3.医者への不信感
自宅に帰ったはいいが首がずっと痛いし身体がおかしい。
いや左半身限定でおかしかった。
テレビをつけても楽しめない。ベッドに横になっても眠れない痛みやそれに伴う苦しみが襲ってくる。
自炊をする気力もなく何も食べれず一日中眠れない時間を過ごすしかなかった。
朝一でタクシーを呼び、昨日運ばれた病院に向かう。
デカイ救急病院だったけど、あまり良い評判を聞かない病院だったが、事故現場から一番近かったので仕方ない。
それにしても外傷や骨折がないからと、かなり大きな事故で専門ではないからと帰される病院って何?普通入院じゃないの?と思っていた。
病院にたどり着いたが、まともに動ける状況ではなかったので車椅子を借りて受付へ。
ずっと首は痛く、左半身の痺れが凄い。
1時間くらい待たされて、整形外科に通された。
担当医「昨日救急車で運ばれた方ですよね。事情は聞いています。昨日はどうでしたか?」
自分は昨日の痺れや首の痛さなどを事細かく話をした。
担当医「分かりました。レントゲンは昨日撮影しているので、MRIを撮りましょう。ですが来週まで空いていないんですよ。だから来週予約します」
はぁ?馬鹿なのかこの医者は。昨日眠れなかったくらい痛かったんやぞ?一週間も待てるはずないやん。
この医師の口から出ている内容が患者より病院のルールなのが目に見えて分かった。しかも若い担当医で下手すると自分より若い担当医だった。
こんな経験もなさそうな無駄な医者には言っても仕方ないので、受付でMRIの予約のフリだけをして、まだ明け方の10時だったので別の大きな病院に行く事を決め他の病院を探した。
これがまたいちいち面倒くさい。
病院を決めたら保険会社にも連絡しなきゃならない。
もう身体が第一と考えて新しい病院を探す事にした。医師も選び方が必要だと身をもって思った。
ここから近くて大きな病院。
何の因果か結婚していた時に住んでた県にあるエリアの病院だった。でも背に腹はかえられないから、その病院に連絡。
医者への不信感はマックスだった。
電話した際に受付に全ての事情を説明し、脳神経外科の専門が居ると言う事で、診てもらう事になり、直ぐにタクシーに飛び乗った。
タクシーの中で10分ほど意識を無くして時間があり、正真正銘死が頭を過った。
こう言う場合死んだらどうなるんだろう?最初に運ばれた病院が責任とか持ってくれるんだろうか?
医者と言う生き物に生死を預けている訳だから無責任な医師を選ぶべきじゃないなと、本当に不信感しかなかった。
コイツらも同じ人間なんで、間違える筈。先生だと崇め奉るべき存在ではないと確信した時間だった。
病院にたどり着いたが、もう自力で歩ける状況ではなかったのでタクシードライバーに受付を呼んでもらい、受付看護師に車椅子で運んでもらった。
運ばれた病院より小さいが、患者は多かったけど緊急性が高いので直ぐにCTやMRIやレントゲンを撮影してくれ、脳神経外科の先生に会う事が出来た。
即入院となった。
当たり前やんね。自力で何も出来ない人間を家に帰す医師の気が知れん。
とりあえず、身体をきっちり見てくれる病院に来れた事に安堵した瞬間だった。
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