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旅立ち

11月6日(金)
危篤の連絡を受けてから5日目。
飲まず食わずでなんとか生きていましたが、時々けいれんを起こすようになり、いよいよ最期だと感じました。時々悲しそうな声で鳴くので、抱っこしたり撫でたりしました。
もう頭を支える力もなく、手で頭を支えてあげると楽になるみたいでした。
けいれんで苦しそうに鳴くのがを見ているのがつらくて、もう頑張らなくていいよと思ってしまいました。
夜中に最期の力を振り絞って私の布団に這ってきたので腕枕して眠りました。ガリガリに痩せて力もなく、もう本当にお別れなのだと泣きました。

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11月7日(土)
夜中に何度かけいれんを起こし、そのたびにタオルで包み、撫でて落ち着かせてあげました。朝、けいれんを起こす頻度が増え、目は瞳孔が開いていました。もう意識がないことがわかり、不思議と涙は出ず、冷静に見守り続けました。
呼吸が弱くなり、時々ため息のように大きく息を吐くようになって、そのうち呼吸が止まりました。しばらくは心臓も動いていましたが、鼓動が止まったことを確認しました。

7:52 チョビが虹の橋を渡りました。
母が仕事に行く前、父と私の3人が見守る中で息を引き取りました。
最期は苦しそうだったから、悲しみよりも、もうチョビが苦しまなくて済むのだとほっとした気持ちの方が大きかったです。

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まだ体は柔らかく、ただ眠っているだけのように見えました。
チョビの好きな食べ物、小さい頃の写真、庭に咲いているお花を飾って火葬に行くまでの最期の時間を過ごしました。

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弟と姪っ子ちゃん二人もチョビに最後のお別れに来てくれました。
チョビは子供が苦手で、姪っ子ちゃんは「初めてチョビを撫でた」と言っていました。全然なつかないチョビを優しく撫でてくれて、火葬して遺骨も一緒に拾ってくれました。
近くにあるお寺が運営している動物霊園ではとても丁寧に対応してくれました。火葬する前、チョビの好きな食べ物を口元に置いて一緒に焼いてくれました。1週間以上飲まず食わずだったから、天国でお腹一杯食べてね。
チョビの肉体とお別れするとき、もうあのふわふわの毛に触れられなくなると思うととても悲しくていつまでも撫でていたかったです。

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チョビが危篤になってから5日間、24時間そばにいて最期の時を一緒に過ごせて本当によかったです。
5日間の中で泣きながら何度も「一緒に暮らしてくれてありがとう」「チョビがいて幸せだった」と伝えました。父や私がずっとそばにいたから、すぐに天国へ行かず、お別れする時間を作ってくれたのかもしれません。
チョビが幸せだったかどうかわからないけれど、野良猫の子どもとして生まれてたまたま私が保護して、16年間家族として暮らしてきて、きっと幸せだったと信じたい。

猫は好きじゃないけどチョビは好きだと言っていた母、定年後はチョビと意思疎通ができるようになった父、転職して実家から離れた私にとってチョビは心のよりどころでした。
またチョビに会える日まで、私も精一杯生きていきます。

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