので、近隣環境は大変のどかで、閑静な住宅街の中にあります。
ムスコの特性を考えると、9年間環境が変わらないのは良いことのような気がします。

生徒数を見てみてびっくり。
9学年300人弱のうち、約50人が特別支援学級らしいのです。
えっ、多くない?
もしかして、市が「こちらなら少人数なのでケアが手厚いですよ」みたいな感じで誘導してる!?
就学相談で、もしかしてそういうことがあるのかも!?

しかし、今まで考えもしていなかったその学校。今感じている不安点を思うと、ピッタリなような気がしてくる。
あくまで印象なので、支援学校と同じで実際に見てみないとわかりませんが……
選択肢があるに越したことはありません。
また見学する先が増えてしまった……


問題は、放デイが送迎してくれるのか?というところですねー。
校区の小学校なら送迎対象の放デイをいくつか目星つけてたんですが。

何にせよ、見てみないことには何もわからないなって今回のことで実感しました。
そこでムスコが過ごしているイメージが湧くかどうか?
じっくり見てみたいと思います。

次回、「支援学級を見学」(たぶん)
お楽しみに!(笑)

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