ムスコの就学④やっとわかった違い。知的障害と自閉症の進学先は……

文科省通知による支援学級の変化


次回は支援学級見学と書きましたが、ムスメの担任の先生と話した機会に見学を依頼してみると、来年度について調整中のため二学期以降でと言われました。
下記の通知が文科省から出たためだそうです。

通知というのは、法令まではいかないけど「こういうふうにして」という行政のお達しみたいなものです。(行政書士試験の勉強で得た知識)

これで何がお達しされたのかというと、つまり「インクルーシブいうても同じ教室で健常の子と同じ授業をずっと受けているだけじゃ障害児の一人一人に合わせた自立学習が不十分になるんで、教室を分けた一人一人の学びの時間をもう少し多めにとるように」ってことらしい。
イヤ、ほんとにその通りですけど???
むしろ今まで何も考えずに同じ教室にぶち込まれてたんか??って感じで。
わたしが支援学級を選ぶにあたって心配してたのもまさにこの部分だったわけで、どうやらそれは改善の方向に向かうらしいのですよ。現場は再編で大変そうですけども(小学校の先生の話)

そして我が市のシステムは


そんなこんなで就学相談が先になり、教育委員会の方と面談してきました。
保育園でのムスコの様子を30分ほど見てもらってからの面談で、所見としては
「彼なりに他の子とコミュニケーションを取りながら時間を過ごしている様子で、それまで遊んでいたおもちゃから関連した絵本を持ってくるなどモノとモノのつながりも認識できているようでした」とのこと。
いや、それは単にお気に入りの電車のおもちゃの後お気に入りの電車の絵本を持ってきただけなのでは……?と思いつつも(笑)お友達とのコミュニケーションの様子が見てもらえたことにはホッとしました。
そして我が家としては学習面の伸びに期待したいこともあり、支援学級を第一希望に考えていることを伝えると、「わたしも見させてもらってそう思います」と、すんなり。
方向性としては合致しました。

そして支援学級の再編のお話。
文科省の通知により、これまで支援学級に所属してきた児童を来年度から「支援学級所属」と「要配慮児童」に分けることになるそうです。
つまり、これまでは心身の発達に遅れなどはないけど学習面の不安などで支援が必要なタイプのお子さんも支援学級の所属となっていたのが、「要配慮児童」登録となると基本の所属は通常学級となり、必要な教科に支援員さんのフォローが入ったり担任の配慮があったりといったシステムになるそうで。
逆に知的障害や自閉症スペクトラムなど通常学級の所属が難しい子は支援学級の所属になり半分くらいの時間を支援学級で個別のカリキュラムを学習することになる、とのことでした。

いや、むしろ今までなんでそのシステムじゃなかったん?????

教育委員会との就学相談は一回きり


そして今後の流れの説明。
このあと自分で校区の学校に電話して見学を申し込んでくださいとのことでした。
(我が家はすでに依頼済)
そして、我が家は義務教育学校の見学も希望したため、それは教育委員会から連絡をとってくださるとのこと。
そして、進学先と所属(支援学級か要配慮か)を決めたら11月までに書類を保育園通じて提出して、決定だそうです。
え、それで終わり???
まだまだ見学があるとはいえ、拍子抜け。

まあ、教育委員会の方から見て明らかにこっちがオススメなのにあっちがいいって言ってる、みたいなことがあればもっと揉めるのかな?
うちは義務教育学校というイレギュラーな希望を出したとはいえ、そこはもともと市内なら校区関係なしに通える学校なので、まあそこまで無茶ではないというか。
あとは見学してどう感じるか、ですね。

支援学校と支援学級の対象の違い


お読みいただいてわかる通り、ほぼほぼ支援学級への進学を決めつつある我が家です。
それは、文科省の通知を知ったときについでにいろいろと文科省のHPを見たのですが、それでやっと理解した支援学校と支援学級の対象の違いによるところが大きいです。

文科省HPには障害別の進学先の説明があり、たとえば知的障害はこちら。

特別支援学校

障害の程度
一 知的発達の遅滞があり、他人との意思疎通が困難で日常生活を営むのに頻繁に援助を必要とする程度のもの
二 知的発達の遅滞の程度が前号に掲げる程度に達しないもののうち、社会生活への適応が著しく困難なもの(学校教育法施行令第22条の3)

特別支援学級

障害の程度
知的発達の遅滞があり、他人との意思疎通に軽度の困難があり日常生活を営むのに一部援助が必要で、社会生活への適応が困難である程度のもの
(平成25年10月4日付け25文科初第756号初等中等教育局長通知)

わたしがこれまで聞いた話で「なんとなくこんな感じかな」と思っていたそれぞれの対象の障害の程度、障害別の教育の方針がこのように明文で定められていることがわかります。

そして、わたしが知らなかっただけなのかな?結構知ってびっくりしたことが、自閉症・情緒障害のページの記載に、進学先として特別支援学校がないのです。

つまり、もともとそういう説明を受けていたのでしょうがやっと理解したのは、知的障害対象の特別支援学校というのは、知的障害がある児童の教育を目的としているのだということ。
いや書いてあるとおりのことなんですけど。
わたしは今まで自閉症と知的障害とをごっちゃにしていたことに気づきました。
思い込みというか、たぶんムスコは自閉症なんだろうなというところから疑いはじめたので、そこが切り離せていなかったのです。
だから、自閉症だけど学習に遅れがない子供は、もともと支援学校対象ではない。
(入学している例はあるのかも知れませんが)

そして、ムスコは自閉症・発達障害はグレーかな?と言われていますが、知的にははっきりと遅れが出ている。
うちの子はカテゴリー的には知的障害なのです。

これまで何度も何度もいろいろなところでいろいろな人から話を聞いてきたはずなのに、やっとそれが理解できたのが文科省のHPだったなんて、自分にびっくり。
でも、自閉症の子が知的な遅れもあることも多いし、発達障害というくくりで知的も語られることが多いので、そういう方も多いのではないかと思うのですが、どうかなあ??
なにせ、やはりきちんと療育手帳を作ったことが解像度を上げた気がするので、あのとき決意してよかったなぁと思いました。

そして、上記の各学校の対象の児童の記述を見て、はっきりと「うちの子は支援学級対象だ」と理解することができました。
その理解とわが子を見て感じたことが乖離していなかったことが幸いです。

余談

というわけで、なんとなく方針は定まりました。が、
実はこの就学相談があった日、帰り道に自転車を倒してしまってムスコに怪我をさせてしまい、バタバタしています。
額がパックリ割れる傷だったので縫ったのですが、触られることに敏感なムスコは押さえつけるのが大変で……
救急の先生がとりあえず縫ってくれた傷口、形成外科での縫い直しも断られ、ほんと、こういう子は特に怪我とか気をつけないといけないなって反省しました。
手術とか入院とかもだし、頭を打ったかもとCTの話も出たんですが、機械音の鳴る筒の中で30分じっとしないといけないとか……無理ゲーすぎる……

できるだけ健康で五体満足で育てないと、余計なストレスを与えてしまうことになりますね。
気をつけたいと思います。

次回はラン活(ランドセル購入)の話を書きたいと思います〜

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