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オランダ備忘録(4)何ゆえオランダに?

授業が始まる前に、交換留学生向けの一週間のオリエンテーションウィークがあった。

ビーステン・マルクトという、運河に面した広場。
ビースト・マーケットはその名の通り、獣市場。昔は動物を売り買いしていた場所らしい。
石畳で、噴水が噴き上がっている。ぐるりには、商店が並んでた。
建物はみんな煉瓦でデザインも統一されてるので美しい。
煉瓦に白の飾りぶち。

そこに、ぞろぞろと売られる羊や牛のように集う私たちであった。
グループは7つとかにわかれていて、それぞれ二人の案内人が旗かプラカードかを目印に掲げている。

私たちのグループを先導するのは、兄と妹。
そこまで似ていないのでカップルに間違われることもあると言ってた。

日本からの留学生、Nちゃんはサングラスをかけててしっかり者の雰囲気。
香港から来た背の高い眼鏡男子。おっとり紳士的な雰囲気。香港の人はやはり英語がうまい。クリスチャンで、キルケゴールを研究してるとか言ってた。
中国から来た眼鏡男子。高校生くらいにみえる。
インド人の眼鏡男子。ベルギーで育ったか何かで英語も流暢である。たぶんハイソサエティ出身。やはりインド訛りの英語。
背の高い、割にがっしりしたドイツ人女子。金髪は一つにまとめてる。
茶色いウェーブの髪の毛のフランス人女子。女の子っぽい雰囲気。
頬っぺたがつやつや赤いドイツ人男子。
黒めの髪の毛のイタリア人女子。イタリアの人は、髪の色が濃かったり身長が低めだったりしてなんとなく親近感が湧いた。
それと、背の高いイギリス人男子。クラブミュージックが好きみたいで、よくステレオ抱えて歩いてるのを目撃。

さて、ツアーの中では、講堂に集まって、人文学部の先生方によるイントロダクションがあった。
日本と違うなあ~と思ったのは、出てくるえらい教授方が、みんな女性! 陽気で強そうなおばちゃんたちによるプレゼンテーション。
大体ショートカットで、髪がくるりんとしていて、恰幅がよく、眼鏡をかけている。


プレゼンテーション資料には誤字脱字とかもあるけど、そんな細かいことは気にしないのがオランダ流!? 個人的には、その方が楽だな。
(日本は異様に、「表面上綺麗に整っていること」に重きを置く文化である・・)

で、ちょっと面白かったのは、留学生たちに「何を求めてオランダに来た?」を聞く。
学生は、スマホから回答すると、その回答結果がその場で集計されて、大きなスクリーンにうつる仕掛けになってる。
回答結果の文字が色々とスクリーンに踊り
割合が高い回答ほど、その文字が大きくなるというグラフィックの仕組み。

で、さて、どんな回答が多かったでしょう??
といきなりここでクイズ!

私はちなみに・・・to get tallerとかそういうこと書いたきがする。
「身長高くするために」その回答も結構多かった。
オランダ人の平均身長は世界でも指折りなので。

他には何だろう、チーズとかミルクとか、ダンス音楽とか、チューリップとか風車とか真面目なものもあったか?

しかし何かえらくダントツだった回答は・・・・大きく表示された文字列はといえば・・・
「PUSSY」というものだった! おいおい!
これには先生たちもびっくりで、
「あんたたちみんな、女の子めあてで来てるわけえ??」と驚きあきれていた・・・。

しかしこういうからっとしてておバカなノリ、嫌いではない。


――続く――




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