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元気なチームはリズムでつながる!絵本の世界も同じです♪

こんにちは。ビートオブサクセスのババあらためバービーです。
今後はバービーと名乗らせていただきます(笑)
よろしくお願いします。

前回、平凡な母ちゃんたちが野球部の役員をという記事を書いて、続編を書くつもりだったのですが、いったん別の話題を挟ませていただきたく。
というのも、先日弊社が企画をサポートした書籍が発売されたからなのです。

2022年10月28日に発売の『元気なチームはリズムで作る~調子に乗れる組織の育て方~』ですが、もうお手に取っていただけたでしょうか?

こちらの書籍では、チームがリズムで結びつくための具体的な「リズムワーク」なども紹介されていて、明日から皆様のチームで実践できるようになっています。ので、詳細はぜひ読んでいただくとして。

こちらの本の中では強いチーム(元気なチーム)のことを「いろいろな個性を持つメンバーがチーム内に流れるひとつのリズムで結びついているチーム」と定義されています。

このチームの定義を読んだ時、私の中に浮かんだある絵本もご紹介したいなと思ったのです。それは、韓国の絵本で『あかてぬぐいのおくさんと 7にんのなかま』というお話です。

あかてぬぐいのおくさんは、おはりがとても上手な仕立てやさんです。おくさんは、7つの道具を使いこなして素敵な衣装を仕立てます。

その7つ道具は、絵本の中ではこんな風に表現されています。

ものさしふじん
はさみおじょうさん
すましやのはりむすめ
いとねえさん
ゆびぬきばあちゃん
のしごておとめ
ひのしねえや

年齢も性格もばらばらです。ものさしふじんはちょっと高飛車。はさみおじょうさんは負けん気が強い。という感じです。

あかてぬぐいのおくさんが、うたた寝をしている間に、この7つの道具たちは、それぞれが「自分こそが、おはりの役に立っている。自分こそが一番重要な存在なのだ」と主張しあいます。

そして、誰もが譲らず喧嘩になると・・・騒ぎで目を覚ましたあかてぬぐいのおくさんは「いちばんえらいのはこのあたしだよ!」と怒ります。
みんなはしょんぼり。
おくさんはまた、うたた寝。

そして、おくさんは夢をみます。

さて、おはり仕事にとりかかろうというのに、なんと7人の仲間がみつからない夢です。(絵本の最初では7つの道具と表現されていましたが、ここになると仲間と表現されています)
おくさんはおはり仕事ができなくて、夢の中で泣き出してしまいます。

ものさしふじんはきっちり長さをはかります。
はさみおじょうさんははかった長さのとおりに布を断ちます。
すましやのはりむすめは、裁断された布を縫い合わせます。
・・・それぞれの個性・役目はバラバラです。同じ道具はありません。

誰か一人欠けても、美しい衣装を仕上げることはできない。
そこには優劣はありません。
いろいろな個性を持つメンバーが必要であることが、この絵本からもわかります。

しかも、この絵本のラストではあかてぬぐいのおくさんと7人の仲間はこんな掛け声をあわせておはりに励むのです。

♪エヘラ チョッタ オルシグナ チョアラ
 7人の仲間がそろったよ

まさにリズムをあわせて、力をあわせて、おはり仕事に励むのです。

これもまた一つの労働歌だと思いました。韓国でも歌をうたって心をひとつにして作業をするのですね。

もちろん、「ひとつのリズムで結びついているチーム」が、すべてこのような掛け声や歌をうたいながら作業するという意味ではないのですが(この「リズム」については前述の書籍に詳しく述べられています)、たまたまこの絵本が、わかりやすく表現されているなーと思ったので、絵本の一例としてご紹介。

実は私は約8年、地域の小学校での読み聞かせ活動に取り組んでいます。

それまで、絵本好きを自負していたのですが、活動を始めて、自分が実に狭い範囲の絵本の世界か知らなかったことに気づきました。大人が読んでも示唆深い、面白い絵本がたくさんあります。

ただ、子ども達にはそのような視点では読み聞かせを行っていません。

例えば今回で言うと、この「あかてぬぐいのおくさんと7人のなかま」は小学校5年生に読み聞かせるのですが・・・チームワークの重要性を感じて欲しいとか、誰もが大切な存在だとかを理解して欲しいという思いで読むわけではありません。それを理解させるために読むのでもありません。

結果としてこの話を聞いた子どもたちがそれぞれそんな風に感じてくれたるのはありですが・・・お話として単純に面白いと思ってくれたらそれでいいのです。

子ども時代の絵本の楽しみ方は、それが大切なのだと思います。教訓を押し付けたり、感想を強制したりはしません。そこは私の活動母体のポリシーなので、敢えて記載しておきます。

読み聞かせの世界もいろんな考え方があり、そしてもちろん教育という観点から読み聞かせを推進する人たちもいます。読み聞かせをすることで国語力を高めるとか、言語の習得を促進するとか、学問的な成果を求める人もいるでしょう。

私は「子どもにとっての読み聞かせ」は、そういうものではないというスタンスです。あくまでも「幸福な子ども時代」の象徴であり、お話を聞いて楽しい気持ちになった、それが残れば十分だと思っているのです。

石井桃子さんの言葉、これが全てだと思っています。読み聞かせで得られた楽しい気持ち。それは、おとなになってから支えてくれる子ども時代のあなたの一つであってほしいと思っています。

子どもたちよ。子ども時代を しっかりと楽しんでください。おとなになってから老人になってからあなたを支えてくれるのは子ども時代の「あなた」です。
石井桃子
2001年7月18日

(杉並区立中央図書館来館時に贈られた色紙より 石井桃子のことば)

でも、大人になった私は、読み聞かせを通じてあらためて「絵本」というジャンルに踏み込んだ時、なんと、大人が読んでも面白くてわかりやすい、そして人生の示唆に富んだ作品がたくさんあるのだろう!! と思ったので・・・ここでは「大人に向けて」の絵本紹介もしていきたいなと思っています。